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大崎善生の同名ノンフィクション小説を原作とした「聖の青春」は、難病を患い名人への夢半ばで早逝した実在の棋士・村山聖の人生を描いたヒューマンドラマ。村山を演じた松山は、本日の雨模様について「空の上にいる村山さんのひねくれが出たなと。僕が村山さんの立場でも雨を降らすかなって(笑)」と役への愛情を交えて話し、「映画とは観客の皆さんとの対局。観た人の中に何か生まれたらうれしいです」と挨拶する。
村山を演じるにあたり、大幅な増量に挑んだ松山。会うのが撮影以来というリリーから「本当に痩せたよね。コロコロしてたときのほうが好きだよ」と残念がられ、松山は「よく言われるんですよ、嫁にもそう言われます」と笑う。公開前のプロモーションでは松山の肉体改造が話題となった本作だが、村山の師匠・森信雄を演じたリリーは、松山の精神面での役作りも絶賛。劇中の「(森に)教わったことはお酒と麻雀しかない」という村山のセリフを挙げ、リリーは「麻雀するシーンはないんだけど、松山くんが『役としての記憶を作りたいから、一緒に麻雀をしておきたい』と。それで麻雀をするために、この映画と全然関係ない新井浩文とピエール瀧が動いてくれたんです」と明かす。新井の自宅で麻雀をしたと松山が補足すると、リリーは「最後のテロップに『協力』って名前入れてもいいくらい!」と2人に感謝した。
さらに役作りについて、村山の棋士仲間を演じた柄本は「左利きだから右手でも指せるように練習しました」と苦労を述べ、村山のライバル・羽生善治に扮した東出は「モノマネであってはいけない。監督からは『芝居をするな』『精神性を勉強してこい』と言われました」と振り返る。ここで、ゲストとして会場に駆け付けた羽生が壇上へ。生前の村山と交流のあった羽生は「作品を通じて村山さんの姿を見ることができてうれしかったです」と述べ、「でも自分が出てくるのはちょっと気恥ずかしい部分もありました。普通だと亡くなってからっていうケースが多いので……。生きてるうちに作品に出れたのは幸運かなと思います(笑)」と感想を伝える。
イベント終盤では松山と東出に、羽生から初段の免状が手渡された。松山は「将棋という美しい世界で、美しい生き方をされている棋士の方からいただけて光栄です。『“生き方”をもうちょっとがんばれ』と、自分への戒めとしていただけたのかな?と思います」と真摯に語り、東出も「実力的にはまだ級位者なので、今後とも鍛錬していきたいです。でも今はすっかり舞い上がっております!」と喜びの気持ちをあらわにした。
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"麻雀をするために、この映画と全然関係ない新井浩文とピエール瀧が動いてくれたんです」と明かす。"
「聖の青春」松山&東出、羽生善治からの初段免状に「舞い上がっております!」
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