OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」に向け、翼和希「“チョンパ”の感動を劇場で体感して」

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松竹創業130周年 新橋演舞場100周年 OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」に向け、翼和希千咲えみの取材会が本日6月27日に東京都内で行われた。

OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」取材会より、翼和希(右)と千咲えみ(左)。

OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」取材会より、翼和希(右)と千咲えみ(左)。

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「レビュー 夏のおどり」は、昨年9月にOSK日本歌劇団のトップスターに就任した翼のお披露目公演。今月行われた大阪・大阪松竹座公演「レビュー 春のおどり」で披露された2本のレビュー作品が、新たに東京・新橋演舞場で上演される。第1部は花柳寿楽が構成・演出・振付を手がける日舞ショー「翔~Fly High~」、第2部は宝塚歌劇団の中村一徳が作・演出を担う洋舞ショー「The Legendary!」と並んだ。

OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」取材会より、翼和希。

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翼は「先日、OSK日本歌劇団の生まれ故郷でございます大阪松竹座にて、無事に『春のおどり』の千秋楽を全員で無事に終えることができ、ほっとした気持ちと達成感に包まれております」とあいさつし、「公演を重ねるたびに1場面1場面について『もっとこうしたい』という思いが生まれ、作品自体が成長している感覚を覚えたので、この気持ちをそのまま『夏のおどり』に持っていきたい」と心境を述べる。

OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」取材会より、千咲えみ。

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千咲は「大阪松竹座は、翼と私が初めてOSKに出会った劇場なので、時を経て、責任ある立場で劇場に立たせていただける幸せを噛み締めていました。お客様が大変楽しんでくださっていたのも印象的で、第2部の洋舞ショーでは歓声を上げてくださった場面もあった」と手応えを語り、「稽古を何日積んでいても、1回の舞台に立つほど勉強になることはないと思うので、『春のおどり』の経験を経て、1つの作品としてブラッシュアップできるように話し合いや稽古をしながらがんばっていきたいと思います」と語った。

お気に入りシーンを1つに絞るのに苦戦し、うんうん声を上げる翼和希(右)。

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記者が2人に作品のお気に入りシーンを尋ねると、翼は「うー、全部お気に入りなので選ぶのが難しい(笑)」とおどけた様子で顔をしかめつつ、「日舞の幕開けのチョンパは外せない。(暗転の状態から拍子木の“チョン”という音に続いて)照明が“パッ”と点いて現れるのが、グランドレビューではなく、江戸の風景というのもすごく粋でかっこいい」と回答。「いつもはチョンパのときに舞台上にいて、一気に明るくなるので目を開くのに必死なんですけれど、今回私はその場面にはいないので、花道と鳥屋口の間の隙間からこっそりみんなの様子を観ています。あの瞬間は毎公演鳥肌が立つので、東京の皆さんにもこの感覚を味わっていただきたいなと思います」と期待をあおった。

「チョンパは映像で観るのと劇場で生で体感するのでは、感動度合いが違いますか?」と記者に聞かれ、「まったく違う」と力強く否定する翼和希。

「チョンパは映像で観るのと劇場で生で体感するのでは、感動度合いが違いますか?」と記者に聞かれ、「まったく違う」と力強く否定する翼和希。[拡大]

翼は第1部のほかの場面にも言及し、「“鳥”の場面では、ファンタジックな夢夢しい世界を日舞で表現でき、踊っていて気持ちがよかったですし、“風”の場面では、みんながそれぞれ和楽器に挑戦するという新しい挑戦もできた。そして、“月”の場面で一度しっとりした雰囲気になったのち、フィナーレは“ザ・OSKのレビュー”。フィナーレで、『日舞のショーはここで終わるけど、今からみんなで羽ばたいていきます』という決意が見えるところが好きだなあと思いました」と熱く語った。千咲は「第2部のラインダンスは今回、みんな頭にケーキを乗せた、すごくかわいいものになっています。お客様に新メンバーの101期生を紹介できるシーンでもありますし、OSKの名物と言っていただくことが多いラインダンスを、今回も堪能していただけると思います」とアピールした。

OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」取材会より、千咲えみ。

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また、2人は互いの好きな場面についても語った。翼は「第2部のラテンの場面で、千咲が男役を引き連れて歌って踊ったあと、男たちを散らすときに『ウ゛ン!』と言うのが大好き(笑)。稽古場から『たまらん!』と思っていました」と明かし、「娘役が可憐な姿だけでなく男前な姿も見せるのは、OSKならではだと思います」とコメント。千咲は、翼の好きな瞬間について「あいさつのときに紙吹雪が舞う中、スポットライトと拍手を浴びる後ろ姿」を挙げ、「お客様からは観られない景色なんですけどね(笑)」と翼に目配せした。

千咲えみ(左)と初対面した当時の記憶がない翼和希(右)。

千咲えみ(左)と初対面した当時の記憶がない翼和希(右)。[拡大]

取材会では、同期コンビの翼と千咲が出会った頃の様子を語るひと幕も。翼は「受験会場では2人とも必死だったので初対面の記憶はないですが(笑)、当日中に合格発表があったのでそこで『どうも』みたいな感じになって。そこからはすぐに仲良くなり、同期の家に泊まって決起集会をしました。千咲はその頃から何も変わらず常にハッピーな子で、人を楽しませることが生き甲斐だと思うほどに、常に何か楽しいことを考えている。見ていて『常に面白いなあ』と感じていたのを覚えています」と千咲に笑顔を向けた。そんな千咲も、翼に対して「年齢も一緒で、歌劇に憧れた時期も一緒だったので、話が合うなというのは15年前から感じていました。翼の印象はとにかくやる気がすごくて、難しい振りや苦手なことがあったらできるようになるまで絶対に諦めない。その姿勢は今も全く変わらない」と語った。翼は「同期で気を遣わなくていい分、これまで良い稽古を重ねてこられたと思います」と振り返り、「いつもOSKに関係のあることを、ああだこうだと(2人で)ずっと話しています。稽古場で話が終わらないから、そのまま食事に行ったりもします(笑)」と相性の良さを垣間見せた。

OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」取材会より、翼和希(右)と千咲えみ(左)。

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最後に、翼が「8月の暑さは想像に容易いですけれども、その暑さに負けない舞台をお届けすることをお約束いたします。今回こうして(翼の)お披露目公演と冠をつけていただきましたが、新しいOSKのお披露目でもございますので、みんなの新しい一歩をぜひ皆様に見届けていただきたいです。そして今年103年目のOSKが、200年、300年、そして千年桜として、地に根を張って満開の桜を咲かせ続けられるように、劇団員一丸となってがんばってまいります」と決意を述べる。千咲は「この作品を劇場で見ていただけるのはこの『夏のおどり』が最後となるので、OSKを観たことがない方も、観てくださっている方も、一度でいいので劇場に足を運んでいただき、私たちの舞台を肌で感じていただけたら。皆様のご期待を上回る舞台、『楽しかった!』『明日もがんばろう!』と思えるようなステージをお届けしたいと思います!」と意気込んだ。

ムービーカメラ用に“動き”を求められ、コミカルに踊り出す翼和希(右)。

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「レビュー 夏のおどり」は8月22日から26日まで東京・新橋演舞場にて上演される。

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松竹創業130周年 新橋演舞場100周年 OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」

2025年8月22日(金)〜26日(火)
東京都 新橋演舞場

スタッフ

第1部「翔~Fly High~」

作・演出:花柳寿楽

第2部「The Legendary!」

中村一徳

出演

翼和希 / 千咲えみ / 白藤麗華 / 華月奏 / 城月れい / 登堂結斗 / 天輝レオ / 壱弥ゆう / 唯城ありす / 羽那舞 / 京我りく / 紫咲心那 / 琴海沙羅 / 水葉紗衣 / 有絢まこ / 知颯かなで / 空良玲澄 / 舞音ことは / 璃音あかり / 梅名希歩 / 柊湖春 / 南星杜有 / 鼓珀響 / 桜乃ひとみ / 初音くらら / 香幸信帆 / 陽向だいち / 桐生麻耶(第二部のみ) / 朝香櫻子 / OSK日本歌劇団研修所第101期生(初舞台生)

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