原田眞人が76歳で死去「KAMIKAZE TAXI」「わが母の記」など監督、映画評論家としても活動

映画監督の原田眞人が12月8日に死去したと共同通信が報じた。76歳だった。葬儀は近親者で営み、後日お別れの会を開く予定。

1949年生まれ、静岡・沼津市出身の原田。ロンドンに語学留学後、1973年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドの映画人を数多く取材し、映画評論家として活動する。1979年に「さらば映画の友よ インディアンサマー」で監督デビューし、1995年の「KAMIKAZE TAXI」では仏ヴァレンシェンヌ映画祭の準グランプリと監督賞の2冠に輝いた。1990年代後半から2000年代前半にかけては、「金融腐蝕列島・呪縛」「突入せよ！『あさま山荘』事件」など社会派の作品で注目を集める。

2008年に公開された堤真一の主演作「クライマーズ・ハイ」は、第32回日本アカデミー賞において10部門で優秀賞に選ばれた。また役所広司、樹木希林、宮﨑あおいが共演した「わが母の記」は、第35回モントリオール世界映画祭の審査員特別グランプリを受賞。その後も精力的に活動し、近年は「駆込み女と駆出し男」「日本のいちばん長い日」「検察側の罪人」「BAD LANDS バッド・ランズ」などを手がけていた。

2003年には「ラスト サムライ」で俳優としてハリウッドデビューも果たす。またスタンリー・キューブリックの監督作「フルメタル・ジャケット」の字幕翻訳や吹替版の翻訳・演出を担当したことでも知られている。著書には「ハリウッド映画特急」や小説「ACT！」など。

（情報提供：共同通信）