8月21日に千葉・幕張メッセ展示場4-6にてMAVERICK DC GROUP主催の屋内フェスティバル「
■カラス~ギルガメッシュ
開演11:00を迎えるとステージエリアが暗転。黄色い歓声があがる中、スクリーンに年末恒例の「JACK IN THE BOX 2010」と後夜祭「JACK IN THE KARAOKE AX 2010」の開催がアナウンスされる。オーディエンスの興奮が沸点に達したところで、続いて「カラス」の名前が投影。大歓声と鮮やかな照明を浴びながら、ヒロト(G/Alice Nine)、美月(G/Sadie)、dunch(B/
「JACK IN THE BOX SUMMER」初出演となる
初出演となるAlice Nineは、新曲「閃光」を含め攻撃的なナンバーを用意。ツインギターならではの分厚く鋭いサウンドや艶のある将(Vo)のボーカルで、彼らを初めて観るオーディエンスをも引きつける。曲間で将は「こんなステキなイベントに参加できて光栄です。今日、僕ら一番楽しんで帰るんで、皆さんも楽しんでください」と会場を見渡し、うれしそうに語った。
そして前半戦のトリを飾ったのはギルガメッシュ。去年は初めての大舞台に緊張した様子を見せていたが、今年は堂々としたもの。カメラに目線や笑顔を送る余裕を見せたり、ステージを縦横無尽に駆けまわったりと楽しんでいる様子。さらに「今日はムックというバンドの逹瑯さんが誕生日ということで、おめでとうございます」と先輩にお祝いを述べ、「先輩の曲をやらせていただこうと思うんですが……」と前置きするとL'Arc-en-Cielの名曲「STAY AWAY」をカバー。先輩へのリスペクトを込めた忠実なカバーに、オーディエンスは大興奮。その勢いのまま「sunrise」「evolution」の2曲を熱演すると、4人は会心の笑みを浮かべてステージを去った。
最初の休憩後、事前に「○○○○○○」としかアナウンスされていなかったシークレットアーティストがいよいよ登場。場内が暗転するとともに、「凛として時雨」の文字がスクリーンに現れた。驚きと喜びの声が沸き起こる中、ステージに登場した3人は「想像のSecurity」を披露。TK(Vo,G)と345(B,Vo)の声とピエール中野(Dr)の鳴らすリズムが場内の熱量を上げる。さらに「DISCO FLIGHT」「Telecastic fake show」「nakano kill you」とファンにはおなじみの轟音ナンバーを次々と叩きつけ、最初はとまどいを見せていたオーディエンスをも一気に惹きつけていった。
シークレットゲストの凛として時雨に続いて登場したのは
続いて登場したのは
今度は「JACK IN THE BOX」初出演となる
LOUDNESSの力強いパフォーマンスの後は
続くシドは明るく照らされたステージに、オープニングSEもなく登場。1曲目はイントロだけでファンの度肝を抜いた、インディーズ時代の1stアルバム「憐哀-レンアイ-」の曲「空の便箋、空への手紙」。さらに同じアルバムから「お別れの唄」と、レア曲ばかりを立て続けに披露する。マオ(Vo)は「今日のセットリスト決めてて、盛り上がりそうなのも考えたんだけどなんかぶっ壊したくなっちゃって……なので今日は『憐哀-レンアイ-』の曲しかやりません」と宣言し、フロアから大歓声を浴びた。その言葉のとおり「青」「必要悪」「土曜日の女」と、最近はあまり聴くことのできないナンバーばかりを演奏。1stアルバムリリースから6年、東京ドーム公演を間近に控えた彼らの成長と自信が感じられる、貴重なパフォーマンスとなった。
■kyo~MAVERICK DC SUPER ALL STARS
2度目の休憩を挟み、第3部の幕開けを飾ったのは、昨年は最後のセッションのみの参加だったkyo。今年は曲ごとにバンドメンバーを入れ換えるというスペシャル編成で“お祭りらしさ”を演出した。まずはJoe(Dr/44MAGNUM)、愁(B/ギルガメッシュ)、Jimmy(G/44MAGNUM)、hyde(G/L'Arc-en-Ciel、
豪華セッションに続いたのは、「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」唯一の女性アーティスト
「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」も終盤に突入し、ベッキー♪#が作り出した明るい空気を一変させたのはacid android。スクリーンにロゴが映し出されると、悲鳴のような歓声が沸き起こる。しかしその声をかき消すように、不穏な音がステージから放たれ、一瞬にして会場がダークなサウンドに支配されていく。yukihiroは轟音を浴びながら咆哮を繰り返し、ときおりフロアを睨みつけオーディエンスを挑発。3曲目の「violator」では炎がステージ後方で揺らめき、不気味な曲を際立てる。演出も含めた圧巻のパフォーマンスは、acid androidの進化を感じさせるものだった。
続いて
昨年はソロ名義で出演した
イベントも終盤に差しかかり、いよいよVAMPSの出番へ。ステージが暗転する前から場内にはVAMPSコールが沸き起こる。熱狂の中に「LOVE ADDICT」のギターイントロが鳴り響き、なんとK.A.Z(G)が花道先端から登場してオーディエンスを驚かせた。フロアを睨みつけるように強い視線を飛ばしながら歌うHYDE(Vo,G)に、観客は力強い手拍子で応える。花道に飛び出したHYDEは「楽しんでる? 気持ちいいの?」と会場を盛り上げつつ、SHAMPOOのカバー「TROUBLE」を扇情的なボーカルで歌いあげる。ラストチューンは再びカバー曲でMOTLEY CRUEの「LIVE WIRE」。ここでHYDEは「俺たちの大将にも一緒に歌ってもらっていいかな?」と、44MAGNUMのPAULを呼び込み、ツインボーカルで熱唱。「JACK IN THE BOX」ならではのコラボレーションで観客を魅了した。
VAMPSの刺激的なステージの後は「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」のトリ、ムックの出番だ。ディスコティックなSEをバックに、SATOち(Dr)、YUKKE(B)、ミヤ(G)が順番に現れ、最後に白地の着物を羽織った逹瑯(Vo)が姿を見せる。そして「ファズ」のイントロが鳴ると、ダンサブルなビートにあわせて床が大きく揺れた。「JACK IN THE BOX!!」というシャウトで幕を開けた2曲目「咆哮」では、SATOちがエネルギッシュなリズムを刻む中、逹瑯が着物をはためかせながら花道を歩き、ミヤとYUKKEも舞うようにステージ上を動いてオーディエンスを巻き込んだステージを繰り広げる。ド派手な爆発音が冒頭を演出した新曲「フォーリングダウン」を経て、ラストナンバーは「蘭鋳」。逹瑯は「ラスト行こうか? 遊んでくれる? 遊んでくれんのか?」とオーディエンスを挑発。激しい音塊のぶつかり合いに呼応するように、フロアの狂騒に拍車がかかる。曲の中盤にはこの曲には欠かせない全員でのジャンプも敢行。貫禄さえ感じさせるパフォーマンスを見せつけた。
19組のパフォーマンスが終わり、残すはMAVERICK DC SUPER ALL STARSのステージのみ。逹瑯とマオが中心となり、舞台裏を感じさせるなごやかなトークを繰り広げながら次々と出演者たちを呼びこむ。ステージに全員が揃ったところでPaulが「DANGER CRUE RECORDS、25周年おめでとう! マグナムとDANGER CRUEは一心同体。マグナムだけでは25年は迎えられなかった。でも、俺達の次に来年20周年を迎えるバンドがいるよね」と含みのある言葉を放つ。すると何かを察したファンが大歓声を上げた。そしてPaulが「ラルクです。いつも最後にマグナムの曲ばっかりやってるのもつまらないから……20周年を迎えるバンドの曲、聴きたいでょ?」と続け、「READY STEADY GO」イントロがスタート。出演者は、シドとムックのメンバーによる演奏をバックに次々とマイクリレーをする。ラストは銀テープが舞い、Paulが「最高です! 来年もみんな来れるかな?」と再会を約束。祝福ムードたっぷりの中、「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」の全アクトが終了した。
しかし、これだけでは今年の「JACK IN THE BOX」は終わらなかった。ステージ上から人がいなくなると場内が暗転。スクリーンに「ARTIST INFO」「2011年 再起動」の文字に続き、「“L'A HAPPY NEW YEAR!” 幕張メッセ国際展示場 9-11 2010年12月31日(金)24:00」という情報が。L'Arc-en-Cielの再起動を告げるアナウンスに、大きなどよめきと悲鳴のような歓声があがる。そして約12時間におよんだ「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」は、最高のサプライズが呼んだ感動に包まれフィナーレを迎えた。
(撮影:畔柳ユキ / 河本悠貴 / Sumie)
「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」セットリスト
カラス
1. LASTICA
2. 魂のルフラン
3. free
LM.C
1. GHOST † HEART
2. OH MY JULIET.
3. PUNKY HEART
4. ☆Rock the LM.C☆
ゾロ
1. HOUSE・OF・MADPEAK
2. warp
3. GOLD CARD
Alice Nine
1. RAINBOWS
2. 閃光
3. the beautiful name
ギルガメッシュ
1. COLOR
2. STAY AWAY
3. sunrise
4. evolution
凛として時雨
1. 想像のSecurity
2. DISCO FLIGHT
3. Telecastic fake show
4. nakano kill you
DEAD END
1. 摩天楼ゲーム
2. Dress Burning
3. Embryo Burning
4. Guillotine
5. Devil Sleep
44MAGNUM
1. Souls
2. No Standing Still
3. Call My Name
4. Show Time
5. Street Rock'n Roller
LOUDNESS
1. CRAZY NIGHT
2. CRAZY DOCTOR
3. In The Mirror
4. REQUIEM ~ THE KING OF PAIN
5. S.D.I.
河村隆一
1. REAL
2. Glass
3. Love is…
4. Stop the time forever
シド
1. 空の便箋、空への手紙
2. お別れの唄
3. 青
4. 必要悪
5. 土曜日の女
kyo
1. NERVOUS
2. LISTEN to ME
3. LA VIE EN ROSE
ベッキー♪#
1. テクノキャット
2. 好きだから
3. エメラルド
4. WBC
acid android
1. enmity
2. daze
3. violator
4. let's dance
5. violent parade
TETSUYA
1. LOOKING FOR LIGHT
2. TIGHTROPE
3. Roulette
4. lonely girl
5. Are you ready to ride?
Ken
1. Blow
2. Stray
3. Down
4. solitary stroll
5. T.P.I.T.P.
サッズ
1. EVIL
2. GOTHIC CIRCUS
3. WEEKEND IN THE LUST
4. Because
5. THANK YOU
6. SANDY
VAMPS
1. LOVE ADDICT
2. ANGEL TRIP
3. TROUBLE
4. SEX BLOOD ROCK N' ROLL
5. LIVE WIRE
ムック
1. ファズ
2. 咆哮
3. フォーリングダウン
4. 蘭鋳
MAVERICK DC SUPER ALL STARS
1. READY STEADY GO
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- JACK IN THE BOX 2010 SUMMER
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チカ @Chk_DLB
SADS見るの、この時以来かも。5年前(^^;;
大盛況「JACK IN THE BOX SUMMER」で総勢20組が絢爛競演 - 音楽ナタリー http://t.co/KeWesOBd4k