「ゆれる」の西川美和が小説「永い言い訳」で直木賞候補に

監督作「ゆれる」「ディア・ドクター」などで知られる西川美和が、小説「永い言い訳」で第153回直木三十五賞候補にノミネートされた。

「永い言い訳」は、妻の事故死をどこか他人事のように見ていた人気作家が、同じ事故で亡くなった女性の家族と交流するうちに少しずつ変化していくさまを描いた物語。今年2月に文藝春秋より出版された。なお今回の直木賞で西川のほかにノミネートされたのは門井慶喜、澤田瞳子、馳星周、東山彰良、柚木麻子の5名。

西川は早稲田大学に在学中、是枝裕和の監督作「ワンダフルライフ」にスタッフとして参加。その後フリーランスの助監督として活動し、2002年に「蛇イチゴ」で監督デビューを果たした。2006年には「ゆれる」がカンヌ国際映画祭の監督週間に出品され、長編第3作「ディア・ドクター」はキネマ旬報ベスト・テンの日本映画部門第1位に選ばれるなど、国内外で高い評価を受けている。また自らノベライズした「ゆれる」ほか、小説の分野でも活躍。直木賞ノミネートは、2009年に刊行した「きのうの神さま」以来2度目となる。

永い言い訳

文藝春秋 発売中
著者：西川美和
価格：1728円