「きかんしゃトーマス」の劇場版アニメ最新作「映画 きかんしゃトーマス いっしょに歌おう!ドレミファ♪ソドー島」が3月27日に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷、全国のイオンシネマほかで公開される。
本作は“ソドー島の音楽祭”を開催するためにトーマスと仲間たちが奮闘するミュージカルムービー。劇中では島中の照明が全部壊れてしまうトラブルが発生し、みんなが困り果てる中、トーマスたちが立ち上がる。
映画ナタリーでは、主題歌担当の木村佳乃、ゲスト声優のイモトアヤコによる対談インタビューを実施した。木村は歌に込めた思いを伝え、別の役だと勘違いしていたイモトはその動揺とアフレコでの学びを語る。もともと交流があった2人は、お互いに似たキャラクターについても考えてくれた。
取材・文 / 田尻和花撮影 / 清水純一
「映画 きかんしゃトーマス いっしょに歌おう!ドレミファ♪ソドー島」予告編公開中
“母親のような感じ”で歌った主題歌
──今回木村さんは主題歌「みんなでひとつになる!」を担当されましたが、オファーを受けてすぐに快諾されたそうですね。
木村佳乃 もう二つ返事で「やらせてください!」と。歌を歌わせていただくのは久しぶりだったので緊張しましたが、長年愛されている「きかんしゃトーマス」に参加できることに本当に感謝しました。
──レコーディングに向けてどんなことを準備しましたか?
木村 地声が低いので、高いキーを出せるように家で一生懸命練習しました。あとはしっかり部屋を加湿して、風邪を引かないように。最初にオリジナルの英語バージョンを聴いたんですが、子供たちの声がすごくかわいいし、クオリティも高いからどうしようと。でも「母親のような感じで」というディレクションを音楽監督からもらって、がんばって歌わせていただきました。普段の声よりもだいぶキーが高いので、仕上がりを聴いたら自分の声じゃないみたいでした。本作は1時間くらいですが、映画館は暗くてちょっと怖いお子さんもいると思うんです。子供たちが最後に安心できる、優しい雰囲気になるようにしました。
──イモトさんは木村さんの歌声を聴いていかがでしたか?
イモトアヤコ 透明感のある美しい、素晴らしい歌声でした。何度か一緒にカラオケに行ったことがあるので、歌がお上手なのは知っていたんです。でもこの曲と声がすごく合っていて、木村さんの素敵な歌声がさらに世の中に広まりますね。劇中でトーマスたちも「みんなでひとつになる!」を歌うんですが、木村さんのバージョンはまた違う魅力を感じて、まるで別の曲のようでした。
木村 必死にやりました(笑)。
出来栄えは「120点」、アフレコでは息継ぎのタイミングを学ぶ
──作中でイモトさんはレール点検車、ウィンストンに声を当てました。最初は、ウィンストンを運転するトップハム・ハット卿役に選ばれたと思っていたそうですね。
イモト そうなんです。
木村 資料を読んでなかったの?(笑)
イモト いやいやいや、しっかり読んだうえで勘違いしていたんですよ(笑)。セリフ量がめちゃくちゃあるのに大丈夫かな?と思っていたのですが、前日にようやく気付いて。当日も若干動揺していたのか1時間も早くスタジオに来てしまい、まだ誰もいなくて扉も開かなかった(笑)。でも収録は楽しかったです。
──台本を読んでどう感じましたか?
イモト キャラクターたちにはそれぞれ個性や得意なことがありますよね。自分のいいところを生かしてみんなで1つのものを作り上げる物語だと感じたので、私もこの作品の歯車の1つになれたらいいなと思いました。収録では「わかりやすくかっこいい執事のように」という演出をいただきました。
木村 羊?
イモト 羊じゃないです、メェーのほうじゃなくて執事のほうです!(笑)
木村 (笑)
──木村さんはイモトさんが演じたウィンストンをご覧になっていかがでしたか?
木村 素敵な声で、「アヤコちゃんの声だ!」ってすぐにわかりました。普段よりも低く感じましたね。アヤコちゃんはドラマにも出られて、もともとお芝居が非常に達者な方だと知っていますが、声優はまた違うお仕事じゃないですか。シーンの秒数も決まってますから。オリジナルは英語なので、セリフの盛り上がる部分が日本語と微妙に違ったりと、ご苦労なさったんじゃないかなと思いました。
イモト ありがとうございます。キャラクターの口が動くタイミングに声を合わせるのが難しかったですね。声優をやらせてもらうのは初めてに近かったので、指導していただきながら「ここで息継ぎするんだ」「ここで止めるんだ」と学んで。声優さんは本当にすごいなと思いました。あとは手を大きく広げながら演技をして、より低い声が出るように意識しました。
──ご自身の満足度はいかがでしょうか?
イモト 120点です! 胸を張って、小さい子供と一緒に映画館で観ようと思います。
木村 お子さんはアヤコちゃんの声だって、すぐにわかると思う。
イモト 息子、気付きますかね?
木村 子供は敏感だから絶対に気付くと思うよ。「ママだ!」って大きい声で映画館で言うかもしれないね。
イモト それは恥ずかしいなー(笑)。
劇中で披露される曲は10曲以上!印象に残った歌は…
──今作は“ミュージカルムービー”と銘打たれていて、10曲以上が劇中で披露されています。印象的な歌やシーンはありましたか?
木村 私はやっぱり、劇中でトーマスたちが歌う「みんなでひとつになる!」がよかったです。困難があってもみんなで知恵を出し合って、あきらめずにがんばろう、そうすれば乗り越えられるっていうこの物語に合った曲ですよね。
イモト 私は(トーマス、ブルーノ、パーシー、ディーゼルが歌う)「ぜんぶをまとめましょう」という曲が好きなんです。「それぞれ大事。でも全部いい。まとめて組み合わせてみよう」というような歌詞のメッセージ性がよかったです。
木村 ウィンストンは歌わないんでしたっけ?
イモト 歌わないですね。歌については……機会がありましたら(笑)。
──以前から親交が深いお二人だと聞いていますが、この作品で一緒になると聞いたときの感想は?
木村 普段からテレビ番組でもよくお会いしますけど、映画では初めてなんです。うれしかったですよ。今回共演はしていませんが、宣伝活動でこうやって一緒にお仕事させていただけるのでノリノリな気持ちでした。
イモト 私も今日の取材を楽しみにしてました。会えると思うとめっちゃうれしくて!
お互いに似ているキャラは「ケンジ」「トーマス」
──仲良しなお二人ですが、お互いを「きかんしゃトーマス」のキャラクターに例えるならどれでしょうか?
木村 (テレビアニメ版のキャラクターリストをまじまじと見ながら)キャラクターが増えたね。日本の超特急なのかな、ケンジだって。
イモト すごいキャラクターですね、速いのかー。
木村 私はケンジに似てるんじゃない?
イモト 木村さんはケンジか! 確かに、ビューン!って感じがして速いですもんね。
木村 せっかちなんですよね。
イモト そうは見えないんですけどね(笑)。
木村 アヤコちゃんはトーマスっぽいかな。ひたむきでがんばり屋さんだから。トーマスなんじゃない?
イモト えっ、私トーマスだったのかな!? うれしいな、ありがとうございます。
──似ているのとは別に、好きなキャラクターはいますか?
木村 まずはやっぱりトーマスですけど、超特急のカナちゃんも好きなの。紫、黄色の色合いがいいです。この子も日本出身なんだね。
イモト 私はニアちゃんが好き。アイデアマンというか、ちゃきちゃきしていて、どんどん段取りをしていく感じがかっこいいなと思います。
──先ほどイモトさんがトップハム・ハット卿役のオファーが来たと勘違いしていたエピソードもありましたが、もしも「きかんしゃトーマス」でなんでも演じられるとしたらやってみたい役はありますか?
木村 私はトップハム・ハット卿の奥さん。
イモト いいですね!
木村 すごく意地悪な設定の奥さんにします。
──そんなスピンオフがあったら面白そうですね(笑)。
イモト わざわざ意地悪にするんですか!?(笑) 私はもうウィンストンで。ずーっとウィンストンを演じます。
家族で幸せな気持ちになれる作品!人生に通ずるものも
──もともと、お二人にとって「きかんしゃトーマス」はなじみがあったんでしょうか?
木村 小さい頃、家に原作の絵本があってよく読んでいた記憶があります。あの青い表紙の絵本が「きかんしゃトーマス」の入り口でした。きれいな絵を眺めていたのを覚えています。
イモト 私は小さい頃にアニメで観ていました。息子が生まれてからは、おもちゃもよく買っています。子供が家の中で走らせられるような電動の乗り物も買ったんですが、1歳半の息子が部屋を1日中ぐるぐるぐるぐる回っていたのが印象的で(笑)。シュールで面白かったですよ、機械音と一緒にずーっと回っていました。
──かわいらしい光景ですね。お子さんもイモトさんが参加されることを聞いて、喜ばれたんじゃないでしょうか?
イモト すごく喜んでました。ただ、まだ小さいのであんまりよくわからないようで、「トーマスのお仕事するんだよ」って話したら、「トーマスとお仕事する」と理解しちゃったのかな? 子供から「トーマスと会うの? 会ってきたの?」とすごく言われました(笑)。ちょっと違うんだけどな……と思いつつ、嘘はつかずに「声優のお仕事だよ」と説明しましたね。
──木村さんは、以前に「子供が観る作品に関わりたい思いが強くある」とコメントされていました。
木村 私もそうだったように、小さい頃に観たり読んだり聞いたりしたことってすごく鮮明に残りますよね。一生の思い出になりますから。なのでお子さんが観るような作品のお仕事をいただいたときには、もう喜んで引き受けさせていただきますと。今回もそういう気持ちでした。
──最後に、「映画 きかんしゃトーマス いっしょに歌おう!ドレミファ♪ソドー島」はどんな作品でしょうか?
木村 みんなで力を合わせて困難を解決しようという、シンプルでわかりやすいメッセージが込められています。登場キャラクターたちが明るくて前向きで、子供にいい影響を与える作品。なんの気負いもなく観ていただけて、ご家族で幸せな気持ちになると思いますよ。親御さんも自分の子供時代を思い出して懐かしい気持ちになるかもしれませんね。
イモト 物語の中でいくつもハプニングが発生しますが、キャラクターたちは臨機応変にみんなでなんとかしようとするんですね。子供たちが観たら勉強になりそうですし、結局人生もそういうものですから、通ずるところがあるなと思いました。
プロフィール
木村佳乃(キムラヨシノ)
1976年4月10日生まれ、東京都出身。1996年に「元気をあげる~救命救急医物語~」でドラマデビューを果たし、以降は多数の映画やドラマに出演。近年は映画「君たちはどう生きるか」「カラダ探し THE LAST NIGHT」、ドラマ「No Activity/本日も異状なし」「この素晴らしき世界」「アンチヒーロー」「なんで私が神説教」「19番目のカルテ」などに参加している。
ヘアメイク / 平元敬一
スタイリング / 中井綾子
リング イヴェット(税込34100円)
ピアス イヴェット(税込57530円)
バングル イヴェット(税込52800円)
イヴェット 問い合わせ先:info@yvette.jp
イモトアヤコ
1986年1月12日生まれ、鳥取県出身。バラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」への出演で脚光を浴び、俳優としてはドラマ「家売るオンナ」シリーズや、「ウチの夫は仕事ができない」「下町ロケット」「マイ・セカンド・アオハル」「東京サラダボウル」に参加。映画「木挽町のあだ討ち」は全国で公開中。
イモトアヤコ 公式 (@imotodesse) | Instagram
ヘアメイク / 杉野加奈
スタイリング / 奥田ひろ子
セットアップ SHOTAHIYAMA
SHOTAHIYAMA 問い合わせ先:http://shotahiyama.com
