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「夜、鳥たちが啼く」は12月9日に東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。
※「夜、鳥たちが啼く」はR15+指定作品
あたそ(ライター)コメント
人の心の隙間や空白を埋めるのは他者の存在でしかなく、欠点だらけのふたりがどうしようもなく求めあう姿は不完全で、みっともない。だから美しいのかもしれない。佐藤泰志原作の映画に間違いはないと再確認できた。
新井英樹(マンガ家)コメント
振り返って動きを止めてる人間を見つめる「だるまさんがころんだ」ごっこ。動きを止めて抑えていたものを小さく動かす瞬間と動き出した時間に答えはなくても、生きる歓びは見つけられる。人生は小さく期待できる!
磯村勇斗(俳優)コメント
慎一と裕子の静かに意識し合う距離感が絶妙に美しい。そんな2人の心を露わにしているかのように、鳥の鳴き声が心を揺さぶる。
作家としての慎一のもがき、そして、彼の内側に潜む凶暴性。プレハブの窓から覗く慎一の目から、現在の生き様を伺える。その姿がとても印象的でした。
宇垣美里(フリーアナウンサー)コメント
どうしたって傷つきたくないから、期待するのをやめた癖して、漂う寂しさを持て余す。不器用な2人が、ただ痛々しくてやるせない。
でもそんな不条理な人間同士だからこそ、癒せる傷があり、結べる関係がある。役者たちの体当たりの演技の先に、歪に光る希望のようなものを見た。
カツセマサヒコ(小説家)コメント
甘く怠惰な時間が一生続かないことくらい、誰だってわかっている。それでも今この瞬間、傷が少しでも癒えるのなら、僕もまた二人と同じような決断をしていたのかもしれない。
今日マチ子(マンガ家)コメント
母屋と離れ、隣り合う箱を行き来するふたり。孤独な人間が寄り添う一瞬の暖かさは、開いては消える打ち上げ花火のようだ。
こだま(エッセイスト)コメント
息が詰まる夜の終わりに、こんな光が射す瞬間があるのなら、無様でも生きてみようと思える。多くを語らない、吐き出せない人たちの、はじめの一歩。
しんのすけ(映画感想TikTokクリエイター)コメント
良い映画は俳優の可能性を観客に示してくれる。次の瞬間何をしてしまうか予想が出来ない心が不安定な主人公・慎一を、あらゆる無表情を使い分けて山田裕貴は演じ切った。人の生活空間がSNSで拡大した今、この映画は"幸福とは何か"を我々に問うてくるのだ。
遠野遥(作家)コメント
この映画を観たことで、暴力について考える機会を得た。ここのところ暴力について考える機会がなかったという人にこそ、この映画を推薦したい。
内藤みか(作家)コメント
夜、ひとりで泣いたことがある人に、おすすめしたい映画。シングルマザーは、夜にしか泣けない。子どもが寝静まってからじゃないと、涙を流せない。そしていつもひとりで泣いているから、誰にも気づいてもらえない。世界の隅っこで愛を求めて震えているこのヒロインに深く共感し、のめり込んで観た。
ものすごい愛(エッセイスト)コメント
重なる後悔、大きな失望、不寛容な周囲、孤独な日々……様々な息苦しさから解放されたがっているはずなのに、彼らはどこまでも刹那的で不自由だった。でも、私たちが口を出していい謂れはない。だって彼らと私たちは無関係な他人なのだから。
山下紘加(小説家)コメント
映画の中盤で、慎一は服の袖をめくり、クラゲに刺された腕を裕子に見せる。赤く腫れて痛みを伴う痕を、彼女は細い指先でなぞり、舌で舐める。舌の熱さが強張った心をほぐし、傷が癒えていくとともに、新たな関係性が紡がれる。互いが最も心地よいと思える距離を保ちながら共棲していくラストは、新しい生き方の形を提示してくれたようだった。
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遠野遥 @TONOHARUKA
城定秀夫監督の映画「夜、鳥たちが啼く」にコメントを寄せました。
12月9日公開とのことです。
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