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本作は、石橋扮する売れない作家・市川進がネタ集めのために殺しの依頼を受け、行きすぎた取材で騒動を起こしていくハードボイルドコメディ。会見には石橋と阪本のほか、
オールスターキャストの名が並ぶ本作で、石橋は約18年ぶりに映画主演を飾った。制作のきっかけについて、阪本は「原田芳雄さんの家に集まった際に、桃井さんが『芳雄さんのあとは蓮司さんでやらない?』とおっしゃって。そのときいた俳優に『みんなやるよね?』と声をかけてくれたんです」と、原田の遺作となった「大鹿村騒動記」撮影後の出来事を述懐。そして出演者たちが本作に参加できた喜びを口々に語る中、佐藤は「『石橋蓮司最後の主演作』というお題目で監督から誘われたんです。ぜひ出てくれって」と暴露する。
それを受け、石橋は「昔のB級作品のようにひっそり上映して、ひっそり評価される映画になればいいなと思っていたんです。でもキャスティングを見たら、とてつもない人たちが出ることになっていて。どうやって説得したんだろうと思ってたら……『蓮司さんの遺作になるかもしれない』と言って監督と制作部が集めたのか!」とわざとらしく納得。「撮影中は“生前葬”のような雰囲気でやらせていただきました。皆さん長い間、お世話になりました!」と言い放って共演者を笑わせる。桃井は「遺作にしようとしてたんじゃなくて(笑)」とフォローし、「まだ元気なうちに力を発揮させてって、そういう話だったの。これで蓮司も死んだら、阪本さんと組むと死ぬってことになっちゃう。だから絶対死ねないわけ!」と力強く説明した。
“石橋節”は続き、「主演と言ってもちっとも大事にしてもらえない。朝は早いし、夜終わるのも一番遅い。お酒も飲めないし何もいいことなかった。二度とやりたくない!」と嘆く場面も。それでも妻を演じた大楠は「二枚目の素質をたくさん持っている方。今回も素敵でした」と優しいまなざしを送り、旧友を演じた岸部も「僕は(キャリアの)途中から俳優を始めたから、憧れの人みたいなところがある。ちょっと怖い感じがしていて、親しく話せるようになったのは最近ですね。“ある映画”をきっかけに」と石橋との共演を喜んだ。
さらに司会者から登壇者へ「石橋さんとのエピソードはありますか?」と質問が飛び出すと、石橋は「もういいよ俺の話は!」と恥ずかしそうにわめく。妻夫木は「僕は数日だけの参加だったんですけど、全体の撮影スケジュールを聞いたら2週間で撮ると聞いて。蓮司さんはなかなか寝られないスケジュールだったそうです」と主演ならではの苦労をいたわり、渋川は『半世界』で(石橋の)息子役をやらせてもらったとき、一緒に飲みに行かせてもらって。本当にお酒が強くてすごい。俺もこうなれればいいなと思いました(笑)。今回は飲みには行けなかったんですけど」と残念そうに語った。
「一度も撃ってません」は4月24日より東京・TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー。
※「一度も撃ってません」は、新型コロナウイルスによる感染症の拡大を受けて公開延期となりました。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
長野ニュース @naganonews
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