「北辰群盗録」開幕、シライケイタ「温泉ドラゴンにしか作れない作品」と感慨

温泉ドラゴン「続・五稜郭残党伝～北辰群盗録」が、昨日12月17日に東京・すみだパークシアター倉で幕を開けた。

温泉ドラゴンは2019年に、佐々木譲による小説「五稜郭三部作」シリーズの第1作「五稜郭残党伝」を原作とした舞台を上演。今回は同シリーズの第2作「北辰群盗録」を、シライケイタの脚本・演出により舞台化する。

舞台は、五稜郭開城から5年が経ち、開拓が進みつつある明治時代の北海道。道内各地では、共和国騎兵隊を名乗る盗賊団が跋扈していた。明治政府に対して「戦争は続いている」と主張する頭目は兵頭俊作。討伐隊として元幕臣の矢島従太郎が送り込まれるが、兵頭と矢島はかつて五稜郭で戦った同志で……。出演者には、温泉ドラゴンメンバーのほか、土井ケイトらが名を連ねた。

開幕に際し、シライは「昨年四月の『SCRAP』上演中止から、1年8か月振りに初日の幕が開きました。初日を迎えることが当たり前ではなくなった今、大変感慨深い日となりました。現在の我々にできる限界に挑戦した作品です。温泉ドラゴンにしか作れない作品だと思います。我々の精一杯を、どうか見届けてください。お待ちしています」と来場を呼びかけた。

上演時間は約2時間5分。公演は27日まで。