ワンエンが“愛するSWAG”と新たな夢へ踏み出した武道館、思いを1つに固く絆結んだ濃密な2日間

25

2630

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 372 2241
  • 17 シェア

ONE N' ONLYのツアー「LIVE TOUR 2025 ||:ONE N' ONLY:||」のファイナル公演が、5月9、10日に東京・日本武道館で行われた。

ONE N' ONLYとは?

スターダストプロモーション所属の男性ダンス&ボーカルグループ。メンバーはTETTA、REI、EIKU、HAYATO、NAOYAの5人。2018年4月に初ライブを行ったのち、10月にはデビュー前にもかかわらず東名阪Zeppツアー「ONE N' ONLY ~EBiSSH×SBC~ Zepp Tour 2018」を開催し、成功を収めた。11月にシングル「I'M SWAG」でCDデビュー。2019年5月に発売した2ndシングル「Dark Knight」ではオリコン週間シングルランキングおよびビルボードのチャート「Billboard JAPAN HOT 100」で首位を獲得した。2020年4月に1stアルバム「ON'O」をリリース。グループのTikTokアカウントは日本のみならず世界各国から反響を集め、フォロワー数は日本人男性音楽アーティストとしては最多の580万人超えを記録。2022年2月には1st EP「YOUNG BLOOD」をリリースし、7月にはブラジル・サンパウロで初の海外公演を成功させた。2023年に結成5周年を迎え、1月より5カ月連続新曲リリース企画を実施。4月には初のラテンアメリカツアーを開催した。5月にアルバム「Departure」をリリースし、47都道府県ツアー「ONE N' SWAG ~Hook Up!!!!!!~」を開催。2024年3月にドラマ「ブラックガールズトーク」のエンディングテーマ「TALKIN'」を、4月に新曲「DOMINO」を配信リリースし、10月にEP「Fiesta」を発表した。

ONE N' ONLY

ONE N' ONLY

大きなサイズで見る(全17件)

ワンエンの夢が叶う2日間

ONE N' ONLY

ONE N' ONLY[拡大]

「LIVE TOUR 2025 ||:ONE N' ONLY:||」は、4月15日の千葉・市川市文化会館公演を皮切りに4会場で全10公演が行われたツアー。最終公演が行われた日本武道館は、ワンエンにとって過去最大規模の会場だ。かねてより目標の会場の1つとして日本武道館の名前を挙げ、日々邁進してきたメンバーの夢が叶う瞬間に立ち会おうと、2DAYS共に満員のSWAG(ONE N' ONLYファンの呼称)が集結。ワンエンのグループカラーであるホワイトのペンライトの光で客席を埋め尽くした。

ONE N' ONLY

ONE N' ONLY[拡大]

グループ名を楽譜の「リピート記号」で囲んだ、今回のツアータイトル。意味深長なこのタイトルは、いったい何を示すのか。ONE N' ONLY初の日本武道館ワンマンは、ステージを覆い隠す紗幕に投影されたこのリピート記号が破壊され、音符が勢いよく放たれるオープニング映像から始まった。メンバー紹介のVTRに客席の期待感が急上昇したその瞬間、音玉の爆音と共に幕が落ちると、SWAGの目に飛び込んできたのは5つのリフトの頂上に立つメンバーの姿。割れんばかりの歓声の中、鋭い視線を満員の客席に向けるリーダー・HAYATOの「ファイナル武道館! 始めようぜ」という号令と共に、5人は最新曲「BOOM BASH」で火蓋を切る。野生的なビートが響く中、その佇まいに剥き出しの覇気を宿すメンバー。曲のブレイクでHAYATOやEIKUはパワフルに胸のヒットを打って高鳴る鼓動を表現し、TETTAは挑発的な笑みを浮かべながら高らかに歌声を響かせた。

「全力でぶつかって最高の1日に」

TETTA

TETTA[拡大]

REIが「始まったぜ武道館。俺たちに付いて来いよ」と不敵な笑みを浮かべると、2曲目の「YOUNG BLOOD」へ。HAYATOやNAOYAが挑発的なラップでSWAGを焚き付けると、SWAGも5人の「YOUNG BLOOD」の声に合わせてペンライトを振り下ろし、濃密な一体感を高めていく。それでもまだ足りないとばかりにEIKUが「What's up, 武道館! お前らそんなもんか?」と挑発した「DOMINO」では無数に放たれるレーザー光線やドミノが倒れる様を連想させるムービングライトの連動がせわしなく武道館の大空間を照らし、5人のパフォーマンスを鮮やかに彩った。

EIKU

EIKU[拡大]

日本語、英語、ポルトガル語、3つの言語を操り暴れるエキゾチックなEDM「Set a Fire」でステージの両端まで大きく広がり、ハンズアップを求めてダンスホールさながらの盛り上がりを形成すると、HAYATOは「いいね武道館!」とひと言。熱いムードを加速させるべく投下されたラテン色全開のアッパーチューン「Fiesta」では、SWAGから送られる「yessir!」の熱いシンガロングを確認した5人が曲中に自己紹介を行い、この公演に懸ける思いをあらわにした。「思い残すことないように全力でぶつかれよ、みんな!」と切り出したREIを筆頭に、TETTAは「悔い残さないように全力で声出してください!」、NAOYAは「俺らも全力でいくから、全力でぶつかって最高の1日にしようぜ!」と続く。HAYATOが「最後までブチかますから付いて来いよ!」と訴えると、最後にEIKUは「マジで本気でカマすから。とりあえず今からめっちゃ盛り上げるから見といて!」と宣言し、そのまま「Fiesta」のハイライトとも言える自身のソロダンスを展開。息つく暇なくオーディエンスを沸かせ続けたオープニングブロックを駆け抜け、5人は暗闇の中に姿を消した。

“繰り返される時間”の先に

HAYATO

HAYATO[拡大]

ここでビジョンに映し出されたのは、「時間は不思議なものだ」とSWAGに投げかけるメッセージ。「確かに先へ進んでいるはずだが 繰り返しのような感覚だ」「いつまで繰り返されるのだろう?」「出口はあるのか? その向こうに答えはあるのか」。そんな言葉と共に、それぞれ違った環境下で“閉塞的な循環”を体験し戸惑う5人の姿が描かれてゆく。「時間とは不思議なものだ──」。そうSWAGに投げかける声が再度響いたステージには、オールホワイトの衣装に装いを変えた5人の姿が。「DEJAVU」でパフォーマンスを再開させた彼らは、幻想的な照明演出、ダイナミックに形を変える舞台セットの演出の中でコンセプチュアルなパフォーマンスを展開し、“繰り返される時間”の神秘性をその声と体で表現していった。TETTAの繊細なファルセットボイスを呼び水に始まった「The Light」でも、流動的に形を変える舞台セットの上で自在にフォーメーションを変化させながら歌声をつなぐ5人。ラストシーンで彼らが手を差し伸べた、その手の先に光が宿る幻想的な演出もSWAGの驚きの声を誘った。続く「Hunt」のラストには長尺のダンスパートが用意され、メンバーは息をぴったりとそろえた迫真のダンスでSWAGの目を奪う。曲を終えると、その場に1人残ったのはHAYATO。ステージ上にうずくまっていた彼はゆっくりと立ち上がって振り返り、光の中へ吸い込まれるように導かれていった。

NAOYA

NAOYA[拡大]

「リピート記号」のツアータイトルの意味に迫るようなステージが展開されたブロックの最後に用意されていたのは「Only One For Me」。いくら時が過ぎても同じ夢を見ていたい、“ゴール”が見えなくてもSWAGがいれば怖くない。SWAGへの大きな愛を歌うこのバラードに強い意味を持たせ伝える、そんな5人の歌声には自然と力がこもり、SWAGもまた熱い眼差しでメンバーの姿を見つめた。TETTAやEIKU、REIの真摯に訴えかけるボーカルに、昂った気持ちをそのままぶつけるNAOYAのラップ。気持ちをつないだメンバーの声を受けたHAYATOが「絶対になってやるONE N' ONLY!」と絶唱した、その瞬間に光が大きく広がり、5人の眼前で彼らを見守っていた満員のSWAGの姿を明るく照らし出した。

「この歓声を浴びるためにここまで突っ走ってきた」

ONE N' ONLY

ONE N' ONLY[拡大]

ワンエンの公式キャラクター・スワッくんが登場する幕間VTRを経て、カラフルなデニムスタイルに着替えたメンバーがステージに戻ってからは、ONE N' ONLYのサニーサイドを全開にSWAGとのひとときを楽しんだ5人。「Video chat」のサビでおなじみの手振りを踊り、ハンドウェーブの波を発生させると、英詞でメッセージが紡がれる晴れやかなディスコポップ「LUCKY」で、5人はお互いに笑顔を交わしながら軽快なステップを踏む。絆の深さから常日頃メンバー間のスキンシップが多いワンエンの5人。彼らが素の明るさで歌い踊るこの曲では、歌声を響かせるEIKUにバックハグでくっつくNAOYAの振る舞いもSWAGの歓声を誘った。

ONE N' ONLY

ONE N' ONLY[拡大]

オープニングから11曲を届け、ここで初めてMCの時間を取った5人は改めてSWAGに自己紹介。そして満員の客席を見渡し、HAYATOは「この歓声を浴びるためにここまで突っ走ってきました! こんなにたくさんのSWAGが僕らの夢の1つであった武道館に集まってくれて、本当にうれしいです」と瞳を輝かせた。SWAGにどこから来たかを聞いたり、“子供SWAG”の声を聞いたりと、ファンとのコミュニケーションを楽しみながらトークに花を咲かせた5人。中でもSWAGの大きな関心を誘ったのはEIKUが手がけたという衣装に関する話題だ。1日目のMCではメンバーがリクエストしてそれぞれの衣装に刻まれたメッセージや数字の詳細が明かされ、NAOYAは結成記念日の「429」、EIKUは「ROCK」、HAYATOは名前をもじった「8810」、TETTAは「Together with SWAG Forever」、REIは「Our Dream Will Come True」と書かれたジャケットのパーツをアピール。2日目には、5人それぞれのメッセージの白い文字をつなぎ合わせると「Thank you SWAG」というメッセージになるという仕掛けをEIKUが明かし、これには4人もSWAGも「えー!」と驚きの声を上げていた。

TETTA

TETTA[拡大]

「まだ“内の皮”を破れてないでしょ!」というTETTAの声を受け、HAYATOの号令でコール&レスポンスを行ったONE N' ONLY。客席から熱い反応が返ってきたのを確認したHAYATOは「これからもONE N' ONLYと未来の扉を開けていきましょう」と呼びかけ、晴れやかなボーカルで希望を歌う「Map of The Mind」から始まるメドレーコーナーでライブを次のシーンへと進めていく。虹色に輝く光の中で軽快なステップを踏んだ「Good Day」ののち、「Nice Guy」では待ってましたとばかりにSWAGが大きなコールの声を上げ、5人の笑顔を誘った。「HOLIDAY」でも「REI、TETTA、HAYATO、NAOYA、EIKU、ワンエン、SWAG、ON'O!」という息ぴったりの掛け声でステージを彩るSWAG。砕けた表情で客席を見つめ、笑顔を交わすメンバーもまた「ワンエン」「SWAG!」「一生!」「一緒にいようぜ!」とコール&レスポンスに乗せて喜びをあらわにしていた。

「EVOL」で一体に、祝祭感に満ちたハイライト

REI

REI[拡大]

片足ジャンプのはつらつとしたダンスで幸せを運ぶ「Freaking Happy」でメドレーが締めくくられたのち、夢を追い続ける思いを歌うまっすぐなロックチューン「Step Up」が届けられるとライブも佳境。NAOYAが「この瞬間思いっきり楽しんでいこうぜ!」と声を上げると、5人はステージ両端へとダッシュし、思い切りタオルを振ってSWAGをさらに盛り上げた。灼熱の火柱が上がった「Fight or Die」ではステージのセンターに立つTETTAがマイクに力を込め、艶やかなパワーボーカルでオーディエンスを圧倒。勢いのままにラウドなバンドサウンドが疾走する「OPEN」へ進むと、5人は間奏のダンスブレイクで覇気に満ちたダイナミックな踊り込みを見せる。SWAGを、そして自らをも熱く鼓舞するロックナンバーの乱れ撃ちで、フィナーレへ向けて会場のボルテージをぐんぐんと引き上げていくONE N' ONLY。続く「Burn it out」ではREIが「熱く行こう!」「さあ、ここ(胸)にぶつけろ、武道館ー!」とシャウトし、「俺たちのライブは熱くなきゃいけねえよなあ!?」とSWAGに訴えた。彼の声を受けたTETTAとNAOYAはお互いの額を合わせる超至近距離で声を重ねる。SWAGの悲鳴のような歓声と興奮の中、ステージセンターでSWAGを鼓舞し続けたREIは、最後に腹の底から唸り上げる渾身のシャウトでもオーディエンスの熱狂を牽引してみせた。

ONE N' ONLY

ONE N' ONLY[拡大]

加速度的に熱さを増していく空気感の中なだれ込んだ本編のラストナンバーは「EVOL」。ラテンの風を色濃く香らせる圧倒的な“陽”のパワーで、披露を重ねるたびに強度を増してきたワンエンのキラーチューンだ。持ちうる力をすべて放出するような5人の力強い歌とダンスに応えるように、SWAGも全力で「Hey!」とペンライトをリズミカルに振り上げ、この日一番の興奮と熱狂に包まれた武道館。これ以上ない祝祭感と一体感を確信したHAYATOの「Hey、ONE N' ONLY、最高の景色をありがとうSWAG、愛してるぜ!」という言葉とともに、5人はステージをあとにした。

1日目に語られた思い「僕らが全力で守る」

大きな「ワンエン!」コールを受けてステージに戻った5人は「Bittersweet」でライブを再開させる。「SWAG1人ひとりに思いが届きますように」というREIの言葉に乗せて届けられたこの曲では5人の立つ場所が高くリフトアップ。柔らかなピンク色の光の中、メンバーはゆったりと上昇、下降を繰り返しながら優しい歌声を響かせた。

REI

REI[拡大]

そして5人はここで、胸の中の思いを順にSWAGへと伝えていく。1日目、NAOYAが語ったのは「オープニングで鎖が壊れる映像が流れたと思います。これまで僕自身の中にも“鎖”を感じる部分があったんですけど、このツアーで一気に解放されました。それはSWAGと4人のメンバーのおかげだと思っています。僕はSWAGとメンバーのことが大好きです」という思い。ツアー中に足を負傷し、武道館2DAYSを迎えるまでパフォーマンスを制限していたREIは「今までは『超えられない壁なんてない』と思っていたけど『無理かな』と、マイナスのことも考えてしまったけど、SWAGが神社で祈願してきましたと言ってくれたり、メンバーが熱いLINEをくれたり。そうしたら、嘘だと思うんですけど、痛みが引いていって。今このステージに立てています。本当にありがとうございます」と伝え「本当にメンバーが裏で支えてくれています。嫌な顔ひとつしないんですよ。本当に、すごくいいヤツらに囲まれたなと……だから絶対大事にします、この出会いは」と力を込める。話し出したその瞬間から涙で声を震わせていたEIKUは「ツアー初日も泣いちゃったんだけど……」と前置きし「正直順調じゃなくて。いろんな試練があって。でも、このメンバー全員でどんなことも乗り越えてこられたし、どんなときもみんなが前を向いて応援してくれるから僕もがんばれました」と言葉をつないだ。

EIKU

EIKU[拡大]

「俺はこれからも、こいつらと一緒に。じいちゃんになってもずっと一緒にいたいし、みんなとも、ずっといたいし」と、愛にあふれた言葉で伝えたTETTAが「普段はあんま言わないけど、本当にみんなのことが大好きです。だからこれからもONE N' ONLYのそばにいたいなって思われるような存在でいられるようがんばるので、応援よろしくお願いします」と訴えると、HAYATOは「いろんな出会い、別れがあると思います。ここまでの道のりで僕らを好きになってくれた人、あの頃の僕たちを全力で支えてくれたSWAGもスタッフの方も、僕らの中で、ずっと心の中で生きています。メンバーもそう。どんなに変化をしても、僕らは変わらずに唯一無二のアーティストを目指し続けます」と力強く語る。そして彼は「つらく苦しんでいたとき、SWAGに支えられました。本当に愛をもらって、守ってもらいました。この先SWAGがどんなにつらくて逃げたいことがあっても、僕らが全力で守るので。ライブに遊びに来てほしいし、SNSで連絡してきてください。全部見てるし、SWAGのそばにいるので任せてください」「もういけるでしょ! もう立ち止まらないから、ONE N' ONLYは」と、頼もしい表情で前を向いた。

「このツアーを観て、僕らの未来を感じて」

HAYATO

HAYATO[拡大]

2日目の挨拶でも、メンバーはこれまでの歩みを振り返り、それが決して平坦な道のりではなかったことを生々しい言葉で紡いでいく。「7年間、順調に進んできたわけではなく、『なんで俺らばっかり壁にぶつかって、つらい思いをしなければいけないのかな』と思う日もありました。でも、みんながいたからこそ『前向いていこうぜ』とここまで来れました。みんなでつかんだこのステージ。最強のパワーをここで得られました」とNAOYAが語ると、REIは「中野サンプラザのライブに人が集まらなくて泣いていた日々を思い出します」と回顧し「どんなにすごい人も、0からスタートするんです。僕はみんなから、メンバーからパワーをもらって、『できないことなんてないな』と思えるくらい支えてもらいました。生きていると飲まれそうになることもたくさんあると思うけど、そこから目を背けず、1歩1歩でも夢に近付いていくと、人生楽しくなると思います。小さな夢からここまで来ました」と続けた。「長かったですね。長かったけど……でも、長年かけて立てたからこその気持ちもある」と噛み締めたEIKUは「これから先も長いですけど、ずっとそばで応援してくれたらうれしいし、僕らもみんなの夢を応援します。共に1歩ずつ夢を叶えていきましょう。支え合いながら夢を叶えていくのがいいと思います」とSWAGに訴えかけ、TETTAは「僕自身、よく『ポジティブだね』って言われるけどそんなことはなくて。今日ステージに上がるまでもすごい不安だったし、恐怖心もありました。でも、ステージに出ちゃうとそんな気持ちはなくなって。SWAGの力ってすごいなと思います。俺たちもSWAGのことをずっと支えていきたいし、この先もコイツらと、SWAGと一緒にいたいです」とまっすぐに心境を明かした。

NAOYA

NAOYA[拡大]

メンバーそれぞれの言葉を受け、最後に挨拶に立ったHAYATOは「僕らはさらに先に進んでいこうという気持ちで今すごくいっぱいなんですけど、先に行くために。今日改めて、ステージに立ちながら、誰も置いていきたくないなって思いました。僕らは最近メンバーが1人脱退するという現実を迎え……これがちょうどツアー前だったんですけど、僕らも突然の出来事で気持ちが全然追いつかなくて」と切り出す。にわかに上がったざわめきの中、HAYATOはマイクを握る手に力を込め「俺らはとにかく前に進むしかないけど、お前は“ここ”にずっといるから。だからこそ『俺らはもっともっと前に進み続けるしかないな』ってみんなで話して、覚悟を決めてこのツアー初日に臨みました」と、これまで心の内に秘めていた思いを言葉にして伝える。「このツアーを観て、僕らの未来を感じてもらえたらうれしい」。流れる涙をそのままに、毅然とした顔つきでSWAGに訴えるHAYATOの声を聞く4人もまた、あふれ出す涙を流しながらもまっすぐに前を向いた。

“新たな夢”と共に新たなエピソードへ

「My Love」の様子。

「My Love」の様子。[拡大]

「武道館のことも、目標として口に出すのってすごく怖くて。でも口に出したからこそこうやって叶ったと思うので、今日ここでしっかりと次の目標をね、口に出していきたいと思います」。そう続けたHAYATOが「俺らは絶対3年後、ドームに立ちます!」と宣言すると、SWAGからは大きな歓声が上がる。「絶対立ってやるから、マジで。今までの歩んできた道のり、全員の魂、全部持ってって。まずは武道館、そこからアリーナツアー、そしてドームまで絶対立ってやるんで。これからもONE N' ONLYの未来を、どうか一緒に同じ夢を見てください。よろしくお願いします!」と力強く訴えたリーダーの言葉に、5人とSWAGの絆がさらに固く結ばれたクライマックス。「ラスト、思いっきり笑顔で! この会場を愛でいっぱいにしてラストを迎えたいと思います」とHAYATOが「My Love」をコールしたその瞬間、SWAGは一斉にメッセージカードをステージへ向け掲げた。そこに書かれていたのは「SWAGはいつもONE N' ONLYのそばにいるよ」という言葉。満員のSWAGから贈られたサプライズを目の当たりにしたメンバーの表情はみるみるうちに崩れ、5人は涙で顔をくしゃくしゃにしながらラストナンバーを歌いつなぐ。曲を終えるなりHAYATOは「マジでやられたわ!」、NAOYAは「なんだそれ!」、TETTAは「ズルいぞ!」とひと言。そしてHAYATOは「この景色、一生忘れません! 俺らはもっと高みを目指して、唯一無二のアーティスト目指して走っていきます!」と改めて誓う。「また笑顔で会いましょう」。そう約束すると5人は手をつなぎ、長く深い礼でSWAGへの感謝を表明。「いつもそばにいるからな!」「愛してるぞ!」「愛してるぜ、SWAG!」と最後まで愛を伝えながら、ステージ奥へと姿を消す。ビジョンには「リピート記号」が壊され、“次のステージ”へと歩みを進める5人の姿と共に、「TO THE NEXT EPISODE」というメッセージが掲げられた。

関連記事

セットリスト

ONE N' ONLY「LIVE TOUR 2025 ||:ONE N' ONLY:||」2025年5月9、10日 日本武道館

01. BOOM BASH
02. YOUNG BLOOD
03. DOMINO
04. Set a Fire
05. Fiesta
06. DEJAVU
07. The Light
08. Hunt
09. Only One For Me
10. Video chat
11. LUCKY
12. Map of The Mind~Good Day~Nice Guy~YOU???~HOLIDAY~Freaking Happy
13. Step Up
14. Fight or Die
15. OPEN
16. Burn it out
17. EVOL
<アンコール>
18. Bittersweet
19. My Love

この記事の画像(全17件)

撮影:笹森健一、小坂茂雄

読者の反応

Tslaaaaa @ijonghwan174365

@natalie_mu 👍👍

コメントを読む(25件)

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 ONE N' ONLY の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。