本作は、1950年に南イタリアのナポリに生まれ、人魚の名でナポリの街を意味する“パルテノペ”と名付けられた女性の生涯を描いた人生讃歌。聡明で誰からも愛される彼女には、深い絆で結ばれる兄・ライモンドがいた。パルテノペが年齢を重ねて美しく変貌を遂げていく一方、ライモンドの孤独が暴かれていく。そして彼女に幸せをもたらしていた美は、悲劇を招く刃に。それでもパルテノペは、愛と自由を求め人生を歩み続ける。
ソレンティーノとのタッグを熱望していたオールドマンが演じたのは、実在したアメリカの文豪で、若年期のパルテノペに大きなヒントを与えることになるジョン・チーヴァー。イタリアのローマに1年間暮らしていたチーヴァーはナポリにも数回訪れたことを日記に記しており、彼の大ファンであるソレンティーノが「もしもチーヴァーがイタリアにいた時代にパルテノペに会っていたら」と想像し、本作に登場させた。劇中のチーヴァーはアルコール依存症に陥っており、将来に希望を見出す若きパルテノペとは対照的な存在として描かれている。
映像の中でオールドマンは「毎日彼は1人で過ごしている。カプリ島にあるアパートでね。いつも物悲しげで、酒に溺れているんだ。苦しみを感じないようにね」と自身が演じたチーヴァーを紹介した。
なおオールドマンは「私も若い頃は多くの苦しみを経験し、よく酒を飲んだから、チーヴァーの中から湧き上がってくる感情が理解できた。羞恥心、罪悪感、自己嫌悪、疑心暗鬼……そういったもののすべてが、一歩目として酒を飲ませるんだ」と言及。また主人公パルテノペを演じ、本作で映画初出演を果たした
第77回カンヌ国際映画祭に出品された「パルテノペ ナポリの宝石」は8月22日より東京・新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開。製作にはラグジュアリーブランドとして知られるサンローラン傘下のサンローラン プロダクションが名を連ねた。
※「パルテノペ ナポリの宝石」はR15+指定作品
映画ナタリー @eiga_natalie
「パルテノペ」ゲイリー・オールドマンが自身の役を語る「物悲しげで酒に溺れている」
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