「オイディプス王」は、知らずして実父を殺し、実母と夫婦関係になったオイディプス王が、破滅の道をたどる姿を描くソポクレス作のギリシャ悲劇。今回は、2023年に
公開稽古では、オイディプスが預言者テイレシアス(浅野)に対し、「先王ライオス殺害の犯人は誰か?」と尋ねるシーンが披露された。アクティングエリアにゆっくりと登場した三浦は、堂々とした態度で王としての威厳を見せつけながら、膨大な量のセリフを力強く放つ。なかなか預言の内容を言わないテイレシアスをなじる場面では、鋭い目つきと強い語気でテイレシアスを威圧。しかし、テイレシアスが「オイディプスが先王殺しの犯人」と告げた途端、三浦の目から光が失われ、オイディプスの失望の色がありありと顔に現れた。
取材会には三浦、岡本、石丸が出席。大空も参加予定だったが、体調不良のため欠席となった。三浦は「初演時は『無事に舞台に立てるだろうか』という不安でいっぱいで、精一杯やるだけだったので、細かい記憶がございません……(笑)」と率直に明かし、「その体験を経たからこそ、今は幸せだなと。前回たくさんの方々に支えていただいたので、今回はできる限り、僕から皆さんに“渡す”と心に決めて稽古に入りました。充実した楽しい日々を送れています」と笑顔を見せる。岡本は、今回初挑戦となるギリシャ悲劇について「もともと強い憧れがあった」としつつ、実際に演技をしてみて「ギリシャ悲劇の言葉が、自分の知らない感情を自分の奥底から引き出してくれるような感覚になります」と気付きを口にした。
さらに、岡本が「クレオンからオイディプスに対するセリフで『真の友を切り捨てようとするのは、その身から最も大切な命を切り捨てるようなもの』という言葉があるので、早く(三浦と)“真の友”になれたらなと……」と目配せすると、三浦が「昨夜、僕のInstagramをフォローしてくれた(笑)」と話し、岡本と笑い合った。
石丸は、本公演の魅力を「今までのギリシャ悲劇のイメージを覆すような、とても鮮烈で、繊細な心の揺れが表現された、美しい舞台になると思います」とアピール。「人生の途中で“落とし穴”に落ちても、自分の運命を自分で決めようとする王の姿が世界に何を訴えるのか、新しく再演で問いたい」と力強く語る。
取材会では、岡本が「(東京公演の会場である)パルテノン多摩のパルテノンって、パルテノン神殿のパルテノンですよね。本作の上演のために作られたのかな?(笑)」「SkyシアターMBSは日本語にすると“空の劇場”で、これもすごくギリシャっぽい」と興奮気味に話す場面も。岡本が多摩センター駅からパルテノン多摩の大階段までまっすぐに伸びる大通りに言及すると、三浦は「あそこでお芝居してみたい」と想像を膨らませ、石丸から「裸足だと足の裏がボロボロになるよ」とツッコまれていた。
最期に観客へのメッセージを求められた三浦は、「初演時は初日に『命をかけて臨みます』と発言しましたが、今回は命を大切にします(笑)。身体や心の健康、他者のことも大切に思いながら使命を果たせれば。心を込めて演じます」と思いを語った。
本作は2月21日から24日まで東京・パルテノン多摩 大ホール、3月1日に大阪・SkyシアターMBSで上演される。
オイディプス王
2025年2月21日(金)〜2025年2月24日(月・振休)
東京都 パルテノン多摩 大ホール
2025年3月1日(土)
大阪府 SkyシアターMBS
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