開演前に場内のスクリーンでは、11月から行ってきた全国ツアーの密着VTRを上映。メンバー4人の飾らないやりとりに加え、それぞれがライブの意気込みや2ndアルバム「Brian the Sun」に込めた思いを語る様子が映し出された。ライブはそんな新作に収録されている「13月の夜明け」からスタートし、序盤はバンドのスタイルを提示するかようにヒリヒリとした感情を歌うギターロックチューンを続けて送った。
白山治輝(B, Cho)が「今回のアルバム(『Brian the Sun』)で一番ダンスしてる曲」と紹介した「Sepia」、森良太 (Vo, G)が大切な友達のために作ったという「R25」などを経て、彼らは本編の折り返し地点で最新アルバムのイントロナンバーを演奏。森は「アルバム1曲目がここに入ってくるということは、ここからもう1回始まるということですよ」と新章の幕開けを告げる。この曲では白山、小川真司(G, Cho)、田中駿汰(Dr, Cho)の各ソロプレイもフロアを沸かせ、その後4人は「タイムマシン」「パワーポップ」などの新作収録曲を中心に再び盛り上がりを作っていった。
残り2曲という場面で、「いつも本当に感謝をしてます。といっても感謝の意味をちゃんと理解したのは最近です。今って雨が降ってても傘差すだけやし、花が咲いてても『あ、キレイやなあ』くらいで通り過ぎるのに、みんなが俺らの曲をいいと思ってくれてライブを観に来るっていうのがどれだけ尋常じゃないかってことは最近わかりました」と、じっくりと今の心持ちを打ち明けた森。そして「最初の気持ちを忘れないために作った曲を歌います」と前置きして、「今はまだ 未来など見えちゃいないけど 僕はまだ歌うだろう ずっとずっとずっと」というサビが印象的な「神曲」を真摯に届けた。
アンコールでは、森がギターではなくキーボードを弾きながら、映画「ハッピーランディング」の主題歌であるスローなラブソング「アブソリュートゼロ」を披露。次に屈指のキラーチューン「ロックンロールポップギャング」で締めくくるも、再登場を呼ぶ拍手が止まずファイナルのみのダブルアンコールが実現した。彼らは充実した表情を浮かべながら「今日のこの景色をずっと忘れないように」と、「きっと忘れることはないんだろう」という歌詞にもリンクした「君の声」を最後に演奏。バンドのスタンスとメンバー4人の強い結束力を終始感じさせる、約2時間半の濃厚なステージを終えた。
なおBrian the Sunは、2月26日からスペースシャワーTVが主催するライブツアー「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2015 supported by uP!!!」に参加。4月30日には東京・新宿LOFTで自主企画イベントを開催することも決定した。
Brian the Sun「“Brian the 燦々”Tour 2015」
2015年1月31日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト
01. 13月の夜明け
02. Sister
03. Baked Plum Cake
04. 早鐘
05. Sepia
06. グラストライフル
07. メロンパンシンドローム
08. チョコレートブラウニー
09. R25
10. Noro
11. キャラメルパンケーキ
12. 都会の泉
13. Intro
14. タイムマシン
15. Suitability
16. パワーポップ
17. アレカラ
18. 彼女はゼロフィリア
19. 神曲
20. 白い部屋
21. 忘却のすゝめ
<アンコール>
22. アブソリュートゼロ
23. ロックンロールポップギャング
<ダブルアンコール>
24. 君の声
リンク
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