鴻上尚史が“不寛容”を描いた「イントレランスの祭」に風間俊介、岡本玲ら

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鴻上尚史作・演出によるKOKAMI@networkの最新作「イントレランスの祭」が、4月9日に東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて幕を開ける。

KOKAMI@network vol.14「イントレランスの祭」チラシ

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「イントレランスの祭」は「不寛容」をテーマに、宇宙人と地球人の愛と戦いの物語を描く物語。あるとき地球に580万人の宇宙人が難民として逃げ込み、日本では25万人の宇宙人を受け入れることになる。宇宙人が地球に溶け込み始めてから数年が経ったある日、売れないアーティストの佐渡健吾は恋人から自分は宇宙人だと告白される。

安田浩一著「ネットと愛国」に刺激を受けて鴻上が書き上げたこの作品は、2012年に虚構の劇団の第8回公演として上演。鴻上は「4年経って、時代はますます、不寛容になっていると感じます。それは、他人事ではなく、自分自身の問題でもあります」とコメントしている。

出演者には風間俊介岡本玲をはじめ、久ヶ沢徹早織福田転球藤田記子、三上陽永、田村健太郎大高洋夫が名を連ねた。大阪公演、東京凱旋公演も行われる。

鴻上尚史コメント

どんどん、世の中がギスギスしていくような感じがあります。自分自身も余裕がなくなっていく気持ちになります。電車が駅に着いても、動かないままドア付近で他の乗客をブロックしている人を見ると、無意識に苛立っている自分を発見します。どんどん、世の中が「不寛容」になっていると感じます。そんな時、一冊の本『ネットと愛国』(講談社文庫 安田浩一 著)に刺激を受けて、作品を書き上げました。2012年、『虚構の劇団』の第8回公演となりました。
4年たって、時代はますます、不寛容になっていると感じます。それは、他人事ではなく、自分自身の問題でもあります。
どうして不寛容になってしまうのか。どうして差別してしまうのか。どうして憎むのか。どうして愛するのか。人間の心の動きと世の中の動きを、深刻にではなく面白く、重くではなく軽やかに、悲しくではなく笑える形で追及し、描きたいと思います。
どうしようもない差別をするのも人間なら、その差別に怒り、戦うのも人間で、その人間の絶望と希望が表現できればいいなと思うのです。
今回、じつに魅力的なキャストに出演してもらうことができました。風間俊介さんは『ベター・ハーフ』でその上手さに唸りました。岡本玲さんは抜群の実力のある若手女優です。早織さんはチャーミングで、期待の若手達と共に、頼もしいベテランの方々の演技が楽しみです。
『第三舞台』の作品を、『虚構の劇団』で上演したことはありましたが、『虚構の劇団』の作品をKOKAMI@networkで上演するのは初めての試みです。まったく新しい『イントレランスの祭』になると確信しています。ご期待下さい。

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KOKAMI@network vol.14「イントレランスの祭」

2016年4月9日(土)~17日(日)
東京都 全労済ホール/スペース・ゼロ

2016年4月22日(金)~24日(日)
大阪府 シアターBRAVA!

2016年4月29日(金・祝)~5月6日(金)
東京都 よみうり大手町ホール

作・演出:鴻上尚史
出演:風間俊介岡本玲 / 久ヶ沢徹早織福田転球藤田記子、三上陽永、田村健太郎 / 大高洋夫

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