是枝裕和の監督作「
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞にあたるパルムドールを受賞した本作は、犯罪でしかつながれなかったある一家の“許されない絆”を描く人間ドラマ。父・柴田治をリリー、治の妻・信代を安藤サクラ、信代の妹・亜紀を松岡茉優、祖母・初枝を樹木希林、治の息子・祥太を城、柴田家で暮らすことになる少女ゆりを佐々木みゆが演じた。
イベントは、観客からの質問にリリーと城が答える形で進行。印象に残っているシーンを問われたリリーと城は、ともに魚釣りのシーンを挙げる。リリーは「ひさしぶりに会ってすごく照れくさかったんですけど、すごく頭がよくなって帰ってきてて。そのシーンは、是枝さんがその場で桧吏にセリフを伝えてるのに、自分が本で読んだことのようにつらつらと俺に教えてくれて、こいつすごいなと思いました」と思い返す。
続けて城に「映画終盤のバスのシーンをどういう心境で演じたか?」という質問が。城が「撮影の終わり頃で、少し寂しいなという気持ちを感じつつ演技をしていました」と答えると、リリーは「なんかお前、あのときすごく冷たかったじゃん。俺のこと、過去の人を見るような目で見て。それがすごくよかった」と称賛。城が「えへへ」とはにかむと、リリーは「うーん、かわゆすかわゆす」と城の頭をなで「お前、ピエール瀧と同じくらいかわいい」と目を細める。城にデレデレなリリーの様子に観客から笑い声が上がった。
是枝の演出についてリリーは「最後までダメな人でいてくれと言われました。父になっちゃいけない。治がダメな大人だから、祥太が気付きを得て成長していく」と語る。さらに、撮影前にキャストが集合して家族写真を撮ったことを明かし「そのときの写真をずっと携帯の待受画面にしてたんですけど、そのおかげか、ずっと一緒にいたような気がしてすごくやりやすかった。撮影前から始まっている演出がたくさんあって、それが是枝さんの魔法だと思いましたね」と回想した。
最後にリリーは会場に向けて「今から桧吏が挨拶をします」と宣言。「船場吉兆方式で参ります」と前置きして城に耳打ちすると、城は「宴もたけなわプリンスホテルでございますが、人生には大切な袋が3つあります。1つ目が池袋、2つ目は沼袋、3つ目が東池袋です」と挨拶する。これは6月14日に行われた舞台挨拶でも披露した挨拶で、リリーは「是枝さんも『これは池袋でこそやらなきゃダメだろう』と心配してたので、できてよかった」と満足そうに笑う。リリーに「よーしよしよし」と頭をなでられた城は、恥ずかしそうにほほえんでいた。
「万引き家族」は全国で公開中。
関連記事
リリー・フランキーの映画作品
関連商品
リンク
- 「万引き家族」公式サイト
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
iijjiji @iijjiji
【イベントレポート】「万引き家族」リリー・フランキー、城桧吏は「ピエール瀧と同じくらいかわいい」 - 映画ナタリー https://t.co/HfTjcWgOeU