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本作は、澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」をもとにしたホラー。劇中では、ある夫婦の周囲で起こる不可解な出来事を調査することになったフリーライター野崎和浩が、強い霊感を持つ恋人・比嘉真琴らとともに正体不明の訪問者“あれ”と対峙する。
ギリギリのスケジュールで制作していたという中島は「本当に間に合わなさそうだった。謝罪会見で岡田くんがマスコミの前で謝るのかなとか、切腹するのかなとか、変な夢を見たんですが、間に合ってよかった」と安堵の表情を浮かべる。本作を一言で表現すると“お祓いライブ映画”だと説く中島は、クライマックスシーンの盛大な祓いの儀式に触れ「人々が貼っているシールのようなお札は、フジロックやライブに行ったときのチケットみたいにしてくれと言って作ったんです。ライブをノリノリで楽しむような感じで観てもらえれば」と笑いを誘う。それを聞いて、野崎役の岡田は「僕と松さんは3部構成のうち(最後の)“お祓いデスバトル”担当だった」と笑った。
岡田は自身の役について「つかみどころがなくて難しかったですね。ほかの方のように最強の霊媒師だとか、取り憑かれるという設定もなかったので、みんなをうらやましく見ていました」と回想。すると中島が「彼の役はさほど見せ場もないですしね。まあそういうところで微妙な気持ちを表現するのが俳優の醍醐味ですから」と歯に衣着せぬ発言をして、中島組3度目の参加となる妻夫木から「本性を現してきたな!」と野次を入れられた。
女優デビュー作「渇き。」以来4年ぶりの中島組で、ピンク髪のキャバ嬢・比嘉真琴を演じた小松は「撮影に入るのが怖かったです。初日に、壁に向かって座ってるところを岡田さんに目撃されて……」と弱々しく振り返る。そんな小松が「岡田さんは飄々としていた」と証言すると、岡田と妻夫木は「怖い監督とやるときのコツですよね」「うん」とアドバイス。また真琴の姉である最強の霊媒師・比嘉琴子役の松は、役作りの苦労を「こういう人に出くわしたことがないので、想像してやってみるしかない。『えいやっ!』というような勇気は必要でした」と語った。
“あれ”に狙われているイクメンパパ・田原秀樹役の妻夫木は、現場であまり演出を受けなかったことを告白。その流れで中島が「基本的に男優にはあんまり興味がないんです。男は見てても面白くない」とキッパリ言い放ち、妻夫木たちは「ひど!(笑)」と嘆く。秀樹の妻・香奈役の黒木が「私はそんなに(監督に)好かれてなかったので、どうしたらもうちょっと気にかけてくれるのかなと思っていて……」と言うと、中島は態度を一変させて「僕は黒木さんの顔ばっかり見てました。大ファンですから」と返す。さらに中島は「結局僕が言うのって、妻夫木くんには『芝居が軽すぎる』、岡田くんには『芝居が重すぎる』だけ。やってるうちに飽きちゃう」「車中のシーンを撮影するとき、岡田くんが『車のシーンはひさしぶり。いつも(時代劇で)馬に乗ってるんで』と言っていたのは笑いました」と述懐し、爆笑を起こした。
しかし終盤に中島は、岡田と妻夫木に関して「全然タイプの違う俳優さんだということがわかった。ものすごく刺激的でした。2人でバディムービーをやればいいんじゃない」とコメント。岡田は「撮ってくれますか?」と中島に聞くが、「僕はやりませんけど。男優には興味ない」と返され、妻夫木と「僕らもがんばったんですけどね……」と残念そうに顔を見合わせた。
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