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長澤まさみ、初ミュージカル「キャバレー」で大胆な歌&ダンス披露

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ミュージカル「キャバレー」ゲネプロより。

ミュージカル「キャバレー」ゲネプロより。

長澤まさみ主演、松尾スズキ演出の「キャバレー」が、明日1月11日に開幕。それに先駆け本日1月10日に公開ゲネプロが行われた。

公開されたのは1幕。開演とともに、石丸幹二演じる白塗りのMCが登場する。石丸はさすがの存在感と迫力の歌声で、観客を一気に作品世界へと誘う。続けてキャバレーガールズ&ボーイズも登場し、「ヴィルコメン」を披露。歌とダンスが最高潮に高まったところで、MCが「さて、お待ちかね。ロンドン最強のいかれポンチ、サリー・ボウルズ!」と叫ぶと、白い肌をセクシーな衣装で包んだ、長澤まさみ演じるサリーが舞台中央から登場する。細く長い脚を露わに、軽やかに踊るその姿はもちろんセクシーなのだが、弾けるような笑顔には健康的な輝きも感じられて、サリーの多面的な美しさに目を奪われる。

華やかなショーシーンのあと、場面は一転して、小池徹平演じるアメリカ人の駆け出し作家クリフが乗るベルリン行きの列車の中へ。クリフに感じ良く話しかけ、下宿を紹介する村杉蝉之介演じるエルンストは、大晦日の晩をキャバレー、キット・カット・クラブで過ごすべきだと提案する。その言葉に導かれるようにクリフはクラブを訪れ、サリーと恋に落ちる……。

夢を追いかける実直な青年クリフを、小池は持ち前の爽やかさと明るい歌声で表現。また、クリフを取り巻く、下宿の女主人シュナイダー役を演じる秋山菜津子、下宿の住人でユダヤ人果実商シュルツ役の小松和重、同じく下宿に住む女コスト役の平岩紙が、テンポの良いコミカルな演技でシーンを盛り上げる。シーンの要所要所には、お米券の着ぐるみや舛添前東京都知事と思しき人物が登場するなど、松尾スズキらしい笑いも織り交ぜられた。

しかしなんといっても圧巻は、サリーのショーシーンだ。「ママに言わないで」「マイン・ヘル」など、アンサンブルを従えた堂々たるソング&ダンスはもちろん、「キャバレー」での伸びやかな歌唱には、初ミュージカルとは思えない余裕もあって、「ベルリン1のキャバレー、キット・カット・クラブの歌姫ここにあり」という自信と華が備わっていた。

そんな長澤の迫力に、石丸をはじめ、キャストの熱はどんどん高まり、舞台はあっという間に1幕終盤へ。シュナイダーとシュルツの婚約式で、サリーとクリフをはじめ、皆が幸せな空気に包まれる中、左腕にナチスの腕章をつけたエルンストが現れ、場の空気は一気に緊迫したものに。不穏な余韻を残しながら、舞台は2幕へと続くのだった。

激動の時代へと突入するベルリンを背景に、時勢に翻弄されていく市井の人々の姿を笑いとともに描き出す、松尾スズキ演出版ミュージカル「キャバレー」。今回の上演では、10年前の初演以上に、ショーシーンはさらにゴージャスに、ドラマの部分はより色濃く描き出された。ミュージカル「キャバレー」は明日1月11日に初日を迎える。

ミュージカル「キャバレー」

2017年1月11日(水)~22日(日)
東京都 EX THEATER ROPPONGI

2017年1月26日(木)~29日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール

2017年2月4日(土)・5日(日)
大阪府 フェスティバルホール

2017年2月10日(金)~12日(日)
宮城県 仙台サンプラザホール

2017年2月17日(金)~19日(日)
愛知県 刈谷市総合文化センター 大ホール

2017年2月24日(金)~26日(日)
福岡県 福岡サンパレス ホール

上演台本・演出:松尾スズキ
台本:ジョー・マステロフ
作曲:ジョン・カンダー
作詞:フレッド・エブ
翻訳:目黒条

キャスト

サリー・ボウルズ:長澤まさみ
MC:石丸幹二
クリフ:小池徹平
シュルツ:小松和重
エルンスト:村杉蝉之介
コスト:平岩紙
シュナイダー:秋山菜津子

片岡正二郎、花井貴佑介、羽田謙治 ほか

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