窪塚洋介、「沈黙」イベントでスコセッシに感謝「僕に委ねてくれていた」

6

432

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 76 154
  • 202 シェア

遠藤周作の小説を原作とするマーティン・スコセッシ監督作「沈黙-サイレンス-」に出演している窪塚洋介が、兵庫・関西学院大学で実施されたトークイベントに登壇した。

窪塚洋介

窪塚洋介

大きなサイズで見る(全16件)

「沈黙-サイレンス-」より、窪塚洋介演じるキチジロー。Photo Credit Kerry Brown

「沈黙-サイレンス-」より、窪塚洋介演じるキチジロー。Photo Credit Kerry Brown[拡大]

本作は、キリシタン弾圧が激化する17世紀の日本を舞台にしたヒューマンドラマ。師と仰ぐ神父フェレイラを探しに日本を訪れた宣教師ロドリゴとガルペが直面する苦難を描く。ロドリゴをアンドリュー・ガーフィールド、ガルペをアダム・ドライバー、フェレイラをリーアム・ニーソンが演じた。

左から窪塚洋介、細川正義教授、山根道公教授。

左から窪塚洋介、細川正義教授、山根道公教授。[拡大]

イベントには、遠藤の研究者である関西学院大学教授・細川正義氏と、遠藤周作学会会員であるノートルダム清心女子大学教授・山根道公氏も出席。キチジロー役を演じた窪塚は、スコセッシについて「本当に日本への敬意を持ってくれているなと思いました。ワンカットごとに『よかったよ!』というサインをくれる。太秦の職人さんたちの末端にまで敬意を払ってくれていたし、時代考証やセリフも含めてすごく丁寧に作ってくれていたのでうれしかったですね」と回想する。

窪塚洋介

窪塚洋介[拡大]

キチジローの人物像について聞かれた窪塚は「原作の中では独白のないキャラクターなので、セリフと、ほかの誰かから見たキチジロー像を想像して役作りをしたんですけど、余白がすごく多いんです。自分とキチジローとの余白を何で埋めたら僕と彼がつながれるのかと思ったときに出てきたのが、“イノセント”というキーワードでした。善悪がわからないまま成長した人間なんだというふうに役を捉えました」と説明。そして「マーティンが、『本物のキチジローがそこにいた』と言ってくれてとてもうれしかった。最初から僕に委ねてくれていたんです」と述懐する。

窪塚洋介

窪塚洋介[拡大]

また、ロドリゴ役のガーフィールドについては「寝ても覚めてもその役でいるというタイプの俳優さんなんです。撮影の後半は追い詰められたロドリゴそのもので、挨拶もできないし……」とコメント。「ただ、完成した映画を観たらその気迫が画に出ていて、感極まりました! 役に入り込みすぎて傍若無人な振る舞いが目立つこともありましたけど、映画を観たら許せましたね(笑)。そのすごさは作品を観てもらえればわかると思います」と、初共演を果たしたハリウッドスターの印象を語った。

左から窪塚洋介、細川正義教授、山根道公教授。

左から窪塚洋介、細川正義教授、山根道公教授。[拡大]

最後に窪塚は、来場者に向かって「日本の役者さんたちも力強くてカッコよくて、泣きました……。本当に素晴らしくて、正直もう(俳優を)辞めてもいいかなという気持ちになってます。ぜひ劇場で観て“沈黙”してください! 嘘です(笑)」とジョークを飛ばし、イベントを締めくくった。

この記事の画像・動画(全16件)

(c) 2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.

読者の反応

  • 6

元町映画館 @moto_ei

関学に!!??
『沈黙』は当館の上映ではないけど、かっこよさは健在。
個人的に大好きな作品『ピンポン』は『神戸スポーツ映画祭にて』1/14公開
窪塚洋介、「沈黙」イベントでスコセッシに感謝「僕に委ねてくれていた」 - 映画ナタリー https://t.co/D5GOrzUnLA

コメントを読む(6件)

関連記事

関連商品

リンク

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。 沈黙-サイレンス- / 窪塚洋介 / マーティン・スコセッシ / アンドリュー・ガーフィールド / アダム・ドライバー / リーアム・ニーソン / イッセー尾形 / 浅野忠信 の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。