第22回釜山国際映画祭ガラプレゼンテーション部門に出品された「
家族をテーマにした作品を多く手がけてきた是枝は「パーソナルな生活の中で、母親を亡くしたり子供ができたり、この10年は自分にとって切実なモチーフを映画に落とし込んでいきました」とその内実を明かす。続けて、本作でこれまでと趣の異なる法廷劇を撮った理由を「やや視野を広げてみて自分がこの日本社会で生きていて、何に切実な関心を持ちうるだろうか?ということを少し視点を高くして考えたときに、人が人を裁くことについて、掘り下げて考えてみたいと思ったのがスタートでした」と語る。
同映画祭に出品されているジョン・ウー監督作「追捕 MANHUNT(原題)」にも出演している福山。両監督の印象を問われ「映画に対しての愛情。映画とともに生き、映画とともに人生を全うするんだろうなと感じさせる、愛情と覚悟とでも言いましょうか? 生きている時間、感じていること、そのすべてが映画になって、作品になっていくというお二人なんだろうなと思いました」と語る。そして“撮影が進む中で、脚本が最後の最後まで変化し続ける”という共通点を挙げた。
続いて是枝は、本作で参考にした映画にセルジオ・レオーネの西部劇「夕陽のガンマン」を挙げる。「男と男が対峙して相手の気持ちを探りながらどちらが先に拳銃を抜くか、そういう作品が観ていて参考になったんです」と創作の源泉を明らかに。さらに大阪で行われた「追捕 MANHUNT」の撮影を見学した是枝は、ジョン・ウーに「あなたの映画の男たちはなんであんなに色っぽいのか?」と質問したという。すると「男を色っぽく撮るには、男を隣に置くこと」と言われ、その言葉が本作の撮影中に何度か頭をよぎったと是枝は話した。
福山演じる弁護士・重盛が、役所広司扮する殺人犯・三隅の二転三転する供述に翻弄されながらも真実を追い求めていくさまを描いた「三度目の殺人」は、全国で公開中。
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