「ウエアハウス-double-」「る・ぽえ」が、本日1月25日東京・新国立劇場 小劇場で開幕した。
本企画は、
「る・ぽえ」は、高村光太郎、萩原朔太郎、中原中也の物語が、オムニバス形式で描かれた作品。出演者には
上演時間は両作品とも約1時間30分を予定している。公演は2月2日まで。なお、開幕に際した各出演者、鈴木のコメントは以下の通り。
「ウエアハウス-double-」より、平野良コメント
鈴木勝秀さん作のウエアハウス、30年近く形を変えながらも上演されているこの作品を、小林且弥さんという尊敬する先輩と二人芝居という濃密で贅沢な空間で演じることができてとても幸せに感じます。
今この時期に新国立劇場で二人芝居をさせていただけるるひまさんにも感謝しかございません。
初めての2人芝居なので台詞量はもちろんのこと挑戦することは多くありましたが、お芝居を始めた時の純粋な「芝居が好きだ」を体現できる場所だと思います。
何気ない会話からどんどん展開していく物語を是非とも目撃していただけたら幸いです。
「ウエアハウス-double-」より、小林且弥コメント
この30年近い時の流れの中で、少しずつその有様を変えながらずっと生き続けてきた戯曲、ウエアハウス。その変遷のなかで、いまこの瞬間に僕ら二人がこの物語に挑む意味。その答えを必死に、真摯に探しつづけたいと思います。二人でしか生まれないその瞬間を目撃していただければこれ幸いです。
「ウエアハウス-double-」より、鈴木勝秀コメント
「ウエアハウス」シリーズを、個人的に27年、四半世紀以上も続けている。それも芝居という形式だけではなく、リーディング・ライヴ、CD、美術展など、様々に展開してきた。はっきり言って、僕自身のためにやっている。だから俳優にも、個人的な表現としてやってもらいたいとお願いしている。そうすることによって、そのときそのときの「ウエアハウス」が立ち上がる。そしてそこには、演技という衣を脱ぎ捨てた生身の、裸の俳優の姿が浮かび上がる。今回も素晴らしい俳優を見ることができた。ありがとう。
「る・ぽえ」より、碓井将大コメント
日本の文学史に残るような詩人が書いた美しい言葉を、その時代に生きていない僕たちの肉体を通して皆様にお伝えできるのが楽しみです。
僕は中原中也を演じますが、日常生活を送る中では、なかなか味わえないような悔しさや悲しさなどの喜怒哀楽を、皆様がスカッとするくらい舞台で発散できるように、一公演だけで魂が抜けるくらいの熱量を持って演じたいと思っています。
3篇のそして3人の詩人の物語から成るので、1回といわず2回3回とそれぞれの詩人の立場になって見てもらえればと思います。
「る・ぽえ」より、辻本祐樹コメント
演出のスズカツさんとは3度目のお仕事です。
とても繊細な演出をなさってくださるので、役作りは一筋縄ではいかないのですが、実験的な稽古がとても楽しく、詩人それぞれの演出の変化にワクワクしながらつい見入り、ドキドキしながら稽古しました。
高村光太郎、萩原朔太郎、中原中也の3人の繊細な世界観の違いを楽しんで頂ける作品となっています。
高村光太郎「智恵子抄」は、僕自身初めての演じ方で、毎日新鮮に舞台上に立っています。
じっくりお楽しみください。
「る・ぽえ」より、木ノ本嶺浩コメント
少し前の時代の詩人を演じるわけで、時代が変われば言葉も多少変化する。現代のそれより過去のそれの方が重く感じる。詩となれば尚更。
詩と詩人について考える日々(そこにはもれなく音楽もある)はとても楽しく、スズカツさんと共に演劇を作れる喜びは一入。
動く、踊る、叫ぶ、暗唱する。色々やります。
僕たちが考えた詩人はこうなりました。そんな詩人達をお楽しみ下さいませ。
「る・ぽえ」より、林剛史コメント
稽古を重ね、不安が少なくなってきて楽しさの方が増してきました!
この作品がお客様にどう伝わるのか一人一人見え方が本当に違う作品なのではと思います
今回、この様な作品を僕がやるのが初めてなので緊張から始まり、不安に変わり、楽しみに変わって、本番ではどんな気持ちになるのかワクワクしてます!
少しでも沢山のお客様にこの作品を観てもらえたら嬉しいです
新しい僕の一面が出てるのではと思ってます!
劇場にて、心よりお待ちしております。
「る・ぽえ」より、加藤啓コメント
僕たちが演じるのは、詩人、文豪の書きつけた言葉の断片です。
萩原朔太郎の陰陽のリズム、中原中也と小林秀雄の凄まじい関係、そして高村光太郎の別れ。
その断片的なイメージが重なりあって、詩人たちの掘り出した言葉が、鮮烈に立ち上がってくることを目指します。
本番がとても愉しみです。劇場でお待ちしております。
「る・ぽえ」より、鈴木勝秀コメント
年月を経ても生き残った“言葉”は強靭である。その“言葉”に挑むには、生半可なパワーでは撃破されてしまう。全力で挑んで、初めて勝負になる。だから今回俳優は、全力で"言葉"に挑んでいる。真っ向勝負。小手先で覚えたテクニックはすべて投げ捨て、豪速球をど真ん中に投げ込み続ける。とても荒っぽい。ザラザラしてる。ヒリヒリしている。
だがその姿は、鮮烈で、愛おしく、胸を打つ。舞台上にはピュアな魂が充満している。
鈴木勝秀演出舞台2作品「ウエアハウス-double-」「る・ぽえ」
2020年1月25日(土)~2月2日(日)
東京都 新国立劇場 小劇場
上演台本・演出:
「ウエアハウス-double-」
「る・ぽえ」
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