黒沢清の回顧上映開催、「CURE」「地獄の警備員」「ニンゲン合格」など29作品

最新作「岸辺の旅」で第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門の監督賞を獲得した黒沢清。その軌跡をたどる特集上映「カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ」が、9月12日から10月9日まで東京・シネマヴェーラ渋谷にて行われる。

大学時代、蓮實重彦の授業を受講していた黒沢は、長谷川和彦や相米慎二らの助監督を経て、1983年ピンク映画「神田川淫乱戦争」で監督デビュー。以後「CURE／キュア」「カリスマ」「アカルイミライ」などで国内外から高い注目を集め、2008年公開の「トウキョウソナタ」では第61回カンヌ国際映画祭ある視点部門の審査員賞に輝いた。

上映では、西島秀俊が昏睡状態から10年ぶりに目覚めた青年を演じる異色のホームドラマ「ニンゲン合格」、人生の目的を失った男が、殺しのビジネスに手を染めていく「蜘蛛の瞳」などを紹介。ほかに黒沢ホラーの原点と評される「地獄の警備員」、哀川翔が間の抜けた便利屋に扮したVシネマ「勝手にしやがれ!!」シリーズなど、テレビ作品も含め計29作品が並ぶ。

21本が35mmでスクリーンにかけられる同特集上映。会期中にはトークショーも実施され、黒沢のほか篠崎誠らの登壇が予定されている。詳細は随時発表されるので、公式サイトの確認を。

カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ

2015年9月12日（土）～10月9日（金）東京都 シネマヴェーラ渋谷
2本立て料金：一般 1400円 / シニア、会員 1000円 / 大学・高校生 800円 / 中学生以下 500円
＜上映作品＞
「神田川淫乱戦争」
「ドレミファ娘の血は騒ぐ」
「地獄の警備員」
「勝手にしやがれ!!強奪計画」
「勝手にしやがれ!!黄金計画」
「勝手にしやがれ!!成金計画」
「勝手にしやがれ!!英雄計画」
「復讐・運命の訪問者」
「復讐／消えない傷跡」
「CURE／キュア」
「蛇の道」
「蜘蛛の瞳」
「ニンゲン合格」
「大いなる幻影」
「カリスマ」
「回路」
「アカルイミライ」
「曖昧な未来、黒沢清」
「ドッペルゲンガー」
「LOFT ロフト」
「トウキョウソナタ」
「リアル～完全なる首長竜の日～」
「Seventh Code セブンス・コード」ほか

トークショー

9月12日（土）18:55～
＜登壇者＞
黒沢清 / 篠崎誠

9月23日（水・祝）18:40～
＜登壇者＞
柄本佑 / 篠崎誠

10月3日（土）18:40～
＜登壇者＞
黒沢清 / 青山真治 / 篠崎誠