この本は1998年11月から2001年4月にかけてテレビ情報誌「TV Bros.」で連載された「瀕死の双六問屋」に加筆修正したノベル&エッセイ集。清志郎自身があとがきで「俺が唯一(絵本以外で)というくらい、まじめに(ゴーストライターやインタビューおこしではなく)自分で書いた」と語る入魂の1冊だ。
書籍の内容は、理想郷である「瀕死の双六問屋」で暮らす男が縦横無尽に音楽への愛、社会への怒りを語り尽くすというもの。君が代、憲法、自殺問題、さらには反核・反原発を歌ったためレコードが発禁になった事件など多岐に渡ったエピソードを読むことができる。また今回の完全版では2000年発売の「瀕死の双六問屋」には未収録だった最終回を含む18話分や、イラスト&写真を追加。さらに同書のために制作された極上のロックンロール4曲を新たにリマスターした音楽CDも付属する。
なお、この本の表紙イラストはマンガ家の浦沢直樹が描き下ろしており、解説は町田康が担当。浦沢はこの本について「本書の'00年版は、私の座右の書でありました。今回その完全版の装画を描かせていただけるとは、なんと光栄なことでしょう。清志郎さんにお会いしたとき、話したいこと、聞きたいことの100万分の1も聞けなかったけど、この本にはその答えがギュギュッとつめこまれているのです。しかも、完璧にロックの文章で」とコメントしている。
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音楽ナタリー @natalie_mu
忌野清志郎の著書「瀕死の双六問屋」CD付き完全版発売 http://t.co/DB0vL8Si