男性同性愛が禁止の時代に愛を貫いた男の闘い描く「大いなる自由」7月公開

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2022年のアカデミー賞国際長編映画賞オーストリア代表作品に選出された「Great Freedom(英題)」が「大いなる自由」の邦題で7月7日より全国順次公開。6月に開業する東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて封切られる。

「大いなる自由」場面写真

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本作は男性の同性愛が禁じられていた第2次世界大戦後のドイツを舞台に、愛する自由を求め続けた男の20余年にもわたる闘いを描いた物語。主人公は刑法175条のもと自身の性的指向を理由に繰り返し投獄されるハンスだ。同房の殺人犯ヴィクトールは175条の違反者である彼を嫌悪し遠ざけようとするが、腕に彫られた番号から、ハンスがナチスの強制収容所から直接刑務所に送られたことを知る。反発から始まった2人の関係は、長い年月を経て互いを尊重する絆へと変わっていく。

「大いなる自由」場面写真

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己を曲げず何度も懲罰房に入れられるハンスを演じたのは「水を抱く女」への出演で知られ、ダンサー・振付師でもあるフランツ・ロゴフスキ。「Bright Nights(英題)」で第67回ベルリン国際映画祭の銀熊賞(男優賞)を受賞したゲオルク・フリードリヒが長期の服役によって刑務所内での振る舞いを熟知しているヴィクトールを演じた。オーストリア人のセバスティアン・マイゼが2011年の長編デビュー作「Still Life(英題)」以来に手がけた劇映画となる。

刑法175条は1871年から1994年までの123年間にわたって施行。ナチス時代に厳罰化され、処罰者は14万人にも及んだ。本作は2021年のカンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を受賞。日本では2022年の「第30回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)」で上映された。

Bunkamuraは自社買付で初の全国配給を実施。編成担当は「パンデミック下、2021年5月のカンヌ国際映画祭。現地参加を見送りオンラインで試写した本作には、編成チーム一同ぜひ上映したい!と魅了されました。公開方法を模索するなか、昨年7月にレインボー・リール東京で再見。スクリーンで、そして日本語字幕付きで観ると、ますます『見過ごされてはならない映画』だと確信し、自分たちで全国配給することを決めました」とコメントしている。

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(c)2021FreibeuterFilm•Rohfilm Productions

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男性同性愛が禁止の時代に愛を貫いた男の闘い描く『大いなる自由(英題:Great Freedom)』7月公開へ|「第30回レインボー・リール東京」(2022年)上映作
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