映画「
本作は、家族との関係に耐え切れずに家を飛び出した主人公・小林樹理恵が、SNSを頼りに歌舞伎町の“トー横”にたどり着くことから始まる物語。彼女はそこで同じく生きづらさと傷を抱えた若者たちと出会い、“じゅじゅ”という名前や居場所を得る。森がじゅじゅを演じた。
映画単独初主演となった森は、物語の舞台となった新宿での舞台挨拶に「どんなことを感じていただけるんだろう……という気持ちです」と観客席を見渡しつつコメント。新宿のホテルに泊まり込んで役作りしたことに触れ、「歌舞伎町に生きる人たちの雰囲気を肌で感じることができました」と思い返す。撮影では通りすがりの人に「僕が本物だ!」と声を掛けられることもあったそうで「率直に『そうだよな』と感じたし、役としての気持ちの設定の仕方を教えていただけたような気がした。とても感謝しています」と口にした。
長久も「特に新宿で上映されることには感慨深い思いが……」と続き、「ここからすぐ行った先で取材をさせていただいたり、脚本も書いたり。だからこの劇場で観ていただけることに感動です」と胸がいっぱいの様子を見せる。そして「過酷なシチュエーションは避けて通れないので、俳優部の皆さんと物事を共有し合うことが大切。インティマシーコーディネーターさんにも入っていただき、1つひとつ積み上げることを意識しながら作っていきました」と回想した。
撮影の印象に話が移ると、森は「監督が取材して作り上げた世界がある中、自分が入ることでバランスが崩れなければいいなと。そういったリスペクトの気持ちを忘れてはいけないと思っていました」と述懐。じゅじゅを演じるにあたっての苦労を「『いつか電車で隣り合わせた女の子かもしれない』と思ってもらえるかを考えていて、演じるうえで神経質になる部分もあった」と述べつつ、「でもそんな感情がまひするくらい、一ノ瀬さんやアオイ(ヤマダ)ちゃんとの出会いが刺激的だったので、撮影はあっという間でした」とも伝える。
一ノ瀬が扮したのは、歌舞伎町に集まる子供たちの親代わりとなる上条いつき(通称:KAMIくん)。役作りについて問われると、「今日来た人たちにだけ教える情報なんだけど……」と話しかけ、森から「いや、テレビ(カメラ)も来てるから!」とツッコまれる一幕が。一ノ瀬は「KAMIくんのおなかには地獄の閻魔様のようなタトゥーが入っているんです。だからKAMIくんはトー横キッズを救う存在でありつつ、戒める神でもあるのだなと。“優しいばかりではない神”を目指しました」と工夫を明かす。また石川浩司の「ラザニア」を歌唱するシーンに関しては「いい歌で優しい歌詞なんですが、ちょっと怖さや不気味さも感じたんです。KAMIくんとしてそんな雰囲気を出せたらいいなと」と言及した。
トークテーマは「最近火がつくほどに熱くなった出来事」に。ウサギを8匹飼っているという一ノ瀬は「出産のときは火がついたっすな」と言い、「生まれてすぐの状態は警戒心が強いので、人間の手が付くと死んでしまうこともある。ちゃんと毎日体重が増えてるか確認しないといけないし、温度管理とかいろいろ……あの頃は火がついてたっすな!」と熱弁する。一方で森は「断捨離です」とクールに一言。「友達に服をあげたんですが、会ったときにすごくおしゃれに着ていて……。ちょっと返して!みたいな事態になっています(笑)」とエピソードを披露する。長久が「脚本を書くのが好きで、次は一ノ瀬さんとウサギの話を書きたい」と目線を送ると、一ノ瀬は「うちのウサギがスクリーンデビューを!」と喜んでいた。
最後に森は「誰かにとっての特別な1本になれたらいいなと思って、この映画に参加しました。もちろんSNSで広めていただけるのもうれしいですが、まずは自分だけのものにして、大切な人にだけ教える、みたいな映画にもなっていたら。その相手がもし私だったら、何かメッセージを伝えてくれたらうれしいです」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
「炎上」は全国で公開中。
映画「炎上」予告編
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おおとも ひさし @tekuriha
【イベントレポート】森七菜「炎上」を誰かの特別な1本に、一ノ瀬ワタルはウサギとの熱き出来事を語る(写真26枚) https://t.co/Ih4MhfzyYS