最後まで愛し、抱き締め尽くします!現・帝国劇場ラストの“祭り”開幕に井上芳雄らが思い語る

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2024

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現・帝国劇場の最終公演となるCONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」が、昨日2月14日に開幕。全日程にレギュラーキャストとして出演する井上芳雄浦井健治小野田龍之介甲斐翔真佐藤隆紀(LE VELVETS)、島田歌穂三浦宏規宮野真守による開幕記念会見が、本日15日に東京・帝国劇場の稽古場にて行われた。

CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」開幕記念会見より、左から三浦宏規、甲斐翔真、佐藤隆紀、島田歌穂、井上芳雄、浦井健治、宮野真守、小野田龍之介。

CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」開幕記念会見より、左から三浦宏規、甲斐翔真、佐藤隆紀、島田歌穂、井上芳雄、浦井健治、宮野真守、小野田龍之介。

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CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」は、帝国劇場の休館を前に、同劇場の最終公演として行われるコンサート。本公演では、構成・演出を山田和也、音楽監督・指揮を塩田明弘が担当する。1966年に開場した現・帝国劇場では、全372の舞台作品が上演され、そのうちミュージカルは53作品。コンサートではその53作品すべての楽曲が披露される。なお既報の通りステージナタリーでは、昨日行われたゲネプロのレポート、舞台写真、演目と歌唱者のリストを公開している。

井上は「すべてがこれで最後」と感慨を述べ、「昨日は現・帝劇にとって最後の初日になりましたが、お客様それぞれが思いをかみ締めながら楽しんでくださっていると感じました。帝劇最後の“祭り”を楽しみたい」と笑顔を浮かべる。浦井は「初日の終演後、スタッフさんが『帝劇は次に向かって進むのだという気持ちで挑みたい』と涙ながらにあいさつしていました。スタッフさんたちも人生をかけて臨んでいるんだと思いましたし、ありがたいことです」としみじみと話した。

CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」開幕記念会見より、左から井上芳雄、浦井健治、宮野真守、小野田龍之介。

CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」開幕記念会見より、左から井上芳雄、浦井健治、宮野真守、小野田龍之介。[拡大]

宮野が「そうそうたるキャストの中で、比較的新参者の僕は“帝劇・新世代俳優”ですが」と切り出すと、井上からすかさず「年齢は僕らと同世代ですよ」とツッコミが。宮野は「41歳の新世代です!」と返しつつ、「この公演に加われて光栄。初日は格式ある劇場でコール&レスポンスを行い、演出家に怒られると思いましたが『もっとやって』と言われた。盛り上げていけたら」と気合十分に話した。小野田が「このコンサートは日本演劇史の区切りになる。次の時代に思いを馳せて務めたい」と言葉に力を込めると、井上が「彼は1966年の現・帝劇の開場からずっと出ている」と冗談を飛ばす。小野田は「出てないわ!(笑)」と切り返し、「まだ33歳の若手なのに、なぜか“中堅”と呼ばれ続けています」とボヤいて笑いを誘った。

コンサートで、ある先輩俳優とダンスを披露する三浦は「井上さんにたくさんご相談しながら練習しました。絶対にお相手の衣裳の裾を踏まないよう、これ以上ないすり足で挑んでいます」とコメント。甲斐は「大先輩とご一緒できてうれしい。今後僕が20年、30年、40年と活動できるとして、先輩たちのような存在になれるかな?と、日々背筋が伸びます。新・帝劇が開場したら、僕も第一線で活動できるようがんばりたい」と瞳を輝かせた。

CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」開幕記念会見より、左から三浦宏規、甲斐翔真、佐藤隆紀、島田歌穂。

CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」開幕記念会見より、左から三浦宏規、甲斐翔真、佐藤隆紀、島田歌穂。[拡大]

佐藤は「コンサートでは帝劇で上演されたストレートプレイのお芝居も紹介されるので、劇場の歴史を感じられる」と見どころを紹介し、「歌をがんばってきた僕が、なぜか今回は(舞台のセンターである)0番で踊っている。すごく練習したので楽しんで」と観客に呼びかける。また島田は「“旧世代”の私ですが(笑)、唯一の女性キャストとして全日程に参加します。新・帝劇に思いを引き継ぐような場面では毎回ウルウルしてしまう。感謝と未来への希望を胸に、がんばります!」と笑顔で語った。

幅広い世代のキャストが参加した稽古の雰囲気を尋ねられると、井上は「僕や浦井くんが“中間管理職”のように気を遣いまくった」、三浦も「僕ら若手は隅っこで消えそうでした」と冗談交じりに回答。宮野は「稽古場の隣の席に“シュガー”を自称する変な人が座ってきて……驚きましたけど、とても仲良くなれました」と、“シュガー”の愛称で知られる佐藤にいたずらっぽい笑顔を向ける。これを聞いた佐藤が「芳雄さんの気遣いのおかげで、稽古が楽しかった」とうなずいた。

井上は「稽古を通じてみんなの間に絆が生まれた。最後まで新しい思い出ができました」と言い、稽古場を見渡して「稽古場の男性更衣室の扉には、ドアノブ代わりにひもが付いているんです。そのひもすら愛おしい」と目を細める。最後に井上は「僕らは帝劇としっかりお別れができる、とてもありがたい立場。コンサートは配信やライブビューイングなどもありますし、皆さんと劇場への思いを分かち合いたいです。最後まで帝劇を愛し、抱き締め尽くしてお別れできたら」と取材会を締めくくった。

上演時間は休憩25分を含む約3時間30分。公演は2月28日まで行われる。なおライブ配信を15日、17日、19日、22日、24日、26日の18:00開演回、千秋楽となる28日13:00開演回で実施。配信のプラットフォームはau Live Streaming、TELASAとなっている。公演ごとにプログラムが異なるため、詳細は公式サイトで確認を。また千秋楽では、全国の映画館でライブビューイングも開催される。

なおステージナタリーでは、本コンサートの特集を展開中。“新世代”の俳優である甲斐と三浦に、帝国劇場や本コンサートにかける思いを聞いた。

公演レポート

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CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」

2025年2月14日(金)〜28日(金)
東京都 帝国劇場

スタッフ

構成・演出:山田和也
音楽監督・指揮:塩田明弘

出演

レギュラーキャスト(全日程)

井上芳雄 / 浦井健治 / 小野田龍之介 / 甲斐翔真 / 佐藤隆紀(LE VELVETS) / 島田歌穂 / 三浦宏規 / 宮野真守

レギュラーキャスト(A・B・Cプログラム)

生田絵梨花(A・Bのみ) / 木下晴香(Cのみ) / 昆夏美 / 涼風真世 / 平野綾 / 森公美子

レギュラーキャスト(D・E・F・Gプログラム)

一路真輝 / 木下晴香 / 瀬奈じゅん / 花總まり / 屋比久知奈

ゲスト

Aプログラム:鹿賀丈史 / 大地真央 / 松たか子
Bプログラム:石丸幹二 / 加藤和樹 / 平原綾香 / 吉原光夫
Cプログラム:伊礼彼方 / 駒田一 / 保坂知寿 / 松下優也 / 山口祐一郎
Dプログラム:朝夏まなと / 和音美桜 / 中川晃教 / 山崎育三郎
Eプログラム:石川禅 / 城田優 / 堂本光一 / 前田美波里
Fプログラム:石井一孝 / 上白石萌音 / 別所哲也 / 新妻聖子(25日のみ) / 望海風斗(25日のみ) / 有澤樟太郎(26日のみ) / 海宝直人(26日のみ) / 濱田めぐみ(26日のみ) / 愛希れいか(26日のみ)
Gプログラム:市村正親 / 今井清隆 / 鳳蘭 / 笹本玲奈 / 田代万里生

公演・舞台情報
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よい @yoichanm

衣装豪華!統一感があって素敵だ https://t.co/jhT8qiWiTw

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