舞台「妖怪アパートの幽雅な日常」が、明日1月11日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕する。これに先駆けて本日10日に同劇場で囲み取材が行われた。
「妖怪アパートの幽雅な日常」は、妖怪、幽霊、人間が同居するアパートを舞台に、高校生の稲葉夕士と個性的な住人たちの共同生活を描くファンタジー。香月日輪の小説を原作とした
囲み取材には、キャストから
長谷泉貴役の小松は、自身の演じるキャラクターについて、「稲葉の親友として常に彼を見守っている役を担わせていただいています」と解説。続けて龍さん役を演じる佐伯は、「龍さんは、夕士を一番俯瞰して見ていて、支えている役どころ」と述べ、「悩んでいる夕士に選択肢を与える役なので、夕士を導く道筋を作っていくのが大変でした。演じていくうちに龍さんの厳しさ、優しさを感じることができて、充実した稽古でした」と感慨を語った。
詩人の一色黎明役を務める谷は「黎明は、親目線で夕士を見ているキャラクターなので、大切にお届けしたいです」と意気込む。また稽古中の前山との関係性について谷は「前ちゃん(前山)とは、過去に2作ご一緒させていただき、今回は2年ぶりの共演。最初は“久しぶり感”もありましたが、稽古していくにつれて感覚が戻ってきて、お芝居も、お互いがやりたいことをやって、その中で調整していきました」と回想した。
続いて「ご飯に行ったとき、(前山と)ボソッと『お互いちょっとずつ成長してるね』と言い合って。(前山は)座長としてもすごいと思います」と、谷が前山を褒めると、前山は「ありがとうございます!」と笑顔で返しつつ、「いろんな作品を経験して、お互いに成長していると感じました。今回は距離感がグッと近くなれて、その感じが夕士と一色の芝居にも出ていると思います」と真摯に述べた。
記者から“舞台版ならではの魅力”を聞かれた小松は「生身の人が演じる意味があると言いますか、観に来てくださった方の心を震わせるような魅力があるんじゃないかなと思います」と回答。それにうなずく前山は「舞台版では(登場人物の)内面をさらに深く掘り下げ、関係性をより丁寧に描いているのかなと思います」と話す。谷は「タイトルに『幽雅な日常』とあるように日常のことが夕士目線で繰り広げられるので、共感できる部分があるんじゃないかなと」、佐伯も「ダンサーの三井聡さんがいらっしゃったり、幽霊、妖怪たちが目の前に出てくるので、パフォーマンスとしても見応えがあると思います」とそれぞれ魅力をアピールした。
最後に前山は「この作品を観たあとに一番考えるのは、『普通とは何か?』ということだと思います。僕にとっての普通と皆さんにとっての普通は、それぞれ答えが違う。相手を完全に理解することは難しいですが、この作品を観ると、その境界線を踏み越えていく勇気をもらえると思います。『普通とは何か?』を考えていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。本作の上演時間は途中休憩なしの約1時間40分。公演は1月27日まで。
舞台「妖怪アパートの幽雅な日常」
2019年1月11日(金)~27日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
原作:香月日輪
漫画:
脚本:
演出:
振付・ステージング:三井聡
キャスト
稲葉夕士:
長谷泉貴:
龍さん:
詩人・一色黎明:
画家・深瀬明:
久賀秋音:中村裕香里
佐藤さん:相川春樹
クリ:荒井悠 / 猪股怜生(Wキャスト)
竹中 ほか:
博伯父さん ほか:石井英明
恵子伯母さん ほか:馬渡亜樹
恵理子 ほか:永田紗茅
スペシャル・ダンサー:三井聡
骨董屋:
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