野村萬斎演出・出演、野村裕基タイトルロールの「ハムレット」共演に岡本圭人・藤間爽子ら

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2023年に東京・世田谷パブリックシアターほかで上演される「ハムレット」の、キャストや公演日程などの詳細が発表された。

「ハムレット」出演者

「ハムレット」出演者

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本公演では、2002年から2022年まで世田谷パブリックシアター芸術監督を務めた野村萬斎が演出・出演を担う。世田谷パブリックシアターでは今年2月に、野村萬斎の任期中最後の公演として「戯曲リーディング『ハムレット』より」を上演。同公演では野村萬斎の息子・野村裕基がハムレットを務めた。

今回の「ハムレット」では野村裕基がハムレット、野村萬斎がハムレットを導く亡き父王の亡霊と、その父を暗殺した叔父王クローディアスの2役を演じる。そのほかの出演者にはレアーティーズとローゼンクランツの2役を担当する岡本圭人、オフィーリア役の藤間爽子、そして釆澤靖起、松浦海之介、森永友基、月崎晴夫、神保良介、浦野真介、遠山悠介村田雄浩河原崎國太郎若村麻由美が名を連ねた。

野村萬斎

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過去に「ハムレット」のタイトルロールを複数回経験している野村萬斎は「ハムレット経験者である私がこの二役を演じること、そして師弟関係にもあり常に共演者(ライバル)である息子・野村裕基と組むことに、演出の大きなキモがある」と話し、「この戯曲では血縁が複雑に絡み、しかし家庭劇には収まらぬ国家存亡の危機が横たわる。私達親子にとっては日本の伝統的文化存亡の危機が重なって見える。一方現実社会では、隣国同士が戦争を始め、元首相が暗殺され、女王の死を目の当たりにした。そしてデジタル化が進む白か黒かの二進法的世界では割切れぬ灰色の現実の苦悶。まさにハムレットな状況がある」と思いを語る。

野村裕基は「今年2月にリーディング公演でハムレットをさせていただきましたが、この度いよいよ本格的なストレートプレイとして初めて舞台に上がる機会をいただきました。師匠でもある父の、ハムレット像を上手く自分に落とし込んで演じることを目標にしたいと思います」と意気込みを述べた。

公演は3月6日から19日まで世田谷パブリックシアター、25日に東京・江戸川区総合文化センター 大ホール、29日に大阪・枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールで行われる。キャストたちからのコメントは下記の通り。

野村萬斎コメント

ハムレットのタイトルロールを2回経験しての3度目の挑戦である。とは言え、この度は演出と、ハムレットを導き惑わす父王の幽霊、そして敵対する叔父王の役である。ハムレット経験者である私がこの二役を演じること、そして師弟関係にもあり常に共演者(ライバル)である息子・野村裕基と組むことに、演出の大きなキモがある。この戯曲では血縁が複雑に絡み、しかし家庭劇には収まらぬ国家存亡の危機が横たわる。私達親子にとっては日本の伝統的文化存亡の危機が重なって見える。

一方現実社会では、隣国同士が戦争を始め、元首相が暗殺され、女王の死を目の当たりにした。そしてデジタル化が進む白か黒かの二進法的世界では割切れぬ灰色の現実の苦悶。まさにハムレットな状況がある。

「子午線の祀り」以来の素晴らしい共演者、共同創作者に恵まれた。

新たに参加してくれるメンバーも実にチャーミング。乞うご期待!

野村裕基コメント

ハムレット役をさせていただきます、野村裕基です。今年2月にリーディング公演でハムレットをさせていただきましたが、この度いよいよ本格的なストレートプレイとして初めて舞台に上がる機会をいただきました。師匠でもある父の、ハムレット像を上手く自分に落とし込んで演じることを目標にしたいと思います。普段の古典芸能とは少し違う自分にも、是非ご期待頂きたいと思います。

岡本圭人コメント

子供の頃からシェイクスピア作品に触れ合ってきた自分にとって、シェイクスピアの言葉を紡ぐことは憧れでした。野村萬斎さん演出のもと、かつて自分が魅了されたハムレットの物語をお客様に感じていただけるように、そして舞台の上で役として生きられるように一生懸命稽古に励んでいきたいと思います。

藤間爽子コメント

私にとって初めてのシェイクスピア作品です。

ハムレットという作品が放つ圧倒的な存在感に正直怖気付いておりますが、野村萬斎さんの織りなす世界観に思いっきり飛び込んでみたいと思っています。

約400年前に作られたこの作品を、現代の人々の心にどう届けるのか。

幕が開くまで沢山悩み、真摯に向き合っていきたいです。

また同じ古典芸能の世界で生きる野村裕基さんと共演できますことも、とても楽しみです。

他にはないハムレットが誕生するような気がしています。

釆澤靖起コメント

「『ハムレット』を各自、用意しておくように」 そう言われ、「え、何その加工肉」と思ったのは演劇学校に入りたての頃であった。サラリーマンか役者か。まだ人生に悩んでいた僕は浮世を嘆くハムレットにシンパシーを覚えた。彼の美しき嘆息に不思議と心が救われたのである。(いつか、この作品と真正面から対峙したい。)あれから15年。今こうして改めて「ハムレット」に出会い直す機会に恵まれた事を心から光栄に思います。

河原崎國太郎コメント

南北さんや黙阿弥さんとは長いお付き合いをさせて頂いておりますが、ウィリアムさんとのお付き合いは今回が初めて。人生の節目となる年を迎えて新たな出会いと挑戦の出来る事は大変にありがたいことです。歌舞伎でのこれまでの経験がシェイクスピアの「ハムレット」にいかに活かすことができるのか、ワクワクとドキドキでいっぱいです。新たな可能性を求めながらシェイクスピアの世界を存分に楽しんで勤めたいと思います。

村田雄浩コメント

実は……40年以上役者やってて、シェイクスピアに関わるのは初めてなんです……

避けていた訳ではないのでが、何故か縁がありませんでした、戯曲は読ませていただいていたので、倉庫から引っ張り出して読み返して見たら、とても新鮮! 還暦過ぎて新たな挑戦が出来るというのは、幸せなことですね~

それに萬斎さんが演出ですから、きっと見たことがないハムレットになるんだと思うので楽しみです……

とは言え初めてのシェイクスピアですから、共演者のみなさんの胸を借りて初心にかえって勉強させていただきます。

若村麻由美コメント

デンマークの王権は王妃にある!と河合先生は仰った。先王亡き後、その弟と結婚した母ガートルードに対して“Frailty, thy name is woman.”(脆き者汝の名は女)と息子が言うのはもっとも。母はなぜ息子に跡を継がせず結婚したのか? 演出家萬斎さんとの闘いが始まる! 「子午線の祀り」でご一緒させていただいたメンバーとの再会♡素直で新鮮なパワー溢れる裕基さん、圭人さん、爽子さん、釆澤さん、面白いに決まってる!

この記事の画像(全2件)

「ハムレット」

2023年3月6日(月)~19日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター

2023年3月25日(土)
東京都 江戸川区総合文化センター 大ホール

2023年3月29日(水)
大阪府 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール

作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:河合祥一郎
演出:野村萬斎
出演:野村裕基 / 岡本圭人 / 藤間爽子 / 釆澤靖起、松浦海之介、森永友基、月崎晴夫、神保良介、浦野真介、遠山悠介 / 村田雄浩 / 河原崎國太郎 / 若村麻由美 / 野村萬斎

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