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本木雅弘「永い言い訳」で西川美和監督と初タッグ、共演は深津絵里&竹原ピストル

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「永い言い訳」に出演する本木雅弘(左)、竹原ピストル(右上)、深津絵理(右下)。

「永い言い訳」に出演する本木雅弘(左)、竹原ピストル(右上)、深津絵理(右下)。

「ゆれる」「夢売るふたり」で知られる西川美和の監督最新作「永い言い訳」の主演を本木雅弘が務めることがわかった。あわせて深津絵里竹原ピストルらの出演も発表された。

本作は西川による同名小説をもとにした人間ドラマ。妻の事故死を悲しめずにいる作家の津村啓こと衣笠幸夫が、同じ事故で亡くなった妻の親友が遺した家族との交流によって、次第に心情が変化していくさまを追う。

主人公の衣笠に扮する本木は「女性監督にお世話になるのは初めてですが、すでに春編、夏編の撮影を終え、監督の的確な指示に応えるべく鞭打たれた興奮から抜けられず、少しの毒と、温かみのある西川演出にハマっています」と語る。

深津が演じるのは、衣笠の妻で、バスの事故で命を落とす夏子。そして衣笠と同様に事故で妻を失ったトラック運転手、陽一役の竹原は「芝居に、映画出演に、あくまで、挑んでいる身ですから、現時点でももちろん、諸々思うことはありつつも、無事に撮影を終え、無事に作品が完成するまで、何を述べる気にもなれません、申し訳ありません」と心境を明かす。そのほか陽一の子供・真平と灯役には子役の藤田健心と白鳥玉季、亡くなった妻・ゆき役には堀内敬子がキャスティングされた。

西川は本木について「映画を志した頃から『いつかは』という思いを寄せていた人でしたが、会ってびっくり、恐ろしいほどこの物語の主人公に酷似しているのです。このひとしかいない、と思いました」とコメント。そして深津に関しては「物言わぬ遺影の中に、観る人が彼女について様々に想像し、そしていくら想像しても、手の届かない『x』が残り続ける。それを少ないシーンで体現できる俳優は、深津さん以外にないと思った」と、竹原は「ご本人の歌の強さそのものの、他に侵されることのない『たましい』のようなものをお持ちだと感じます。そして、本木さんとの並びのいびつさと言ったら! これは他のどんな俳優とも成立しない組み合わせだと思いました」と、それぞれの起用理由を明かした。

「永い言い訳」は2016年秋に全国でロードショー。

本木雅弘 コメント

おそらく誰もが、小説「永い言い訳」を読むと、内視鏡で心の奥を覗かれたような恥ずかしさとともに、これは自分のことが書いてある!と、思うでしょう。
そして、“愛するべき日々に 愛することを怠ったことの代償は小さくない”、、、という言葉を噛みしめることになるのです。
西川さんは、小説と映画は別物、切りはなして考えていると仰っていますが、自分は、この小説の味わいに翻弄され悦びを得たひとりとして、読者の期待も裏切らない作品に仕上げたいという思いで努力しています。
女性監督にお世話になるのは初めてですが、すでに春編、夏編の撮影を終え、監督の的確な指示に応えるべく鞭打たれた興奮から抜けられず、少しの毒と、温かみのある西川演出にハマっています。
妻役の深津絵里さんとは21年ぶりの共演になり、年を重ねても変わらぬ透明感に神秘を感じています。
陽一役の竹原ピストルさんは、役以前に原石としての人間力が上等過ぎて嫉妬するばかりです。
加えて、子役の2人の眩しい存在感にモ~タジタジです。
いずれにしても、映画として何処に辿り着けるかは未知ですが、この物語は、僕が演じる幸夫だけのものではなく、いびつで、愛おしい、自分達に向けられた人間讃歌なのです。
皆様、ぜひ期待して完成をお待ちください。

竹原ピストル コメント

芝居に、映画出演に、あくまで、挑んでいる身ですから、現時点でももちろん、諸々思うことはありつつも、無事に撮影を終え、無事に作品が完成するまで、何を述べる気にもなれません、申し訳ありません。
ただ、例えば本木雅弘さんのお気遣い、思い遣りに支えていただきつつ、少しでも西川監督のイメージに近い動きができるよう、全力で取り組んでいる、取り組んでいくべき尊い今日この頃を過ごしています。
やはり及ばぬ所は多々あると思っておりますが、西川監督への忠誠と、この作品への愛着だけは、誰に劣ることなく、とは思っております。

西川美和 コメント

本木雅弘さんは、映画を志した頃から「いつかは」という思いを寄せていた人でしたが、会ってびっくり、恐ろしいほどこの物語の主人公に酷似しているのです。このひとしかいない、と思いました。しかし本木さんがこの作品にかけてくれているまっすぐでひたむきな愛と真摯さは、日々私たちのこころを支えてくれています。
深津絵里さんにお願いしたのは、姿を消しつつも、物語の中心に在り続けなければならない、難しい役です。物言わぬ遺影の中に、観る人が彼女について様々に想像し、そしていくら想像しても、手の届かない「x」が残り続ける。それを少ないシーンで体現できる俳優は、深津さん以外にないと思ったからです。撮影のたびに、大変な解釈力に絶句させられ、舌を巻いています。
竹原ピストルさんはご本人の歌の強さそのものの、他に侵されることのない「たましい」のようなものをお持ちだと感じます。そして、本木さんとの並びのいびつさと言ったら! これは他のどんな俳優とも成立しない組み合わせだと思いました。絶対に交わるはずのなかったの人同士が交わってしまう話を、ゼロから作れる気がしたのです。
藤田健心くんと白鳥玉季ちゃんとは、オーディションで出会い、二人ともそれぞれ役の子どもたちの性格に近いと思いました。利発で我慢強く、面倒見の良い兄と、奔放で屈託がなく、そして限りなく愛くるしい妹。子供と共に在ることの豊かさと複雑さが、彼らの存在から滲み出ればと思っています。時間を追うごとに、心身ともに確実に成長して行く彼らに、我々も皆、タジタジです。
長期にわたる撮影ですが、キャスト、スタッフとともにあたらしい映画を探し求めて行きたいと思います。

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