“異分野同士だからこそ”の景色広がる、KAAT×山田うん×池上高志「まだここ通ってない」開幕

「KAAT×山田うん×池上高志『まだここ通ってない』」が、昨日10月18日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホール内特設会場で開幕した。

これは、振付家・ダンサーの山田うんと、人工生命研究者・池上高志によるプロジェクトの第2弾。構成・演出・振付を山田が、構成・演出・コンセプトを池上が担い、出演者には川合ロン、飯森沙百合、黒田勇、猪俣グレイ玲奈、リエル・フィバックが名を連ねている。またピアノの演奏を高橋悠治、サウンド、エレクトロニクスを土井樹が担当する。

開幕に際し、山田は「『まだここ通ってない』は、いつも通ってるのにまだ通ってない場所を探すような時間です。初日を迎えるにあたり、一体どのくらい探すことができているのでしょう。探せていないかもしれません。理論と実践の間を往復し、異分野同士のチームだからこそ鮮やかだったり、ブレたりする不確かな景色。その色彩はどんな風に立ち上がっていくのか、観客の皆様にどのように受け取っていただけるのか、予想がつかなくて楽しみです」と思いを語る。

池上は「『まだここ通ってない』に、ようこそお越しくださいました。まるで研究論文を書いているかのように、劇場関係者含めみなさんに無理難題言いながら、進めてまいりましたが、今日、開演に至ったことが奇跡に思えます」と振り返り、「タルコフスキーの映画、『鏡』のような世界を、山田うんチームと、オルタナティヴ・マシンチームの爆発的なエネルギーと創造性でこぎつけました。どうぞお楽しみください」と呼びかけた。

上演時間はトークを含めて約1時間40分。公演は明日10月20日まで。トークゲストとして、本日19日公演にKAAT神奈川芸術劇場芸術監督の長塚圭史、20日公演にMIKIOSAKABEデザイナーの坂部三樹郎が登壇する。