映像には蟻が何番目の足から歩き出すかに気付いたモリの姿を収録。また映像とあわせて、新たな場面写真10枚も到着した。
蟻をはじめとする虫のほか、植物も多く登場する本作について、美術を担当した安宅紀史は「俳優もスタッフも、庭を踏み荒らさないよう、ものすごくデリケートに動いて、植物たちもまた登場人物の一部のように扱っていました」と述懐。スタッフが手がけた庭を見て山崎と樹木が喜んでいたことを明かし、「『あの庭に一歩入ればモリの世界に入っていける、それだけで役に入れる』とおっしゃってくれました」と振り返った。
「モリのいる場所」は5月19日より東京・シネスイッチ銀座ほかにて全国ロードショー。
※山崎努の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
安宅紀史 コメント
今回は、映画のほぼすべてが熊谷家の庭と家のなかで進行しますから、ロケーション探しが肝でした。なかなか格好の家が見つからないなか、やっと見つけたのが、神奈川県の葉山にある古民家です。広い庭があると家のほうも立派な豪邸という場合が多いのですが、あの家はほぼ理想通りの簡素で古びた家で、庭も広い。しかも隣接した2軒分の庭も使えることになって、ここを見つけられたことは奇跡のようでした。
空き家だった家のなかも自由に手を加えられたので、壁を抜いたり、出入り口を別につくったり、いろいろ細かい加工を施しました。例えば縁側は、元はカーペット敷きだったのを剥がして板床に張り替え、塗装と汚しをほどこして。ただし縁側のへりが擦り切れているところは、元のままを生かしています。
元々の庭にも、木や草が生えていました。そこに、モリが散策する小道をつくったり、草木を足していったり、古い塀を建てたりといった作業でモリの庭をつくっていきました。池は、地面の穴の、降りていく部分だけはあの庭につくり、降りてからの池部分は別の場所につくりました。両方ともあの庭につくるとなると大がかりになりすぎるので。
いざ撮影が始まると、俳優とカメラの間の植物が邪魔になったりしましたが、だからって引っこ抜いたりしたくないですよね。俳優もスタッフも、庭を踏み荒らさないよう、ものすごくデリケートに動いて、植物たちもまた登場人物の一部のように扱っていました。何より、山埼さんや樹木さんが、庭を見て喜んでくださったことが嬉しかったです。「あの庭に一歩入ればモリの世界に入っていける、それだけで役に入れる」とおっしゃってくれました。
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- 「モリのいる場所」公式サイト
- 「モリのいる場所」特別映像2
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