吉祥寺シアターと川村毅が立ち上げる「ヘルマン」出演に麿赤兒ら

ティーファクトリー / 公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団提携公演「ヘルマン」が来年1月18日から28日まで東京・吉祥寺シアターにて上演される。

これは、20世紀前半のドイツの作家であるヘルマン・ヘッセの小説と人生を、川村毅の構成・演出により立ち上げるもの。川村は「吉祥寺シアター支配人の栗原（一浩）氏からヘルマン・ヘッセを題材にした舞台を、と相談され、私にはほとんど『車輪の下』『春の嵐』の記憶しかないので、正直困ったなと思いつつ、他の作品を読み進めたところ、瞠目した」と言い、「ヘッセとは何者か。正真正銘の純正アウトサイダーとして、社会生活という困難を生き抜いた闘士だ。この生き方は困難な生に直面してばかりの現代人への生きるためのヒントになるに違いない、と台本に取り掛かった。ひとつの小説の脚色、劇化の手法は取らず、複数の小説からのイメージ、さらに俳優の身体性、映像を使用しての、ポスト・ドラマとしてヘッセを蘇らせようと思う」と作品への思いを語った。

本作では「荒野のおおかみ」「知と愛」「ペーター・カーメンツィント（郷愁）」「車輪の下」「クヌルプ」「デーミアン」「少年の日の思い出」などのヘッセ作品から言葉を引用しイメージを立ち上げる予定で、出演者には麿赤兒をはじめ、大空ゆうひ、横井翔二郎、鶴家一仁、村井友映、朝田百合子、キクチカンキ、灘波愛、 小林彩、和田華子、村松えり、笠木誠が名を連ねた。チケットは12月2日に販売開始。なお1月19日に「川村毅レクチャー」、20日18:30開演回終演後にバックステージツアーが開催される。