真山勇一が「残されたヘッドライン」語る、「忘れてはいけない映像の掘り起こしができた」

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明治から昭和30年代初頭までのニュース映像を集めたドキュメンタリー映画「残されたヘッドライン」の合同取材会が行われ、ナレーションを担った元日本テレビキャスターの真山勇一、監督の平野貴之が出席した。

映画「残されたヘッドライン」ビジュアル

映画「残されたヘッドライン」ビジュアル [高画質で見る]

ニュースが新聞、ラジオだけでなく映像にもなっていった背景には、かつて映画館で国民が観ていたニュース映像の存在があった。現在でも東京オリンピック、大阪万博などの映像に触れることはできるが、本作で取り上げられているのは、それらとは一線を画す映像だ。昭和当時、映画館で上映するニュース映像を制作していた中日映画社の協力により、時代とともに忘れられた文化、政治、娯楽、風俗、事件を厳選してまとめている。

昭和の日本を若い人にも知ってもらえたら

真山は「40年近くテレビの世界で仕事をして、映画の現場は初めて。刺激を受けて、わくわくしながら楽しく仕事をしました」と語る。また自身が昭和19年生まれであることに触れつつ「戦争が終わる直前に生まれて戦争の記憶はまったくないんです。ただ私は、報道の仕事でこれまで3回、戦争の取材をして、身をもって、戦争は人が死ぬもの、人が殺されるものだと感じました。戦後、日本は復興し、経済成長しましたが、それ以前は戦争の時代だった。戦後80年が経って、戦争を経験した人も少なくなっている。日本がアメリカと戦争をしていたことを知らない若者もいます。今まさに戦争が起こっていても、何か遠いところで起こっているように感じている人もいるかもしれない。この映画で、昭和の日本を若い人にも知ってもらえたらと思います」と願いを込める。

映画「残されたヘッドライン」のナレーションを担当した真山勇一

映画「残されたヘッドライン」のナレーションを担当した真山勇一 [高画質で見る]

「日本がなぜ軍国主義になったのか、そういった部分へのアタックが弱い気がした」という意見が飛ぶと、真山は「私自身はこのドキュメンタリーを世に出すことで議論を起こすより、私たちが生きた時代がどういうものだったのかに触れてもらいたいという思いが強かったんです。社会的に議論が起こるものを取り上げたほうがいいんじゃないかという意見もありました。でもこういう形で落ち着いた。議論を起こすテーマを入れてしまうと、映画自体の性格が変わってしまうんじゃないかと感じていました」と伝えた。

忘れてはいけない映像の掘り起こしができた

本作では大まかに「戦争」「災害事故」「インフラ」「風俗文化」にカテゴリーが分かれており、独裁者アドルフ・ヒトラーの脅威や蛇遣いヌードダンサー、売春防止法制定、神風特別攻撃隊の遺品や遺書に関するニュースが紹介される。印象に残った映像を問われると真山は「東郷平八郎の国葬は印象に残りました。そういう時代だったんだなと。また売春など女性に関する問題はなかなか解決できず置き去りにされている様子も印象的でした。今も同じようなことが起きている。この作品を通して、忘れてはいけない映像の掘り起こしができて、非常に満足しています」と言葉に力を込めた。

映画「残されたヘッドライン」より、真珠湾攻撃の様子

映画「残されたヘッドライン」より、真珠湾攻撃の様子 [高画質で見る]

真山は、知人から「貴重な映像があるから、ドキュメンタリーを作れないか」と相談を受けたことから、本企画に参加することになったそう。当初はナレーションを担う予定もなかったという。平野は「若い人がナレーションをやることに意味があるんじゃないか、女性がやることに意味があるんじゃないか?といろいろ考えたんですが、やはり真山さんのお力をお借りしたいという思いがあったんです。そして真山さんとご一緒するなら、ネットで拾ってきたようなニュースは入れられないなと。だから特攻隊もしっかり取材すべきだと考えたんです。特攻隊のパートではオリジナル素材を撮影しに行きました。特攻隊にまつわる過去のニュースでは、去っていく人のエピソードはあまり紹介されていない。生の声を聞きたいと思い、特攻隊の記念館をやられていた方の息子さんにお父様のお話を聞きに行っています」と語った。

映画「残されたヘッドライン」は4月17日に公開される。

ドキュメンタリー映画「残されたヘッドライン」予告

映画作品情報

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真山勇一が「残されたヘッドライン」語る、「忘れてはいけない映像の掘り起こしができた」
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本作ではアドルフ・ヒトラーの脅威や蛇遣いヌードダンサー、売春防止法制定、神風特別攻撃隊の遺品や遺書に関するニュースが紹介される

#残されたヘッドライン https://t.co/PxIDroXM4o

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