第98回アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされている映画「The Voice of Hind Rajab」が「ヒンド・ラジャブの声」の邦題で公開決定。ニューセレクト提供、スターキャットアルバトロス・フィルム配給のもと、9月4日より東京・新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国で公開される。
本作はパレスチナの人道支援組織・パレスチナ赤新月社が記録した緊急通報から生まれた作品。ガザ地区で銃撃下の車内に閉じ込められた6歳の少女ヒンド・ラジャブから緊急通報を受けたボランティアチームは、ラジャブとの電話をつないだまま、救出するためにあらゆる手段を尽くしていく。作中の電話シーンにおける音声は本物の通話記録が使用された。
監督を務めたのは、「皮膚を売った男」「Four Daughters フォー・ドーターズ」で知られるチュニジアの
2025年の第82回ヴェネチア国際映画祭では銀獅子賞(審査員大賞)やUNICEFアワードなど8冠を達成。プレミア上映後には23分という記録的なスタンディングオベーションが沸き起こった。海外メディアからは「この10年間でもっとも重要な作品」(GQ magazine)、「激しく、緊迫感があり、心を揺さぶる」(The Guardian)など絶賛が相次いでいる。
アカデミー賞へのノミネートを受けて、ハニアは「このノミネートはヒンドのものです。彼女の声のものです。決して起こるべきではなかったのに、それでも起きた出来事のものです。世界中から集まった美しい作品の中に、“ヒンドの声”が存在することを大変光栄に思います。“象徴”としてではなく。“歴史”として」とコメントしている。
出演はサジャ・キラニ、クララ・クーリー、モタズ・マルヒース、アメル・フレヘル。製作総指揮には
カウテール・ベン・ハニア(ヴェネチア国際映画祭授賞式)コメント
私はこの賞を、パレスチナ赤新月社、そしてガザで命を救うためにすべてを懸けたすべての人々に捧げます。彼らこそが本当のヒーローです。
ヒンドの声は、ガザそのものの声です。世界中に響き渡った「助けて」という叫び。しかし、誰も応えませんでした。
彼女の声は、真の責任が問われ、正義が実現されるその日まで、響き続けるでしょう。
私たちは皆、映画の力を信じています。今夜私たちがここに集っているのも、埋もれてしまいそうな物語を語る勇気を与えてくれるのも、映画なのです。
映画はヒンドを蘇らせることはできませんし、彼女に対して行われた残虐行為をなかったことにもできません。奪われたものを取り戻すことは何もできないのです。
しかし映画は、彼女の声を記録し、国境を越えて響かせることができます。なぜなら、彼女の物語は、彼女一人のものではないからです。それは、ジェノサイドに耐え続ける人々全体の物語であり、罪を問われることのないイスラエルの犯罪的な政権によって引き起こされた悲劇です。
そして今夜、この物語は「記憶」だけではなく、「緊急性」を伴っています。ヒンドの母ウィッサムと弟のイヤドは、いまだガザにいます。
彼らの命はいまだ危険にさらされており、恐怖、飢え、そして爆撃の空の下で毎日を迎える、数えきれない母親、父親、子どもたちと同じです。
私は世界のリーダーたちに、彼らを救ってほしいと強く訴えます。
彼らの生存は、慈善の問題ではありません。それは正義と人道、そして世界が彼らに最低限果たすべき責任の問題です。
ヒンドの母ウィッサムから、皆さんにこの言葉をお伝えするように頼まれました:
「あなたに、チームのみんなに、そしてこの映画を支えてくれたすべての人たちに感謝の気持ちを伝えたいです。私を支えてくれたこと、この物語を支えてくれたことに、心から感謝しています。本当は私も、今日皆さんと一緒に立っていたかったです。そして、世界がガザにおけるヒンドだけが特別な物語ではないということを忘れないでいてくれることを願っています。希望を待ち続けている子どもたちが、まだたくさんいます。この映画が戦争を止める助けになりますように。」
私もまた、この耐え難い状況の終わりを求めます。もう、たくさんです。
かつて、ネルソン・マンデラという賢人がこう言いました:
「パレスチナの自由なくして、私たちの自由は完全ではないことを、私たちはあまりにもよく知っている。」
今日、その言葉はかつてないほどの重みを持っています。
ヒンドの魂が安らかに眠れますように。彼女を殺した者たちの目が、決して安らかに閉じることがありませんように。
そして、パレスチナに自由を。
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映画ナタリー @eiga_natalie
ガザ地区の6歳の少女の緊急通報から生まれた映画「ヒンド・ラジャブの声」9月公開
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