「クリーピー」が香港国際映画祭でクロージング上映、黒沢清登壇Q&Aは白熱の展開

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第40回香港国際映画祭のGalas部門に正式出品された「クリーピー 偽りの隣人」が4月4日にクロージング上映。このたび監督の黒沢清が登壇した舞台挨拶とQ&Aのレポートが届いた。

第40回香港国際映画祭より、黒沢清(中央)。

第40回香港国際映画祭より、黒沢清(中央)。

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「クリーピー 偽りの隣人」ポスタービジュアル (c)2016「クリーピー」製作委員会

「クリーピー 偽りの隣人」ポスタービジュアル (c)2016「クリーピー」製作委員会[拡大]

本作は、前川裕の小説をもとにしたサスペンススリラー。ある一家の失踪事件を追う犯罪心理学者の高倉とその妻が、転居先で出会った“奇妙な隣人”に翻弄され、深い闇へと引きずり込まれていくさまを描く。高倉夫妻を西島秀俊竹内結子が演じた。

第40回香港国際映画祭より、黒沢清(中央)。

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3月21日から4月4日まで開催された香港国際映画祭。「クリーピー」は、日本映画では初めてクロージング作品として上映された。上映後のQ&Aイベント壇上に大きな拍手で迎えられた黒沢に、観客から「構成など意識した点は?」との質問が。黒沢は「小説はもっと長いストーリーです。今回は、その中の前半部分をメインに描くことに集中しました。説明となるバックグラウンドはあえて描きませんでした」と語った。

第40回香港国際映画祭より、黒沢清(左)と同映画祭エグゼクティブディレクターのロジャー・ガルシア(右)。

第40回香港国際映画祭より、黒沢清(左)と同映画祭エグゼクティブディレクターのロジャー・ガルシア(右)。[拡大]

ここで、藤野涼子演じる西野の娘・澪の行動が理解しにくかったとの意見が飛ぶ。「『あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です』と澪は告げながらも、父に従っているように映ったのはなぜか?」という観客の疑問に、黒沢は「澪のキャラクターは一番小説に忠実なんです」と一言。続けて「子供や若い人は、ある意味、とても純粋に自分の身に降りかかることに対して受け入れていくことができるんだと思います。運命など、そういうものも含めて」と持論を交えて語った。

最後に、監督が伝えていきたいストーリーについて聞かれ、黒沢は「現代の日本における家族の姿です。例えば、家族として機能していなかったり、崩壊しているさまなどを描き続けていきたいと思っています」と胸に秘めた思いを述べて、白熱のQ&Aイベントは終了した。

「クリーピー 偽りの隣人」は6月18日より全国で公開。

※記事初出時より、内容を一部変更しました。

※動画は現在非公開です。

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(c)2016「クリーピー」製作委員会

読者の反応

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加賀谷健 @1895cu

「クリーピー」が香港国際映画祭でクロージング上映、黒沢清登壇Q&Aは白熱の展開 - 映画ナタリー https://t.co/kNyzZQW6Of

この予告まじでやばい。鳥肌ものですよ。

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