cambelleの1stアルバム本日発売 細野悠太、浦上想起、生活の設計・大塚真太朗ら7人がコメント

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cambelleが本日11月19日に1stアルバム「Magic Moments」を発表。本作のリリースに合わせて7人のアーティストからのコメントが公開された。

cambelle

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cambelleは熊本出身の熊谷慶知(Vo, G, Pf, Vn)、東京出身の市原諒(Prod, Programming)、石川出身の川上遥(Key, Vo, Tp)によって2024年に結成された、東京拠点のインディーポップバンド。「Magic Moments」はDX7やMoogといったビンテージ機材を用いて丹念なアレンジが施されており、現代の海外インディーの潮流とも共鳴する“レトロモダン”なサウンドが特徴の作品となっている。録音には、近年の日本のインディーシーンにおけるキーパーソンであるKensei Ogata(studio CRUSOE)をはじめ、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINなどでサポートドラムを務める山本直親、川島健太朗(persimmon)らが携わっている。

cambelle「Magic Moments」ジャケット

cambelle「Magic Moments」ジャケット [拡大]

コメントを寄せたのは浦上想起、大塚真太朗(生活の設計)、清水遊(brooks)、細野悠太(Chappo、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN)、マオ(砂の壁)、リサフランク、ルアン(電影と少年CQ)の7人。それぞれアルバムの感想と合わせてお気に入りのトラックを挙げている。またCDに付属する、選曲家・橋本徹(SUBURBIA)とメンバーの座談会より、橋本の発言の一部が推薦コメントとして公開された。合わせてcambelleメンバー3人のコメントも発表された。

なおCDには、メンバーが選出した“欲しいレコード”30枚をコメントや買取価格とともにまとめた「レコード買取リスト by cambelle」も同梱されている。

cambelle「Magic Moments」に付属する「レコード買取リスト by cambelle」。

cambelle「Magic Moments」に付属する「レコード買取リスト by cambelle」。 [拡大]

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cambelle コメント

熊谷慶知(Vo, G, Pf, Vn)

自分が聴きたい音楽を、メンバーと、友人たちと形にしました。凍てつく強い風が吹く多摩川の河川敷とかを散歩しながら歌詞を考えました。ブライアンウィルソンやロジャーニコルスが残してくれたもののほんの一部でも、引き継ぐことができていたらいいなと思います。いい線いってる、はず!

川上遥(Key, Vo, Tp)

“静かな日常に宿る、魔法のような一瞬”をみんなで描いていくなかで、特に私は“魔法のような一瞬”という要素を音として付与していきました。魔法≒非日常と捉えつつも、今回は日常との接続性を持たせる必要があります。日常を丁寧に紡いだアコースティックのデモ。これに魔法をかけるように、ふと見上げた空の、とんでもなく美しい夕焼けを描くように、シンセサイザーを用いてアレンジしていきました。場所や時代を超えて、Magic Momentsがみなさんの心の拠り所になったら嬉しいです。

市原諒(Prod, Programming)

日々と日々が交錯した瞬間にだけ立ち上がる、名状しがたい気配。速度や効率が日常のあらゆる領域に染み込んだ2020年代において、こうした気配を共有することは、もはやぜいたくな行為になってしまいました。「Magic Moments」は、この静かなぜいたくさの記憶を、音楽として遺そうとした試みです。

どこにもない郊外を夢見る都市、そして都市に憧れる郊外。そのあわいに現れる、静かで、やさしい、微熱を帯びた親密さ。この作品にあるのは、きらびやかな都市でも、のどかな郊外でもなく、そのどちらにも属さない、誰かの暮らしが続いている風景の断片です。

忙しない日々のなかで、ふと訪れる、魔法のような一瞬。その静かな気配を掬い取り、音楽にすることができたこと。そしてそれをアルバムというかたちで分かち合えることを、嬉しく思います。

孤独を癒すのではなく、孤独なままでもやさしく呼吸できるように。この作品が、そうした感情の居場所になれたなら、本望です。

cambelle「Magic Moments」推薦コメント

浦上想起 

まず曲の題がよくて、
次に音の質感が好みで、
追いかけてメロディやシンセの
音色の郷愁もたまらない。
 
心を優しく突き刺すような七変化が待ち受ける、
優雅なアルバムが野に放たれた!
 
Fav Track: 「Akegata / 明け方のブルース」

大塚真太朗(生活の設計) 

このアルバムにこれから偶然出会う人が羨ましい。
芳醇なメロディとアレンジに打ちのめされた後、
散りばめられた先人のエッセンスを拾っていく作業は
どんなに楽しいだろう。
 
明け方、丁寧に作られた小さな筏に
3人の若者たちが乗り込み海へ出ていく。
そんな風景が1曲目から広がる。
少し不安だけど大丈夫、彼らにはMagicがかかっている。
 
Fav Track: 「Christopher / クリストフ」

 

清水遊(brooks) 

車窓を眺めていると、
流れていく景色の一つ一つに誰かの日常を感じる。
何気ない風景でも、
思いを馳せるとかけがえのない時間に変化する。
 
このアルバムは暮らしの中で、
過ぎていく時間に彩りを与え、
静かなときめきを感じさせてくれる音楽だと思いました。
 
Fav Track: 「Gloom / 親密さについて」

 

細野悠太(Chappo, CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN)

生まれる前に発売されたゲームをプレイした時のような、
懐かしさと新しさの同居を感じる。
前作の(本人たちも当然自覚して作っていただろうけど)、
渋谷系の直系のサウンドを前面に出している感じも良かったけど、今作はそれの正統進化と言って良いと思う。
 
もしかしたら僕ら世代(20代後半)に
一番刺さるアルバムなのではないかと思います。
楽しんで!
 
Fav Track: 「Sleep Warm / 微睡の午后」

マオ(砂の壁) 

一聴して、見えてくるのは街の風景。
“僕”は起きていたり、まどろんでいたり、
夢の中だったり。
そして世界は昼間から夜、明け方へと流れていく。
 
ソフトロックが下敷きとなったメロウポップスは
1stアルバムにして金字塔。
うっとりするようなメロディーに重なる
豊かなハーモニーが、
アルバム名にも冠された”Magic”のムードを
体現しているよう。
かねてから考えていたとおり、
やはり「魔法」とソフトロックは相性が良い。
「魔法」的な美しさと併存して漂うメランコリーが
cambelleらしさとして今っぽく光る。
 
部屋の窓から退屈そうに外を眺めるのは、
令和7年の”僕”だった。
英題と邦題が併記された曲名は、
Flipper's Guitarやピチカート・ファイヴの
それを彷彿とさせる。
一見して繋がらない英語と日本語は、
リスナーを彼らの世界に誘い込む、
ひと言セルフライナーノーツのよう。
英題・邦題から想起される風景に思いを馳せると、
楽曲が一層味わい深いものになりそうだ。
 
Fav Track: 「Dream in Bossa / しずかなふたり」

 

リサフランク

何だかあたたかくてやさしくて、
だけど少しさびしげでもある街の光景が
音と詞の向こうからおぼろげに浮き上がってくる。
 
その街にはゆったりとした時間が流れている。
穏やかな海のように落ち着き払った空気に満ちていて、
晴れの日も雨の日も霧がかった日も、
まあそんなこともあるだろうとでも言いたげな様子で
そこに在り続ける街だ。
 
僕はずっとこの街に来たかった。
僕がこれまで音楽を聴き続けてきたのは
この街に行き着くためだったのだ。
ひとつの旅がここで終わったと感じている。
 
Fav Track: 「Magic Moments」

 

ルアン(電影と少年CQ)

移ろいゆく季節や生活の気配が、
音の中に淡く溶けあっていく。
 
知っているはずの街なのに
どこか断片的に要塞都市のような風景を感じさせ、
聴くものに想像の余白を与える。
 
まるで一本の映画を観終えた後のように、
深い余韻を残し物語を紡ぐアルバム。
 
Fav Track: 「A White Heron / 白い鷺」

橋本徹(SUBURBIA)

「僕はこのアルバムが聴けて本当に嬉しかったですね。自然に耳に入るヴォーカルの言葉も、曲名の佇まいも、どんなことやどんな思いやどんな情趣を大切に生きているかが伝わってくる、誠実な音楽で。だから聴き終えた後の余韻もいいんですよね」
「オープニングの美しいハーモニーが始まって5秒で『これは好きな音楽だ!』と確信しました。柔らかなグルーヴとソフトサウンディングが溶け合った1曲目のタイトル曲が、cambelleとしてのマニフェストのように響いてきました」

※対談より一部抜粋

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音楽ナタリー @natalie_mu

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