ステージナタリー - 演劇・ダンス・ミュージカルのニュースを毎日配信

ミステリアスな宙組「FLYING SAPA」に、真風涼帆「ちょっとこれ以上は…」

578

宝塚歌劇宙組「FLYING SAPA-フライング サパ-」制作発表会より、左から芹香斗亜、上田久美子、真風涼帆、星風まどか。

宝塚歌劇宙組「FLYING SAPA-フライング サパ-」制作発表会より、左から芹香斗亜、上田久美子、真風涼帆、星風まどか。

宝塚歌劇宙組「FLYING SAPA-フライング サパ-」の制作発表会が、本日2月27日に東京都内で行われた。

本作は、上田久美子が作・演出する、近未来を舞台にしたSF作品。地球から熱と水を求めてどこかへ移住しようとした一部の人間たちが、水星(ポルンカ)に移り住んで15年。過去を消されたオバク、記憶を探すミレナ、そして巡礼者たちが、到達すれば望みが叶うという謎のクレーター“SAPA(サパ)”の奥地に向かい……。

今回、三宅純がメインテーマほか数曲を作曲する。制作発表会の冒頭では、三宅の民族的かつ未来的な楽曲に乗せて、主演を務める真風涼帆星風まどか、そして芹香斗亜が、酒場での落ち着いたセリフのかけ合いからダンスパフォーマンスまでを披露した。

制作発表会には、上田、真風、星風、芹香が登壇。新作で全容がつかみにくい本作について上田は、「SFは叙事的に事件を追っていくところや、この人たちは誰なのかということが明らかになっていく過程が楽しい。この作品ではそういうことにチャレンジしたい」と語る。上田の発言に対して真風は「新しいお役への挑戦になるのかな」と期待をのぞかせた。役や物語の詳細については上田からネタバレ禁止令が敷かれているようで、司会者から役柄について尋ねられた真風は「記憶を失っている兵士で、政府の……(上田を見やる)ちょっとこれ以上は(笑)」と言葉を飲み込み、会場を笑いに包んだ。

そんな真風を見た芹香は「真風さんの、男役として無駄のない動きが主人公にぴったり」と主張。すると真風が「演じるオバクには人間味じゃない部分が必要になってくるので、その感覚を模索しつつ、“人なんだけど……”というところで自分の男役に近いような、そうではないような両面を感じています」と心境を吐露した。

また、芹香は「上田先生の作品には己の集中力との闘いがある」とし、自身が演じる精神科医ノアに対して、「(過去が題材の作品で演じる役と違って)何も調べられない今回は、自分の中の想像力が肝。楽しみながら想像力を膨らませていけたらと思います」と語った。

星風が演じるのは、記憶を探す謎の女ミレナ。上田は「まどかには大きいものを背負っている役をやってほしくなる(笑)。フランス映画のヒロインのように、本能の赴くままに行動してしまう人間の崩れた魅力を、勇気を持って演じてほしい」とリクエスト。それを受けて星風は「“なぜ”が多いからこそ、自分で納得がいくように作っていきたい。体当たりして、初日へ向けてやっていけたらなと思います」と意気込んだ。

また、上田によると本作は、エンキ・ビラルのマンガ「モンスターの眠り」を読んでいたときに、流れてきた三宅の音楽から発想した世界観だという。三宅の楽曲について真風は「普段は自分の体からグルーヴ感が出てくることが多いのですが、今回は細胞に染み込んでくるような感覚を強く得られる音楽だなと感じました」と分析。最後に「台本を読んだとき、先生の頭の中はどうなっているのだろうと、ポカンを通り越して感動しました。私自身も新しい挑戦になるのではないかなと思っています。赤坂ACTシアターは初めて出演させていただく劇場。お客様と一緒にどういう世界観を作れるか、まずはお稽古を精一杯努めたい」と会見を締めくくった。

公演は3月30日から4月15日まで東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される。

宝塚歌劇宙組「FLYING SAPA-フライング サパ-」

2020年3月30日(月)~4月15日(水)
東京都 TBS赤坂ACTシアター

作・演出:上田久美子
作曲・編曲:三宅純

キャスト

オバク:真風涼帆
ミレナ:星風まどか
ノア:芹香斗亜
ほか

ステージナタリーをフォロー