「リビングルームのメタモルフォーシス」は、ウィーン芸術週間の委嘱を受け、昨年5月にオーストリア・ウィーンのHalle G im MuseumsQuartierで初演された音楽劇。賃貸契約の一方的な破棄により、住む家を追い出されそうになる家族の物語から、人智の及ばない強大な力がその問題自体を舞台上から消すという劇世界が展開する。
開幕に際し、岡田は「作品と、シアターイーストの空間とが、いい感じの関係を結べています。俳優のパフォーマンスと、アンサンブル・ノマドの演奏との、混ざり具合が気持ちいい感じです。『リビングルームのメタモルフォーシス』という作品を上演する機会、この演目の感覚的な力を、昨年の世界初演時よりも先のフェーズへと育てていく機会を持てて、とても楽しいです。その楽しい気持ちで、観客のみなさんをお待ちしています」とコメント。
藤倉は「2年をかけて東京とロンドンを繋いで、岡田利規さんとチェルフィッチュの役者達と共に創り上げたこの音楽劇。最初から最後まで妥協なく挑み続け、新しい表現に挑戦しました。僕がアーティスティック・ディレクターを務めるボンクリ・フェスには岡田さんも訪れ、この経験が作品にも反映されています。また、僕の作品を一番多く演奏、録音しているアンサンブル・ノマドが加わることにより、東京公演は更に新たな魅力を持つものとなります」と作品への思いを語った。
上演時間は約1時間20分。公演は9月29日まで。
なおステージナタリーでは、「リビングルームのメタモルフォーシス」の作・演出を手がけた岡田、「東京芸術祭 2024」で「仮想的な失調」を上演する円盤に乗る派のカゲヤマ気象台の対談を掲載。“創作と場所”を軸に、それぞれがクリエーションについて語っている。芸劇オータムセレクション チェルフィッチュ× 藤倉大 with アンサンブル・ノマド「リビングルームのメタモルフォーシス」
2024年9月20日(金)〜29日(日) ※公演終了
東京都 東京芸術劇場 シアターイースト
スタッフ
出演
演奏:アンサンブル・ノマド
※川崎麻里子の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
※65歳以上、29歳以下、高校生以下割引あり。
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