本作は、1985年のロバート・ゼメキス監督による映画「
本日の製作発表会には劇団四季の吉田智誉樹代表取締役社長のほか、ミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」筆頭プロデューサーのコリン・イングラム、演出のランドが登壇。また3人の前には、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシン・デロリアンを再現した、津和敏夫氏による自動車も飾られた。
吉田社長は2022年のウエストエンド公演を観て「日本のお客様にも間違いなく満足していただけると思った」と言い、舞台上にタイムマシン・デロリアンが登場することや、LEDを使用したボードが使われることを挙げて「これまでにない演劇体験をしていただける」と作品の魅力をアピール。また吉田社長は「より良い未来を目指すキャラクターの姿に、劇団四季が大切にしている“人生は素晴らしい、生きるに値する”というメッセージと共通するものを感じました」と思いを口にした。
原作映画を16歳のときに観たというイングラムは「映画に感銘を受け、(主人公の)マーティの服装や髪型をまねしていました。作品の歴史の一部になれて光栄」と胸の内を語る。ミュージカル化の企画は2012年に動き始めたという。イングラムは、2014年のミュージカル化発表時には「車は本当に宙を飛ぶのか?」と周囲からよく尋ねられたと話し、「その質問には当時も答えませんでしたし、今日も回答を控えます」とニヤリ。
イングラムは「本作の製作チームのメンバーは『思いをすべて注げば、何でも可能になる』という言葉を大切にしています。我々はまさにその言葉通りにやりとげた」と真摯に述べ、2020年の開幕後、コロナ禍の影響で公演がストップしたことや、2021年のロンドン公演時に、ドクことエメット・ブラウン博士役のキャストが新型コロナウイルスに感染してステージに立てなくなったものの、代役の俳優により無事上演されたことなどエピソードを紹介。またイングラムは、原作映画が来年で公開40周年を迎えることに言及して「ミュージカル版の開幕に向け日本の皆さんの前でお話ししているなんて、16歳の自分は夢にも思わなかったことでしょう」と喜びをかみ締めた。
演出のランドは「朝食を食べているときにコリンからミュージカル『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に興味はある?と聞かれ、シンプルに『イエス!』と答えた」と当時を振り返る。ランドは「ミュージカルの主人公は高い“山”を登らなければいけない。映画でもマーティはとても高い“山”に挑むし、それ故にこの物語は素晴らしい。きっと良いミュージカルになると思いました」と語る。
ランドは、原作映画で製作総指揮を務めたスティーヴン・スピルバーグがブロードウェイ公演を観劇し、「若い世代の多くは、ほかの大勢の観客と共有しながら映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観る体験をしていないはず。改めてこの物語に対する観客の反応を劇場で体験できて自分もうれしかった」と声をかけてくれたと明かす。さらにランドは「ミュージカルは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の1作目をなぞっていますが、映画2作目や3作目、テーマパークのアトラクションの要素もちりばめています。ぜひ楽しんでもらえたら」と観客にメッセージを送った。
会見では吉田社長が、本作のターゲットとなる観客について語る場面も。劇団四季では上演を決断するために、原作映画の視聴者層を調査したという。吉田社長は「視聴者の男女比に大きな差はなく、幅広い年齢の視聴者が好んでいることがわかった」と言い、「両親と子供2人からなる4人家族をイメージしてほしいのですが、これまではミュージカルに行くとなっても『お父さんはいいから、お母さんと3人で行っておいで』というご家庭が多かったかもしれない。でもこの作品はお父さんの観劇も期待できる。つまりこれまでは3枚売れていたチケットが4枚売れるかもしれません(笑)。今劇団四季を観てくださっている方々はもちろん、我々にとって未知の層である“お父さん”に足を運んでもらうプロモーションをしっかり行いたい」と述べた。
劇団四季のミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のロングラン公演は、来年4月に東京・JR東日本四季劇場[秋]で開幕。チケットの前売りは今年12月にスタート予定となっている。
劇団四季 ミュージカル「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
2025年4月~ロングラン上演
東京都 JR東日本四季劇場[秋]
脚本:ボブ・ゲイル
作詞・作曲:アラン・シルヴェストリ、グレン・バラード
演出:ジョン・ランド
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おぉすでに海外では演ってるのね。 / “【会見レポート】デロリアンも登場!劇団四季「バック・トゥ・ザ・フューチャー」“これまでにない”体験ができる舞台に” https://t.co/v0fy4grDhP