試写会感想まとめ
「センチメンタル・バリュー」のビターな“家族のリアル”に共感、試写会感想まとめ
2026年2月17日 12:15 PR映画「センチメンタル・バリュー」
第78回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた「
映画「センチメンタル・バリュー」とは?
物語は、俳優として活躍する姉ノーラ、夫・息子と穏やかに暮らす妹アグネスのもとに、幼い頃に家族を捨てた映画監督の父グスタヴが現れることから展開していく。彼はかつて家族で暮らしていた実家で撮影する新作映画の主演をノーラに依頼するが、彼女はその申し出をきっぱりと拒絶。ノーラはほどなくして、アメリカの人気若手スターであるレイチェルが自分の代役として抜擢されたことを知る。
ビターで歪みのある大人の家族愛映画
試写会の参加者の多くから寄せられたのは、本作を通じて“家族”や“親子”について考えたという声だ。「監督という役柄でしか生きられない父親に翻弄されながらも、過去の呪縛から解放されていく姉妹に、『頑張れ』と声をかけたくなった」「愛していても言葉で伝えられないもどかしさや、嫌われたくなくて臆病になってしまう気持ちが伝わってきて感動」「派手にぶつかるわけでもないけど、言いたくてもいえなかったり、うまく表現できなかったり、家族のリアルが描かれていました」と共感のコメントが届いている。
さらに「ストレートではなくビターで歪みのある大人の家族愛映画でした」「静かな葛藤を抱えた娘達と父の物語で、光の陰影が親子の陰影でもあるようで、希望の光でもあるようで、観る人によって、印象は変わるそんな作品でした」「父と娘、姉と妹、親、子供、恋人、仕事。自分の人生のどこかと必ずリンクするストーリー。家族だから許せないこと、家族でも許せないこと、家族って本当に面倒くさい、でもなくてはならない存在。そういうことを再認識させてくれる」「鑑賞後に色んな人と感想を語り合いたくなる作品でした。どの登場人物にも自分と重なる部分が少しずつあった」という感想も見受けられた。
俳優陣の繊細な演技が感情に訴えてくる
第83回ゴールデングローブ賞でスカルスガルドが助演男優賞を受賞したほか、第98回アカデミー賞では作品賞を含む8部門9ノミネートを果たした本作。「俳優陣が4人もアカデミー賞にノミネートされるのも納得の演技でした。派手な演出はなくても、演技と映像で語る良い映画でした」「俳優達の繊細な演技により、それぞれの複雑な感情がありありと感じられる」「話す言葉は最小限、その代わり目が雄弁に語っていてとても感情に訴えてくる」「主な4人の俳優陣によるアンサンブルがあまりにも素晴らしく、まるで1冊の純文学を読破したような満足感が得られました」と、俳優陣の演技をたたえる声が多く寄せられた。
それぞれのキャストの魅力を語るコメントも。「ノーラと妹アグネスの演技の掛け合いが素晴らしかったです。叫んだり泣き喚くシーンがないのに彼女たちの苦しいほどの葛藤が伝わってきました」「ステラン・スカルスガルドの雄弁な表情!」「ステラン・スカルスガルドの『嘘が吐けない男』の演技がマジ凄い」「エル・ファニング演じるレイチェルの存在がとても良かった」「エル・ファニングの透明感溢れる佇まいが白眉。彼女の揺れ動く感情表現が、物語に切実なセンチメンタルバリューを付与しています」と語るものがあった。
余白たっぷりな物語が見事に収束、感動的なラストシーン
劇中ではグスタヴが撮影する新作映画、ノーラが出演する舞台が物語のキーとなる。「映画監督の父と俳優の娘の愛憎を扱う映画で舞台裏が出てくるから、設定としてはややこしいように感じるのに、観てて一切混乱しない」「家族ものの皮を被った表現者の業についての映画かなと思いました」「芸術家の業、重すぎる…」「劇中劇のような面白さもあり、視線や仕草、何より音楽が際立つ」という感想も。そのほかにも「個人的には『家』の目線の話だと思ってみていたので、家族にとって家がどういうものかということを考えていました」「オスロの静かで美しい街並みを切り取った映像美も記憶に残る名作」「余白たっぷりだった物語が見事に収束していく感動的なラストシーンは秀逸」「撮影(特に印象的だったのは照明、自然光、逆光を使った見事な影)に思わず声がもれそうでした」と、さまざまな視点で本作の魅力をつづる言葉が寄せられた。
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