第20回大阪アジアン映画祭(OAFF2025)のスペシャルオープニング作品がファルハット・シャリポフが手がけたカザフスタンのミュージカル映画「愛の兵士」(英題「Soldier of Love」)に決定。あわせて第1弾ラインナップと映画祭のキービジュアルが公開された。
今年で20回目の節目を迎える大阪アジアン映画祭。「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」をテーマに、世界初上映や国内未配給の作品を含む多数の映画を紹介する。
「愛の兵士」は1990年代に一世を風靡し、今なお第一線で活躍するカザフスタンの国民的人気グループ「A'Studio」をフィーチャーした作品。身重の妻を持つシンガーソングライターの男が、魅力的なダンサーに惹かれていく姿を、Q-POP(カザフスタンポップ)をふんだんに盛り込み描く。
本映画祭のプログラミングディレクターを務める暉峻創三は「本作を目にすれば、映画とポップスの両面で、アジアに予想をはるかに超えた新勢力が台頭してきたことを、誰もが確信するはずです」と推薦している。
またモンゴル族の生活をつづった「蒙古馬を殺す」が「特別上映《VIPO Film Awardの成果》」にてスクリーンへ。さらに息子がセーラームーンになってしまい途方に暮れる母親を描いたオフビート映画「愛に代わって、おしおきよ!」、AIが進化する現代社会を映す娯楽作「恐るべき自動運転」、ロカルノ国際映画祭で最優秀国際短編賞を受賞した「洗浄」などが特別注視部門で上映される。
気鋭の才能を紹介するインディ・フォーラム部門のラインナップには、
なおキービジュアルの撮影場所となったのは、本映画祭の始まりの地でもある大阪の映画館シネ・ヌーヴォ。映写室の光が映画祭のロゴとアジア映画の未来を照らすイメージとなっている。
大阪映像文化振興事業実行委員会が主催する第20回大阪アジアン映画祭は、3月14日から23日まで大阪・ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館にて開催。なお3月7日深夜には、第19回大阪アジアン映画祭でABCテレビ賞を受賞した台湾映画「サリー」が関西ローカルのABCテレビにて地上波放送される。
第20回大阪アジアン映画祭(OAFF2025)
2025年3月14日(金)~23日(日)大阪府 ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館
第1弾ラインナップ
スペシャル・オープニング作品
- 愛の兵士 ※日本初上映
特別上映 《VIPO Film Award の成果》
- 蒙古馬を殺す ※日本初上映
特別注視部門
- ボクシングの日 ※海外初上映
- ヘンゼル:2枚の制服スカート ※日本初上映
- 愛に代わって、おしおきよ! ※日本初上映
- 屋上のレンピッカ ※アジア初上映
- 恐るべき自動運転 ※海外初上映
- 春二十三 ※日本初上映
- スズキ ※日本初上映
- 洗浄 ※日本初上映
インディ・フォーラム部門
- 天使の集まる島 ※世界初上映
- だからなに ※世界初上映
- サラバ、さらんへ、サラバ ※日本初上映
- 街に溶ける ※世界初上映
- To Be A Woman ※世界初上映
特集企画<タイ・シネマ・カレイドスコープ 2025>
- 私たちの愛しい旅路 ※海外初上映
特集企画<台湾:電影ルネッサンス 2025>
- 晩風 ※海外初上映
- 寂しい猫とカップケーキ ※世界初上映
特集企画<Special Focus on Hong Kong 2025>
- 眩光 ※日本初上映
芳泉文化財団協賛企画《映像研究助成》
- 真アジ ※世界初上映
- 不完全なわたし ※世界初上映
- 相談
- ヤキシムシズ ※世界初上映
- TEN EASY PIECES ※世界初上映
泉文化財団協賛企画《映像研究表彰》
- 金管五重奏の為の喇叭吹きの憂鬱
- 折にふれて
- 季節のない愛
暉峻創三 コメント
記念すべき第20回を迎えた大阪アジアン映画祭は、未知の新しい世界に触発され、未来の見取り図へのヒントが得られる作品をスペシャル・オープニングに据えたいと、ずっと考えてきました。結果、迷うことなく選ばれたのがカザフスタン映画「愛の兵士」です。Q-POP(カザフスタンポップ)をふんだんに盛り込んだ、高揚感を禁じ得ないミュージカル・エンタテインメントでありつつ、高度に繊細で、洗練されていて、芸術的。本作を目にすれば、映画とポップスの両面で、アジアに予想をはるかに超えた新勢力が台頭してきたことを、誰もが確信するはずです。
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大阪アジアン映画祭の第1弾ラインナップ解禁、OP作品はカザフスタン発のミュージカル https://t.co/V0xOwtQZNN