日本初演のオペラ「眠れる美女」に長塚京三&原田美枝子、川端康成小説が原作

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オペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」が、12月10・11日に東京・東京文化会館 大ホールにて日本初演される。

過去に上演されたオペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」より。(c)Kurt Van der Elst

過去に上演されたオペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」より。(c)Kurt Van der Elst

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長塚京三

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東京文化会館の開館55周年、日本とベルギーの友好150周年を記念して上演される本作は、川端康成の小説「眠れる美女」に触発された作曲家ギー・カシアスと、プロデューサーのクリス・デフォートが台本から作り上げ、2009年に初演した現代オペラ。アイルランド人作家ロディ・ドイルの小説「ポーラ -ドアを開けた女」をオペラ化して成功を収めた2人は、5章ある原作を1幕3場に再構成。海辺の近くにある秘密の館を舞台に、老人が5人の“眠れる美女”と出会い、それぞれと過ごした一夜の情景が描かれる。

原田美枝子 (c)平岩享

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今回は日本語で上演されるパートに、老人役として長塚京三、館の女主人役として原田美枝子が登場。2人のオペラ出演はこれが初めてとなる。東京文化会館の情報誌「音脈」に掲載されているインタビューで、長塚は日本の小説を西洋人がオペラ化することについて「同じ原作でも、西洋人は違う発想で演繹していく」と分析。その上で「僕が演じる老人役も、一人称の内省を大勢の人が役割分担して表現するんです」「そこにどう入っていくかは本当に冒険ですね」と率直な感想を口にしている。

一方の原田は、自身の演じる館の女主人役を「置屋の女将みたいな存在でしょうね」と予想。「客と共犯関係にあって、秘密を共有している。西洋の人たちはそういうのを、どこかで割り切っていますね。切り捨てて考えているというか。オペラでは原作とは何かしら違うものが出ているように思いました」と語る。

またこの公演には、ベルギーでの初演に参加した指揮者のパトリック・ダヴァン、バリトンのオマール・エイブライム、ダンサーの伊藤郁女も出演。振付をシディ・ラルビ・シェルカウイが担当する。

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東京文化会館開館55周年・日本ベルギー友好150周年記念オペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」

2016年12月10日(土)・11日(日)
東京都 東京文化会館 大ホール

原作:川端康成
作曲:クリス・デフォート
台本:ギー・カシアス、クリス・デフォート、マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
ドラマトゥルク:マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
指揮:パトリック・ダヴァン
演出:ギー・カシアス
振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ

キャスト

老人:オマール・エイブライム
女:カトリン・バルツ
老人:長塚京三
館の女主人:原田美枝子
眠れる美女:伊藤郁女
眠れる美女たち:原千裕、林よう子、吉村恵、塩崎めぐみ(コーラス)

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