このたび公開されたのは、村山が過ごした部屋を捉えたカット。故郷の広島を出て一人暮らしを始めた村山は、まず大阪・福島区に実在する前田アパートに居を定めた。現在も大家の好意により残されており、本作では村山が実際に生活した部屋での撮影が実現。去る10月19日に東京都内で行われた本作の公開記念トークイベントでは、村山と交流のあったプロ棋士・羽生善治が「村山さんに連れられて行きつけの食堂に行ったことを覚えています」と懐かしむ一幕も。また原作者の大崎善生からは、今なお村山ファンの“聖地”として親しまれているという話も明かされた。
そんな彼が上京後に住んだのは、東京・千駄ヶ谷の将棋会館からほど近いアパート。大崎は同イベントにて「部屋に入ると物があふれていて彼の姿が見えないんです。家の中にダンボールハウスを作っていて、彼はその中で食事をしていたりしました」と当時を振り返ったほか、「朝方、(将棋会館近くの)鳩森八幡神社で村山さんと会ったんです。『どこ泊まったの?』と聞くと、『そこの軒先に泊まりました』と言うんですよ(笑)」というエピソードも披露した。
幼少期より腎臓の難病・ネフローゼを患い、名人位を目指しながらも1998年に逝去した村山。本作では彼が懸命に生きた姿が、丁寧な時代考察のもと活写されている。大幅な増量をして村山を演じた松山のほか、羽生役の東出昌大、さらにリリー・フランキー、染谷将太、安田顕、柄本時生らが共演に名を連ねた。
「聖の青春」は、11月19日より全国でロードショー。現在開催中の第29回東京国際映画祭ではクロージング作品として上映される。
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