本日5月12日、「
暴力団対策法が成立する以前の広島を舞台に、組織間の激しい抗争が描かれる本作。最初にマイクを握った役所は「ギリギリ体力が持ったかなという作品と、俳優人生40年目に出会えて幸せです。松坂くんも40周年のときは全裸で仕事してるんじゃないでしょうか?」と、松坂の主演作「娼年」を彷彿とさせるジョークを交えながら挨拶をする。その言葉に松坂は「今回はそういうシーンないですから!」とツッコミを入れつつ「30歳になる年に役所さんや白石さんとまたお仕事ができて、忘れられない特別な作品になりました」と目を輝かせ、オファーが来たときのことを「脚本を読んで『断る理由はないです、やりましょう』と言いました」と回想した。
江口は「バイオレンスな作品は日本ではなかなか描きにくい状況。この作品が突破口になって、またヒリヒリする芝居ができるようになるのでは」と今後の日本映画界に期待を寄せる。真木は「こういうシーンがあるから真木よう子を使ったんだなと思える場面もあります(笑)。ドキッとしてもらえるような、ちょっとした仕草をお勉強しました」と述べ、瀧は「エグいシーンでは監督が一番楽しそうにしているから、“鬼畜どんぐり”というあだ名を付けて。これがどんぐりの正体です!」と白石を指差しながら観客に呼びかけた。パンチパーマ姿で劇中に登場する音尾は「このドS鬼畜どんぐりさん(白石)から『音尾くん、パンチできる?』と言われて、私もドMなものですから受け入れました。パンチは痛い時間がおよそ2時間。それに耐え抜くことが極道への道なんじゃないかと思いました」と役作りの裏側を明かす。
暴力団・尾谷組の若き構成員を演じた中村は「緊張で8時間くらいしか眠れませんでした」と観客の笑いを誘ったあと、「先輩たちとは胸に宿る炎が違うのではと思い、世代を意識して演じました。白石さんは役者がうずくディレクションをする監督」と続ける。そして阿部が「オリジナルキャラクターなので、どう膨らませようかと考えるのが楽しくて。役所さんは、私の呉弁のセリフまで覚えてフォローしてくださいました」とコメントすると、役所は「やるでしょ?」と満面の笑みを浮かべた。白石は本作に懸けた思いを「皆さんには鬼畜どんぐりとか言われてますが、いい映画を届けられるようにと身を削りました」と話す。そんな白石に柚月は「自分が小説で描きたかった熱さを、監督が見事に表現してくださいました」と賛辞を送った。
2015年公開作「日本のいちばん長い日」以来の共演となった役所と松坂。役所が「松坂くんは繊細に役を積み重ねていく素晴らしい俳優さん。まっすぐな目の力を頼もしく感じます」と絶賛すると、松坂は恐縮しながら「バディという関係性もあってか、役所さんには勝手ながら親や師匠のような思いがあって。大きく、分厚く、そして遠いなと感じました」と胸中を語った。
最後に『孤狼の血、全国制覇じゃ!』という掛け声に合わせて、全員がステージ上からバズーカを撃ち、本作の封切りを祝う。そして役所が「生き生きとした映画になっています。女性の皆さんは、男たちに『映画館へ行って牙を磨いてこい』とぜひ伝えてください。原作小説も素晴らしいです。映画では白石監督がちょっとゲスな味付けをしていますが(笑)」と観客に語りかけ、イベントを締めくくった。
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