ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇の1つが、デヴィッド・ルヴォーの演出で新たに立ち上げられる。染五郎は本作で、祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎が演じてきたハムレット役を務め、初のストレートプレイ、そして初の主演に挑む。染五郎は「ハムレット」という作品が、自身の家にとっていかに大切な作品であるかを述べつつ、「挑戦への第一歩を踏み出せることをうれしく思っております」と語る。また、会見では白鸚から譲り受けた、ハムレットを演じていたときに着けていたという指輪を披露。「お守り代わりに、本番でも着けられたら」と微笑んだ。「今回は演出も違いますし、演出が違うと(作品に対する)解釈も変わる。祖父や父に、歌舞伎以外のお仕事にアドバイスをいただくことはあまりありませんが、稽古に入ってから発見や疑問が出てきたときには、いろいろな話を聞きたいなと思っていますし、経験者である2人からシェイクスピア劇との向き合い方を感じ取ることができたらいいなと思います」と心境を明かした。
當真は、オフィーリア役で初めて舞台作品に出演する。その心境を尋ねられると、「何もかもわからないことだらけですが、楽しみな気持ちが強いです。緊張もありますが、それも含めて楽しんで、舞台と向き合っていけたら」と頼もしい様子を見せる。しかし、その緊張のほどは、「(舞台に挑戦することを知った)1年前から1日1回、頭に思い浮かべるくらい」だと言う。「(共演者と)お会いして、緊張が増しましたが、素敵な皆さんとお稽古をして、舞台に上がれるのが楽しみだというふうに今は感じています。このワクワクした気持ちを観に来てくださる皆様にもたくさん届けられるよう、がんばりたいです」と続けた。
ハムレットの敵役となるクローディアス役の石黒は、「シェイクスピア劇は敷居が高いもの、理解するのは難しいと思っていた時期がありました。我々俳優は、言葉を生業にしており、言葉に対して敏感だと思いますが、今回、改めて松岡(和子)さんが翻訳された原作を読んで、言葉の使い方が素晴らしいなと感じました。“メメント・モリ”(死を想え)、つまりは生を感じろという言葉がありますが、それが底流にある作品だと思いますし、そういったことを大切にして臨みたいと思います」「時間とお金を使って劇場に足を運んでくださるお客様の誠意に応えられるよう、死ぬ気でがんばります」と言葉に力を込めた。
また、ガートルード役の柚香は本作で宝塚歌劇団退団後、初のストレートプレイに挑む。「夢に思い描いていたストレートプレイへの出演、まさかこんなに早く機会をいただけるとは思っておらず、本当に『ひやあー』と、ヒヤヒヤする思いでした。退団後は、鬼になってみたり、のちに王となる女子高生になってみたりと、ずっと剣を持って戦っておりました。今回はがらっと雰囲気が変わり、背筋がピンと伸びるような舞台になるので、気を引き締めて臨みたいです」と朗らかに語った。役については「年齢が一回り以上違うガートルード、母親役をやらせていただくのは挑戦ではありますが、『柚香にやらせて良かった』と、皆様に思っていただけるよう努めてまいります」と述べた。
記者から、ハムレットが発する有名なセリフ「To be, or not to be(生きるべきか、死ぬべきか)」について、現在の染五郎にとってはどのような言葉に置き換えられるかと問われると、「どういう解釈で演じるかということを、あまり言葉にしたくない」と自身のポリシーを伝えつつ、染五郎は「生きるべきか、死ぬべきかというよりも、自分がどう在るべきかという問いかけだと思います。どう生きたらいいのか、自分が“生きた”うえでどういう決断をすべきか、という解釈が今の自分には一番しっくりきています」と話した。さらに、役作りのためにデンマークを訪れたことを明かし、「ハムレットの時代や場所の空気感を感じてきたところですので、自分の体験や経験を注ぎ込みながら、現代に生きるハムレットを目指して邁進したいと思っております」と結んだ。
公演は5月9日から30日まで東京・日生劇場、6月5日から14日まで大阪・SkyシアターMBS、20・21日に愛知・名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホールにて。チケットの一般販売は2月28日10:00に開始される。
舞台「ハムレット」
開催日程・会場
2026年5月9日(土)〜30日(土)
東京都 日生劇場
2026年6月5日(金)〜14日(日)
大阪府 SkyシアターMBS
2026年6月20日(土)・21日(日)
愛知県 名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホール
スタッフ
作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:デヴィッド・ルヴォー
出演
オンステージスウィング:栗原功平 / 佐々木誠
※愛知公演はU-25チケットあり。
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