5月に開催を控える「イタリア映画祭2026」。このたび、過去の映画祭で上映された作品や、ここでしか観られない日本初公開の短編映画のオンライン上映が発表された。12作品がラインナップされている。
今年の「イタリア映画祭」は、5月1日から6日にかけて東京・有楽町朝日ホール、5月9日、5月10日に大阪・ABCホールで開催。2024年のイタリア映画で最大のヒット作となった「ダイヤモンド 私たちの衣装工房」、「
長編のオンライン上映では、2025年の映画祭から5作品、それ以前の開催から4作品をラインナップ。
短編は無料で3作品を配信。「ダイヤモンド 私たちの衣装工房」の
作品や配信の詳細は以下で確認を。
「イタリア映画祭2026」オンライン上映・詳細
料金(税込)
2025年上映作品:各1500円
過去作品:各1000円
短編作品:無料
購入可能期間
2026年4月8日(水)12:00~26日(日)23:59
視聴可能期間
購入後72時間
ラインナップ
「イタリア映画祭2025」から
「ロミオはジュリエット」(原題「Romeo è Giulietta」)(2024)
監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ
出演:セルジョ・カステッリット、ピラール・フォリャーティ、
イタリア映画のヒットメーカーの1人であるヴェロネージがシェイクスピアの演劇を題材に、現代的なテーマを盛り込んだコメディ。著名な演出家フェデリコは、自身の名声の頂点を飾るため、キャリアを華々しく締めくくる作品として「ロミオとジュリエット」を上演しようとしている。そのオーディションでヴィットリアはひときわ目立つが、過去の失敗が原因で役を得ることができない。それでも彼女は舞台に立つことを決意し、友人の助けを借りて裏の手を使う。イタリア・ゴールデングローブ賞で最優秀コメディ賞を受賞。
「隣り合わせの人生」(原題「La vita accanto」)(2024)
監督:マルコ・トゥッリオ・ジョルダーナ
出演:
1980年代初頭のヴィチェンツァを舞台に、ゆがんだ家族関係を描いた心理ドラマ。裕福な若い夫婦に待望の娘レベッカが誕生する。しかし、レベッカの顔は大きなあざで覆われており、そのあざが耐えがたい母は、愛情を注げなくなっていく。思春期に苦しみながら成長するレベッカは、名高いピアニストのおばに導かれ、並外れた音楽の才能を開花させていく。マルコ・ベロッキオが脚本を手がけ、「輝ける青春」のマルコ・トゥッリオ・ジョルダーナが監督を務めた。ロカルノ国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門でプレミア上映。
「戦場」(原題「Campo di battaglia」)(2024)
監督:
出演:
「家の鍵」「ナポリの隣人」のジャンニ・アメリオが、第1次世界大戦が終息を迎えようとしている1918年のイタリアを舞台に、戦争の非人道的な現実とそれに対する医師たちの複雑な姿勢を描いたドラマ。軍病院で働く2人の医師、ステファノとジュリオは大学時代の友人だが、重傷を負って前線から運ばれてくる負傷兵への対応は対極的だった。そして、看護師アンナの登場が2人の感情的な対立を深める。アレッサンドロ・ボルギが主演を務め、マルコ・ベロッキオが制作に参加。ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品。
「ファミリア」(原題「Familia」)(2024)
監督:フランチェスコ・コスタービレ
出演:フランチェスコ・ゲーギ、
イタリア映画の新世代で注目を集める監督の1人、フランチェスコ・コスタービレの長編2作目。心理スリラー、ホラー、社会派ドラマといった異なるジャンル映画の要素が融合したダークな家族ドラマだ。舞台は2000年代初頭のローマ。ルイージ、通称ジジは、兄と母とともに暮らしている。母は暴力的な父と別れ、ジジは極右グループに関わり、そこに家族のような絆を感じていた。しかし、父が刑務所から出所し、再び彼らの前に現れることで、ジジは将来に関わる重要な決断を迫られることになる。アカデミー賞国際長編映画賞のイタリア代表に選出された。
「ピンクのパンツを履いた少年」(原題「Il ragazzo dai pantaloni rosa」)(2024)
監督:マルゲリータ・フェッリ
出演:クラウディア・パンドルフィ、サムエレ・カッリーノ
国民的な議論を引き起こしたある少年の悲劇をもとにした作品。大きな話題を呼び起こして大ヒットを記録し、2024年のイタリア映画を象徴する作品の1つとなった。アンドレアは明るい性格の少年で、学校では優秀な成績を収め、親とも良好な関係を築いていた。学校でもっとも人気のあるクリスティアンと親友になるが、一番仲のいいサラは、アンドレアにクリスティアンの危険な一面を気付かせようとする。ある日、アンドレアは母親から赤いズボンを贈られる。洗濯の失敗でピンクに変色してしまうが、それを履くことにする。
過去作品
「幸せな感じ」(原題「Euforia」)(2018)
監督:ヴァレリア・ゴリーノ
出演:
マッテオは魅力的で大胆な若手の企業家で成功を収めていた。一方で、兄のエットレは中学校の教師で慎重な性格。対照的な2人だが、兄の病気をきっかけに2人は距離を縮め、お互いを見つめ直していく。女優として名高いヴァレリア・ゴリーノがスター俳優のリッカルド・スカマルチョとヴァレリオ・マスタンドレアとタッグを組んだ監督2作目は、不安や喜びがないまぜになった兄弟の心情をスタイリッシュな映像で浮き彫りにする。デビュー作「ミエーレ」に続いて、カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品された。なお、ゴリーノは新作「アート・オブ・ジョイ」が「イタリア映画祭2026」で上映される。
「環状線の猫のように」(原題「Come un gatto in tangenziale」)(2017)
監督:
出演:
ヒット作を連発するリッカルド・ミラーニが、「ドマーニ! 愛のことづて」のパオラ・コルテッレージとタッグを組み、さらにアントニオ・アルバネーゼも迎えて大ヒットしたコメディ。ローマの中心に住み、シンクタンクで社会的統合の問題に携わるインテリのジョヴァンニ。多様な人種が混在する郊外で調理スタッフとして働き、日々の生活に追われるモニカ。生活環境がまったく異なり、知り合うことはなかったはずの2人だが、彼らの子供が好意を抱き合うことから、やむを得ず交流することになる。イタリア・ゴールデングローブ賞でコルテッレージが最優秀女優賞を受賞。
「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」(原題「Lo chiamavano Jeeg Robot」)(2015)
監督:ガブリエーレ・マイネッティ
出演:
娯楽性と作家性の融合によって新たな潮流を示したガブリエーレ・マイネッティの長編デビュー作。無愛想で一匹狼のエンツォは、盗みで警察に追われていた際の事故で超人的な力を得る。その力を犯罪に悪用するエンツォだが、日本のアニメ「鋼鉄ジーグ」の熱狂的ファンである女性アレッシアとの出会いが、彼の心を変えていく。クラウディオ・サンタマリアとルカ・マリネッリのスター俳優が共演。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・新人監督賞など計7部門で受賞した。なお、マイネッティは新作「シャオ・メイ/ローマ大決戦」が「イタリア映画祭2026」で上映される。
「無邪気な妖精たち」(原題「Le fate ignoranti」)(2001)
監督:フェルザン・オズペテク
出演:マルゲリータ・ブイ、ステファノ・アッコルシ
急死した夫が残した1枚の絵から、7年間にわたる愛人がいたことを知る妻。愛人を探し当てると、それは男性だった。彼女はその男を囲む奇妙でおかしな仲間たちの中に入っていく。マルゲリータ・ブイとステファノ・アッコルシが共演し、生死や男女の性を越えた不思議な三角関係の中で育まれる愛の形を探る。2001年のベルリン国際映画祭コンペティション出品。なお、オズペテクは新作「ダイヤモンド 私たちの衣装工房」が「イタリア映画祭2026」で上映される。
短編作品
「すべての神々」(原題「Tutti gli dei」)(2026)
監督:フェルザン・オズペテク
ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館で開催中の展覧会のために制作された、フェルザン・オズペテクによる短編映像作品。ジョヴァンニ・パオロ・パニーニの絵画「古代ローマ」に着想を得て、光や遺跡、人物のイメージを通して記憶と時間をめぐる旅を描き出す。映画と美術が交差する、詩的で没入的な映像体験。なお、オズペテクは新作「ダイヤモンド 私たちの衣装工房」が「イタリア映画祭2026」で上映される。
「チレント地方の牧歌」(原題「Pastorale Cilentana」)(2015)
監督:マリオ・マルトーネ
手つかずの自然にオマージュを捧げた作品。舞台は14世紀半ばのチレントの農村。父と母、8歳の息子ニーノが営む素朴な日常が描かれる。耕された畑やぶどう・オリーブ畑が広がる美しい風景、鐘の音や季節の移ろいに沿った生活。ニーノがヤギを連れ進む道は、自然の中で学びと発見を重ねる長い旅のようで、自然の音だけで紡がれる映像は、人と土地の調和を静かに映し出す。2015年のミラノ国際博覧会で上映された。撮影監督は、マノエル・ド・オリヴェイラやダニエル・シュミットの作品で知られるレナート・ベルタ。なお、マルトーネは新作「外の世界」が「イタリア映画祭2026」で上映される。
「差し出がましいのですが 第2章」(原題「Se posso permettermi - Capitolo II」)(2024)
監督:マルコ・ベロッキオ
マルコ・ベロッキオが自身の子供時代の家や家族の記憶をもとに描いた短編。母の死後もボッビオの家に残るファウストは、本に囲まれ無為に日々を過ごしている。ある日、町の愛想のいい司祭や娘の結婚を勧めるカラビニエリの隊長など、奇妙な訪問者たちが次々とやって来る。無表情で受け流すファウストと彼らとのやり取りを通して、亡き家族への追憶や人生のはかなさ、町の不思議さがユーモアを交えて語られる。
※視聴可能人数の制限あり、制限を超えた時点で配信終了
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