た組の新作は“鍼灸師がお茶屋になって食べちゃいけないものを食べる話”
2025年11月20日 18:27
1 ステージナタリー編集部
た組「景色のよい観光地」の上演に向け、加藤拓也とキャストのコメントが到着した。
これは、加藤が脚本・演出を務める劇団・た組の2年ぶりとなる書き下ろし作品。観光地のはずれにある茶屋を舞台に、かつて鍼灸師だった男とそのパートナー、そこに加わる女性、さらに外からの来訪者たちのやり取りを描き出す。
上演に向けて加藤は「舌の上に機械を乗せると電気信号で味が再現できるようですが、食べちゃいけない物の味も成分を分析すれば、味が再現できて、食べちゃいけないものが体験できるようになるのではないかと思いました。食べられない物の中にも美味しいと感じる成分はあるはず。お話は鍼灸師がお茶屋になって食べちゃいけないものを食べる話で、沢山の人に観てもらいたいと思っています」とコメント。
鍼灸師の資格を持ちながら茶屋の経営を支える隆治役を演じる平原テツは「今回の作品はマジで会話、会話、会話ですね。まぁ、加藤くんの作品は毎回こうなんですが……ずーと皆んな喋ってます。だからこそ丁寧にやらないと、スルスル~と進んでお客さんを置いてけぼりにしちゃうので、受け取って貰えるようしっかりと創り上げていく所存です。相変わらず加藤くんのキレっぷりが出てる作品なので、楽しみにして下さい」と話す。
隆治のパートナーで調理を担当する健介役を演じる田村健太郎は「僕は旅が好きです。知らない土地を歩いて、普段感じれないことを感じたり気づいたりしながら観光する。劇場もそういう場所だと思います。見に来てくれた方を知らない場所にお連れできるよう、稽古したいと思います。果たしてどんな景色が広がるのか。脚本を読みますと、ほのぼのとした観光ツアーにはならなそうな雰囲気です。ミステリツアーかクレジージャーニーか……乞うご期待!」と期待をあおる。
茶屋の常連客で近隣の旅館で働く前野役の安達祐実は「加藤さんとまた舞台を作れることが、嬉しいです。台本の2ページ目くらいで既に『これは大変なことになりそうだ』と思いました。でも大丈夫! テツさんもタムケンさんもいるんだから!と言い聞かせています。それにしても人間ってなんでしょう。見たくないものには蓋をして、平気な顔で生きていたりする。みなさんの立っているその場所からはどんな景色が見えますか? しっかり立っていると思っていたその場所が、観劇後にはグラグラと揺らいでいるかもしれません。何はともあれ、楽しみながら一生懸命演じたいと思います」と意気込みを語る。
隆治の鍼灸院時代からの客で、オーガニックレストランの経営者でもある宮口役を演じる宮﨑秋人は「この度、た組に初参加します宮﨑秋人と申します。『心臓が濡れる』で初めてた組作品を観劇してから、一ファンとして追っかけていたので念願叶っての出演です。初めて手にするた組の台本を心踊らせながら読んで、『うわーこの役を自分がやるのか』と、デビューの頃に近い感覚になりました。脚本からざわざわするような音が鳴ってる感覚があって新しい出会いを既に感じております。稽古が楽しみです。よろしくお願いいたします」と思いを述べる。
台湾からやって来る大学生・楊役を演じる吳静依は「これから3ヶ月ほど異国の地で稽古と公演に取り組みます。ワクワクすると同時に、少し緊張もしています。異なる文化との出会いはもちろん、人と人との交流にはすでにたくさんの可能性があると感じています。日本は私にとってまったく馴染みのない国ではありませんが、文化や生活様式には台湾とは大きく違う部分もあります。私は台湾の魂を胸に、素晴らしいチームの皆さまと協力しながら、さまざまなことを探求していけたらと思っています。それはまるで実験であり、冒険のようでもあり、考えるだけでワクワクしてきます!」と語った。
公演は来年1月17日から2月1日まで東京・東京芸術劇場 シアターイースト、2月14・15日に北海道・ジョブキタ北八劇場、21・22日に大阪・ABCホールで上演される。東京公演のチケット一般前売りは11月22日10:00にスタート。
た組「景色のよい観光地」
開催日程・会場
2026年1月17日(土)〜2月1日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターイースト
2026年2月14日(土)・15日(日)
北海道 ジョブキタ北八劇場
2026年2月21日(土)・22日(日)
大阪府 ABCホール
スタッフ
作・演出:加藤拓也
出演
平原テツ / 田村健太郎 / 安達祐実 / 宮崎秋人 / 吳静依(Jing Wu)
ステージナタリー @stage_natalie
た組の新作は“鍼灸師がお茶屋になって食べちゃいけないものを食べる話”(コメントあり)
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