谷崎潤一郎の小説を映画化するプロジェクト「TANIZAKI TRIBUTE」が始動。2018年に3作品が東京・テアトル新宿ほか全国で順次公開される。
「TANIZAKI TRIBUTE」は、
「リュウグウノツカイ」「天使のいる図書館」のウエダは、偏愛される足を持つ女とその足に翻弄される男たちを描く「
「オー!ファーザー」の藤井は、大学生の青年・佐伯が下宿先の小悪魔のような女子高生・照子に惑わされる「
また「神と人との間」が、10月25日に開幕する第30回東京国際映画祭の日本映画スプラッシュ部門へ出品されることが決定。劇場公開に先駆けたワールドプレミア上映となる。
内田英治 コメント
もちろん多くの日本人と同じように谷崎文学が大好きなのですが、作品以上に谷崎潤一郎本人に長年興味を抱いていました。とくに親友である作家・佐藤春夫と、谷崎の妻・千代を巻き込んだ大正の一大スキャンダル「細君譲渡事件」をいつか描きたいと思っていました。この最低で、しかし人間味溢れる三角関係をベースにした小説が「神と人との間」です。マゾヒスト的な、一方ではサディスト的なぐだぐだな恋愛。しかしそれもまた愛の形であり、谷崎にしか描けない世界観なのです。今回、谷崎作品を現代解釈するという企画において真っ先に本作をと考えたのは言うまでもありません。本作はラブストーリーでございます。それは恋愛と呼ぶにはクズすぎるかもしれませんが、やはりラブストーリーなのでございます。
ウエダアツシ コメント
谷崎を読むと正直に生きる登場人物たちが愛おしくなります。その耽美的な執着は、時に肉体的なフェティシズム、時に精神的なサディズムやマゾヒズムへと辿り着きます。常人には滑稽に見えてしまうその姿ですが、そこには確固たる覚悟と美学があり、真の意味での人間らしさが感じられます。
数々の名作映画を生み出してきた谷崎文学に今、内田監督と藤井監督と共に挑戦できたことをとても嬉しく思っています。僕が監督したのは「富美子の足」。偏愛される足を持つ女と、足を偏愛する男たちの姿を描いた……要するに足フェチのお話です。片山さん、淵上さん、そして、でんでんさん──。素晴らしく個性豊かな面々と、足と向き合い、足を舐め、足に踏まれる日々を過ごしました。正直に欲望へと突き進む、狂おしくも愛おしい人間たちの姿をぜひスクリーンでご覧ください。
藤井道人 コメント
「悪魔」とは、人間を誘惑し、災いをもたらす存在を称してそう呼ばれています。そして、大なり小なり私たちの周りにはその「悪魔」が存在します。谷崎潤一郎の「悪魔」を初めて読んだとき、100年以上前に書かれた作品にもかかわらず、今の現代社会における人間の心の暗部に置き換えることが出来る普遍性に感嘆しました。
主人公の青年は、若くて美しい女子高生の照子という「悪魔」に出会い、次第に自我が崩壊していきます。
そもそも「悪魔」とは、自分に外的危害を加える存在なのか。もしくは、自分自身の精神に巣食う存在なのか?というテーマに向き合って作りました。
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- 「TANIZAKI TRIBUTE」公式サイト
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横川シネマ @yokogawacinema
【まもなく上映終了!獣道】広島上映は本日20:30と明晩22時の残り2回です!
で、内田英治監督の新作!精力的ですね→谷崎潤一郎作品の映画化プロジェクト始動、内田英治、ウエダアツシ、藤井道人が監督(コメントあり) - 映画ナタリー https://t.co/QKLULTT4Ur