映画「
Bunkamuraが自社買付で初の全国配給を実施した本作は、男性の同性愛が禁じられた第2次世界大戦後のドイツで、愛する自由を求め続けた男・ハンスの20余年にもわたる闘いの物語。彼がナチスの強制収容所からドイツの刑務所に送られる1945年、恋人とともに投獄された1957年、そして刑法改正が報じられた1968年という3つの時代を行き来しながら紡がれる。
自身の性的指向を理由に、繰り返し投獄されるハンス。ロゴフスキはひどくやつれ、収容所の過酷さを感じさせる1945年のハンスを演じるため、12kgの減量に励んだ。しかし新型コロナウイルスによる感染症が拡大し、ロックダウンが行われたことで、撮影は中断を余儀なくされた。マイゼは「フランツは一度減らした体重が戻ってきてしまい、再び減量をしなければならなくなった」と当時を振り返る。
そして1957年のハンスは、ジェームス・ディーン風のリーゼントヘアで生気にあふれた表情を浮かべており、中年期に差しかかった1968年は白髪まじりで口元にひげをたくわえている。マイゼは「3つの時代のハンスにおける心の色彩の違いを、意識して表現しました。視覚的な違いはもちろんなのですが、ハンスがそれぞれの時代に醸し出すエネルギーは明らかに違っているのです」と語った。
さらにマイゼは「自分の生きたいように生きられない、求めるものを手にすることができない……。私たちは人生におけるどんなときにそういった感情を抱くのか、彼はそうやって想像をしながらキャラクターを作り上げてくれました」とロゴフスキに言及する。ロゴフスキ本人は「その人自身の思いや、現実に起きたことから距離を取ったほうがより面白くなる」と実話ベースの作品を演じるにあたっての思いを述べ、「いくつか身体的なアプローチを試したり、ハンスの人生における“本当の感情”や“絆”を見つけようとしました」と役作りの裏側を明かした。
なお7月9日には、映画「
「大いなる自由」は7月7日より全国で順次ロードショー。上映劇場では、同日より劇中のキーアイテム・オリジナルマッチが数量限定で配布されることに。初日来場者プレゼントとして、海外版ビジュアルを使った特製ポストカードも用意された。
「大いなる自由」トークイベント
2023年7月9日(日)東京都 Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下
開映 19:10 / トーク 21:20~21:50
<登壇者(予定)>
松永大司(映画「エゴイスト」監督) / 小川知子(聞き手)
料金:1200円
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