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「害虫」「風に濡れた女」の塩田が自身のオリジナル脚本を映画化した本作は、インディーズで人気のデュオ、ハルレオの解散ツアーを描いた青春音楽ロードムービー。小松がレオ、門脇がハル、成田が付き人のシマを演じた。
本作では、小松と門脇自ら主題歌「さよならくちびる」とあいみょんが作詞、作曲した挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」を披露している。ともにギターと歌唱は初心者の2人。最初に3曲演奏すると伝えられたときのことを小松は「不安はもちろん、みんなの前で演奏するという怖さもあった」と述懐し、門脇も「撮影のだいたい1カ月半前にコードを覚えるところから始まって。簡単には上達しないし、最初は孤独な戦いだった」と振り返る。
その後一緒に練習する段階になり、徐々に音楽の楽しさに目覚めていったという2人。門脇は「2人でギター担いで渋谷のカラオケに行って練習しました。その頃から菜奈ちゃんも1人で黙々と練習する孤独感を味わってるんだとわかって」と仲間意識が芽生えたことを明かす。「もちろん下手くそだけど、2人で演奏すると音楽は楽しむものなんだと思えた。ハルレオも楽しい!っていう気持ちから音楽を始めたことを忘れてたんです」と練習がキャラクターの心情を理解するうえでも助けになったと話した。
塩田曰く、クランクインの3日ほど前に、本番と同じ衣装とギターで曲を披露する機会が設けられたそう。その光景を「感動的だった。目の前に本当にハルレオがいる!と思えたんです」と思い返す塩田は、さらに「僕だけじゃなくて、スタッフの中には泣いている人もいた。それまでの努力を知ってるからグッときてしまったんです」と続けた。そんな2人とは別に本当に1人で黙々と練習していたという成田は「僕の担当は主にタンバリンなんですけど」と笑いを誘いつつ、「シマはギターが上手という設定のキャラクター。練習しきれない部分はあったんですが、最終的に(アップの)手元は僕のを撮ってください、とお願いしました」と明かす。
撮影は2018年6月から1カ月ほどかけて、神奈川、東京、栃木、大阪、新潟、北海道と全国各地で行われた。小松は「1カ月ちょっとの間、アーティストの気分になれた。各地方でお客さんの反応も違いますし、声かけてもらったり、一緒に歌ったり、本当に感動的で、いい経験をさせていただいた」と回想。いざ観客役のエキストラを前にしたときの心情を、門脇は「少しでも楽しんでもらいたい、いい時間だったなと思ってほしいという気持ちが自然と湧いてくる。もう(演奏が)不安とか言ってる場合じゃなかった。お客さんが私たちをミュージシャンの役にしてくれるんだと思えました」と振り返った。
イベントには主題歌「さよならくちびる」を作詞、作曲、プロデュースした
主題歌の制作に関して、塩田は「単なる和解の歌でなく未来への希望が見えてくるような歌」という要望を秦に出したという。そして想定よりかなり早く秦が楽曲を仕上げたことに触れつつ、最初はなかなか「さよならくちびる」を聴くことができなかったことを明かす。「この曲は映画のシナリオでもあり、ハルレオのセリフ、演技でもある。映画全体のテーマを表す一番大事な部分を人に預けたという不安があった。だからこそ聴いたときの感動はひとしお。ぶわーっと鳥肌が立ってきた。1年経った今も飽きない。毎日聴いてます。本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。
「さよならくちびる」は、5月31日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。主題歌と挿入歌を収録したEP「さよならくちびる」は、5月22日にリリースされる。
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リンク
- 「さよならくちびる」公式サイト
- ハルレオ 公式サイト
- 「さよならくちびる」予告編
- 「さよならくちびる」主題歌MV
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「さよならくちびる」小松菜奈と門脇麦、練習はギター担いで渋谷のカラオケへ(写真16枚) - 映画ナタリー https://t.co/EFhAu9Wgmh