mF247 Episode2開始!ひろゆきが音楽の未来を語る

音楽配信サービス「mF247」を運営する株式会社247Musicが3月25日よりサービスをフルリニューアル。「ニコニコ動画」を運営する株式会社ニワンゴと業務提携し、「mF247 Episode2」として新サービスを開始することが発表された。

mF247を主宰する丸山茂雄氏(左)と、mF247管理人に就任した西村博之氏(右)。

mF247を主宰する丸山茂雄氏(左)と、mF247管理人に就任した西村博之氏(右)。

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mF247は2005年8月に開設された、ユーザーがDRMフリー形式のMP3ファイルをダウンロードできる無料音楽配信サービス。開始以来配信楽曲を増やし、アーティストが有料で楽曲を販売できる仕組みなども提供していたが、ビジネス的に成り立たず2008年8月31日をもって一旦サービスを休止。その後Yahoo!オークションに事業譲渡についての優先交渉権を出品し、最終的にニワンゴ取締役を務める西村博之(ひろゆき)氏がmF247の事業を引き継ぐこととなった。

旧mF247では、アーティストが楽曲を登録する際に楽曲の審査と登録料1万円が必要だったが、Episode2ではアーティスト登録や楽曲の登録などが一切無料になる。ただし、最低限の楽曲の審査は継続され、楽曲のストリーミングやMP3形式のダウンロード機能はニコニコ動画上の専用視聴ページに飛ばすという形になった。視聴ページでは、ニコニコ動画と同様に、楽曲に対するコメントを再生に合わせて画面上に挿入可能。アーティストは楽曲だけでなく、PVを投稿することもでき、アーティストは楽曲や動画を通じた反響のチェックや、ダイレクトなファンとのコミュニケーションが行えるようになった。

惜しまれつつサービスを休止したmF247だが、今回ニワンゴというパートナーを得たことで、より、ネット方面にシフトした音楽発信・プロモーションの場として生まれかわることになった。ネットユーザーから絶大な支持を集めるニコニコ動画という場と連携することで、どんな新しいアーティストや音楽が生まれるのか、今後の展開に注目だ。

丸山茂雄(mF247主宰)コメント

mF247はサービス開始当初の目的は達したと思って休止させたんですが、そのときに彼らから声がかかって一緒にやることになりました。今まではITの町に住んで、地味に店を開いていたような感じだったが、それじゃ広がりがないだろうという思いもあった。自分としてはものすごくうまくいくと思っていたが、なかなかそうはいかなかった。人通りの少ないところで始めたものだから、思ったほど成果が上がらなかった。今回、お声がけいただき、「ショッピングモールから声がかかった」のだと思った。我々だけでなくアーティストにとっても今までの何百倍、何千倍もチャンスが増えるということだと思う。今までアーティストから頂いていた1万円の登録料については、ひろゆきさんが無料にすることにこだわった。音楽の審査はきちんとやるけど、運営面の大きな流れは全部ひろゆきさんに任せようと思っています。

クリエイターは、作品を創ると「誰かにまず聴いてほしい」という思いが先にある。でも聴いてほしいというだけではだめで、リスナーがその音楽に興味がなければ、それは単なる「情報」のまま。単に「聴ける」というだけでお金を取ることはできないだろう。作った音楽が誰かの心に染みた時点で、そのユーザーにとって「情報」から「作品」に変わる。そこで「金払ってもいい」と思う人もいるだろう。そのときにお金を取るか取らないかは、mF247が決めることじゃない。クリエイター自身が無料で聴いてもらうようにするか、金を払ってもらうようにするか決めればいいと思う。

作品を発表したい人は、今度はもっとしょぼくなくて、メジャーなサービスになったので、mF247に応募してくださるといいなと思う。せっかく才能あって音楽を作ったのなら、なるべく多くの人に聴いてもらいたいだろう。今回で、聴いてもらえるチャンスは増えた。登録料も無料でハードルも下がった。いいことずくめです。アーティストの人たちにはどんどん楽曲を登録していただきたいと思ってます。

ひろゆき(mF247管理人)コメント

今までのmF247はコストがかかり過ぎていた。mF247 Episode2は、今回さくらインターネットの月1万円のサーバを2台借りてそれで当面は運営します。1万円のサーバなのでコストはニコニコ動画の約1万分の1。ただ1万円のサーバなのでアクセスが大量に来ると落ちる。なので、視聴は全部ニコニコ動画にしました。mF247で流行った楽曲をドワンゴ経由で着うた販売したり、カラオケに配信したり、そういう仲介業務を行えば、黒字化はそう難しくないと思っています。

ニコニコ動画にmF247を取り込むのではなく、協業という形にしたのは、僕が音楽についてわからないから。アーティストとのリレーションや、どういうアーティストを伸ばしていったらいいか、といった音楽的な部分は247の方々が得意なのでそこはお任せして、僕らは楽曲やアーティストをネットを使ってプロモーションするという得意な分野を担当する。お互い得意な分野を分業でやっていくということですね。

最近ニコニコ動画上から初音ミクをフィーチャーしたsupercellという人気アーティストが出てきた。mF247 Episode2で、従来のメジャーやインディーズとはまったく違う形でアーティストが音楽を作って世に出て行く形が示せるんじゃないかと思っています。いずれは、アーティストが音楽を作ることで“生活できる”ようになるための仕組みを整えていきたいと思っています。

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